「中教審(ちゅうきょうしん)」のことでしょうか。
「答申(とうしん)」とは報告書のことです。
正式には中央教育審議会と言い、文部科学大臣が任命したメンバーが会議を開いて、国の教育政策について「こうするといい」という案を報告します。
文部科学省に限らず、大臣は、国会議員の中から専門家でない人が選ばれることが多いのです。
そのため、「こんなに偉い人が意見を出したのだから反対するな」と言うために、自分以外の有識者に政策の具体案を出させることがしばしばあります。
しかし、結局、与党の政策の方向に賛成する人ばかりを指名するので、本当に国民のためになる教育政策は出てこないで、財界の注文通りの報告書になりがちです。
日教組の批判をする人は、この団体が、自分たちの利益優先で学校教育をないがしろにしていたり、事実と異なる主張を教え込んでいると言いたいようです。
私は日教組に入っていませんが、そうした批判には実態を理解していないで「思い込み」で展開されているものが多いように感じます。
個人的には、逆に、昔のように軸足のしっかりした教育政策批判ができなくなっているのではないかという印象を持っています。