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一生懸命まのか一所懸命なのか?
高校教員をやっております。3年生の調査書を書くにあたって悩んでいます。 表現方法(記述の仕方で)、「一生懸命(いっしょうけんめい)」なのか、 「一所懸命(いっしょけんめい)」なのか、どちらが正しいんでしょうか? 因みに、広辞苑でも調べましたが、よくわかりませんでした。
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司書です。 小学館,旺文社,講談社,角川,岩波(広辞苑)の各辞書を見てみましたが、 国語大辞典(小学館)の記述が一番良く書かれていました。 〇一所懸命 (1)1か所の所領を、命にかけて生活の頼みとすること。 (2)生死をかけるような、さし迫った事態。命がけのこと。必死。一生懸命。 浄瑠璃・舎利-四「一しょけんめいの難をまぬがれ」 〇一生懸命 (「いっしょけんめい(一所懸命)の変化) (1)(形動)命がけで事にあたること。一心に骨折ること。いちずな気持ちになること。「一生懸命に勉強する」 浄瑠璃・仮名手本忠臣蔵-三「主人一生懸命の場にも有合さず」 (2)引くに引けないせっぱ詰まった場合。ことの決するせとぎわ。 (3)重大なこと。たいへん。 とありました。 また、同じ小学館の日本国語大辞典(第2版)の語誌によると、 ― 中世の「いっしょけんめい(一所懸命)」が近世に入って転じたもの。これには中世における武士主体の土地領有の観念が、近世の町人主体の貨幣経済主体の時代にはそれほど切実なものとは感じられなくなっていった、という時代の推移があること、「一生」という語が近世では、「一生にわたって」という長期的なものよりは、「一生の」という形で「生涯に一度しかないほど重大な」という意味に重点が移ったこと、などが大きく関与していたと考えられる。 これにより、調査書に記入するなら 用例にあるように「一生懸命」がふさわしいのではないかと思われます。 ―にしても。 kbannaiさんの生徒さんは幸せですね。 言葉一つをこんなに真剣に考えてくれる先生に出会えるなんて。 生徒さん1人ひとりに良い結果が出ますよう、お祈り申し上げます。
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- kehirahira
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学問的なことよくはわかりません。まして歴史的な背景など初耳でした。 一所、一生の二通りの『記述』のあることは知ってはいたし、いっしょ、いっしょうと 『読み』、『話し』には両方使っていたような気がします。 『読み』については“一所”をあえて“いっしょう”とは読めないし、“一生”も“いっしょ”と読めない気がします。 『話し』については気持ち、語気を強めれば“いっしょう”になりそうだし、・・“いっしょ”も同じか? 『しゃべり方』までは統一できませんよね。 『意味、解釈』としたら、“最善を尽くす”で おおよその方は納得出来るのではないでしょうか。 先生方も悩んでいるくらいのことですし、私としては『書くとき』は『一生懸命』、『読み』『話し』には両刀で行くでしょう。 回答のつもりはなかったが少し興味があったもので失礼しました。 薄学者代表
お礼
ご回答ありがとうございました。 また、機会がありましたら、よろしくお願いします。
- goncyan18
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こんにちは(*´ー`) 高校生の頃に国語の先生から教わりました。 試験に「いっしょうけんめい を漢字に直しなさい」と出てきたときの答えは、一所懸命、一生懸命、このどちらも正解になります。しかし、本当のところの意味合いは一所懸命のほうが正しい。とおっしゃっていました。 なので私は一所懸命しか使いません(^o^)丿
お礼
迅速なご回答ありがとうございました。 国語の教員に確認したところ、どちらでもいいと話しておりました。 私も、「一所懸命」を使っています。
- viscaria
- ベストアンサー率54% (276/506)
おはようございます。 この疑問や議論は、ありとあらゆる所で目にしますね。 簡単に言えば元々は「一所懸命」で、現在では「一生 懸命」を使う人も多い…というところじゃないですか? そしたら結局どっちがいいんだ~という感じですが… 参考までに放送業界や新聞社、雑誌社では「一生懸命」 に統一しているところが多いです。
お礼
ご回答ありがとうございました。 参考URLをご紹介していただき、たいへん勉強になりました。 現代人として、標準語として、新聞の表現に合わせるのがいいんでしょうかね。
- daizunorei
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皆さんのおっしゃる通り、一所の方は鎌倉時代に起源があり、現代では一生の方が適切なのかもしれません。しかし、どちらを用いてもあなたの伝えたい事柄は同じことでしょう。また、どちらを記入しても調査書本来が果たすべき役割にはたいして差し障りはないことでしょう。論叢の多い問題だと思います。ここは無難に、長いものに巻かれろで考えるのがいいのではないでしょうか。
お礼
ご回答ありがとうございました。 伝えてたいことは同じなので、その通りですね。 無難に、「長いものに巻かれろで考えるのがいい」と思います。
一所懸命とは文字通り一ヵ所の領地を命懸けで守って生きることを意味していました。現在は物事を命懸けで行うとの意味ですね。本来の意味が分からなくなったため、戦後「一生」という漢字を当てる人々が多くなり、今では受け入れられています。広辞苑(第4版)には詳しくは書いていませんが、一生懸命が例示されていますよ。誰もが持つ疑問ですから本校ではどちらを使うのか(教えているのか)と国語担当の先生に確認されるのがベターだと思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 おっしゃる通り、国語科の教員に確認してみました。 言葉というものは、時代とともに変わっていくものですね。
- izumokun
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中学校の教員をしております。答えは、一生の方でしょう。何故ならば、一所の方は、歴史上で扱う言葉だからです。つまり、武士の登場とともに生まれてきた言葉なのです。 本当は、どちらでもいいのでしょうが、かかる意味で、現代的使い方をするなら一生の方がよろしかろうと思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 国語科の教員に確認したところ、教えていただいたとおり、 武士の登場とともに生まれてきた言葉…… というお話を受けました。
- shota_TK
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オリジナルは「一所懸命」だと思います。鎌倉時代に,武士が所領を必死に 守ったのが語源だと思います。「一生懸命」は江戸時代に生まれた造語の ようですが,現在は普通に使われていますから,「間違い」というわけでは ないと思います。ただ,意味として「懸命」は命をかけるという意味ですから, 「一生・懸命」は不自然ですよね。
お礼
早速のご回答ありがとうございました。 私も「生」という字は少々不自然かと思っておりましたので、 「一所懸命」を使っていました。
お礼
詳細なご説明ありがとうございました。 いろいろな辞書をお調べいただき、大変感謝しております。 さすがに司書の先生ですね。因みに私は数学科の教員です。 最後に、お褒めいただき、大変うれしく思います。