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マイクロストリップラインの作り方を教えて下さい。
1GHzを超えるような高周波回路ではマイクロストリップラインというものが使われるそうなのですが、 これって見たことがないのですが、その手に入れ方、作り方などについて教えて下さい。 ユニバーサル基板みたいに汎用的なものがあったりするのでしょうか? お願い致します。
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[形状] http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/30/30401/30401_1.pdf#search='マイクロストリップラインの応用' [図1-1](a)がマイクロストリップラインです。 絶縁体(誘電体)の両側を導体で挟んだ形です。 下側の導体(銅板)はGNDを形成します。(全面ベタ) 上面の導体(銅板)のライン幅と絶縁体の材質(誘電率:ε)で特性インピーダンスが決まります。 特性インピーダンスの計算式については、こちらを見てください。 (URLが長いので全部貼れません。「サイト内検索」のところに「マイクロストリップライン」と入れて検索してください) http://keisan.casio.jp/has10/Menu.cgi この式に、線路幅3.1mm,基板厚み1.6mm,電極厚み0.03mm,誘電率4.3を入れて計算すると、特性インピーダンス 50オームが得られます。 なお、このときの波長が166mm(実長)であることに注意してください、 1GHzの波長は300mm(電気長)ですから、短縮率は、 166/300=0.553 すなわち、1/4λの共振回路を作る場合、138mmでよいことになります。 [製作] 両面基板をカッターナイフ等で切り出してもよいですが、正確な寸法が得られないので、精度が落ちます。 (3.1mmくらいなら手作業でも、そこそこ使えますが、100オームのラインとなると、0.68mm幅となります。これを手作業で作るのは無理でしょう) 手っ取り早いところでは、サンハヤトの両面感光基板を購入し、CADで作ったパターンを貼り付け、感光・エッチングするのがよいでしょう。 もし、伝送ライン(50Ω)ーフィルター伝送ラインのような形のものを作った場合、基板両端に直接コネクタを取り付けます。(N栓・SMA栓) [応用] 1.リジェクション フィルタ 1/4λの伝送線路は並列共振回路として作用します。 従って、終端オープンのラインを回路に並列に入れると、リジェクションフィルタの働きをします。 終端ショートならバンドパスです。 (1段ではあまり切れが良くありませんが・・・(^_^;)) http://www.tech.eng.kumamoto-u.ac.jp/gijyutubuhp/report2008/resume_pdf/028iwata.pdf 2.整合回路 2GHzパワートランジスタ BLF2045の整合回路(Fig8)です。 http://pdf1.alldatasheet.com/datasheet-pdf/view/16495/PHILIPS/BLF2045.html Trの前後に入る、L6,L7,L8,L9はそれぞれ、23.6Ω,5.6Ω,3.5Ω,31.9Ωのマイクロストリップラインです。 長さと特性インピーダンスでマッチングをとります。 例題として簡単なマッチング例をこちらに掲示します。 http://www.mwave-lab.jp/matching_pad4.htm 50Ωと75Ωを整合させる場合で、このとき61.2Ω 1/4λのラインを間に入れることで、マッチングが取れることを説明しています。 (これはアマチュアの間で[Qマッチ]と言われている方法です。両端のインピーダンスの積の平方根を持つ1/4λ長ラインで整合がとれる、という方法です) 3.その他、こちらにいろんな応用回路があります。 http://www1.sphere.ne.jp/i-lab/ilab/tool/tool.htm
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- saru1234
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ANo.1 です。文のおかしな所を訂正します。 > 厳密には、残るパターンの断面形状、信号の周波数によっても > 特性インピーダンスは変わって来るそうです。 → 厳密には、基板パターンの断面はキレイな長方形でなく、台形になります。 つまり基板に接してる面と反対面と幅が違う→となりのパターンとの 距離が違う ということすら影響するそうです。 優秀なシミュレータ(というか計算ソフト?)はここまで加味した計算を行うと聞きました。
- saru1234
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マイクロストリップライン、ストリップラインとは 簡単に言うと、 (基板上に信号を通す際、) 「基板パターンによって作られた、同軸ケーブル相当の伝送特性をもつ伝送路」 です。 > その手に入れ方、作り方などについて なので単品で入手するという性格のものではありません。 構造は検索すればすぐ見つかるでしょう。 信号線と、下層を含む近傍を通るグランドパターンとの距離、 対面する面積、絶縁体の誘電率などから特性インピーダンスを 計算できます。あるインピーダンスが欲しければ逆に寸法を 求めることも可能です。 厳密には、残るパターンの断面形状、信号の周波数によっても 特性インピーダンスは変わって来るそうです。 駆動端、伝送路、受信単のインピーダンス整合がとれていると 反射などなく信号伝達ができますが、 各所の値が異なるようだとその部分で反射が起こり時間差をもって 重なったりして複雑に変形してしまいます。 > ユニバーサル基板みたいに汎用的なものがあったりするのでしょうか? パーツみたいな基板は見たことないです。というか多分ないでしょう。 基板で作る意味は、電子部品の搭載面と連続して作れる所にあり、 わざわざ別の基板を繋ぐと、繋いだ部分でインピーダンス整合が 崩れてしまうでしょう。 そんなことならマイクロストリップライン基板を使うより、細い同軸ケーブルを 使う方がマシなのだと思います。(φ1mm位の同軸ケーブルがあります) 手作業では、生基板にカッターで切れ目をいれ、不要部分をペンチでつかんで 引き剥がす...なんて製作記事を随分前に見かけました。 が、寸法精度が命でしょうから、GHzで使おうとする用途には 向かないのでは...? 尚、基板パターン上に伝送路を作るわけですが、エッチング具合や張り合わせ具合によって 寸法は多少変わる為、 製造誤差が10%程度は出るそうです。 もっとデキが悪ければ納品できず廃棄になるでしょう。 尚、基板製造の際、実際に伝送路として使う部分には 部品もつながるようになっているので実測できません。 なので基板の余白部分に「テストクーポン」という実測用の パターンを作りこみ、同じ寸法で伝送路を作っておきます。 製造状態はほぼ一緒ですから、同じ値に仕上がっているだろうとの 予測の元にこれを実測し、 できばえを確認します。