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鮫が「単為生殖」で妊娠

 本日、http://www.asahi.com/science/update/1018/TKY200810180137.htmlにより、サメの一種が「単為生殖」で妊娠していたとの報告が報道されていました。  1.「単為生殖」というのを、私たち生物の、子孫の生殖方法としては初源的なものであると、考えていいのでしょうか?  それは原始的だということになるのでしょうか?(ちょいと価値付与的いいかたですが。)  2.男性はいらない、女性だけでいい。という原則があるとしたら、それはこういうところからもきているのかなと、存じましたが、可笑しいでしょうか?  3.男性って、変種であり、もともとは女性が本態だという考えにつうじるものでもあるのでしょうか?男性としては何かつまらなくなっております。  どうかお教えてください。ご助言ください。

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回答No.1

一般的には誤解されていると思うのですが、生物学的には単為生殖は有性生殖の一種です。有性生殖のなかの種類として両性生殖と、単為生殖があります。有性生殖は、体細胞とは区別される配偶子によって子孫を残すということです。体細胞(単細胞生物であれば細胞そのもの)から子孫が生じる無性生殖と対比された区別です。 両性生殖は、配偶子に雄性と雌性の二性があって、両者の融合によって子孫を生じるものです。単為生殖は、配偶子で子孫を残す両性生殖のシステムができあがってから、そのシステムの変形として生じたもので、片方の配偶子(雌性配偶子)だけで子孫を生じるようになったものです。 ですから、 >私たち生物の、子孫の生殖方法としては初源的なものであると、考えていいのでしょうか?それは原始的だということになるのでしょうか? というのには、まったくあたりません。 >.男性はいらない、女性だけでいい。という原則があるとしたら、それはこういうところからもきているのかなと、存じましたが、可笑しいでしょうか? なんで両性生殖が生じたかには諸説ありますが、有力なのは両性生殖が進化してこなければ、パラサイト(単純には寄生生物ですが、それに限らずゲノムに入り込んで子孫に伝播するトランスポゾンだとか、ウイルスとか)によって種が滅ぼされてしまったからだろうというものです。 無性生殖では、パラサイトに侵されたゲノムはそのまま子孫に伝わるだけでなく、パラサイト自身の増殖性によって世代が進むごとに汚染が進み、ついには滅んでしまう可能性があります。配偶子を作るときにゲノムをシャッフルし、別の個体と交配することで、パラサイトの汚染が広がるのを制限できるのです。 似たようなことでは、有害な突然変異が起こった場合、無性生殖ではその個体の子孫は必ずそれを引き継ぐことになり、世代ごとに突然変異は蓄積していってそのうち子孫が途絶えてしまうということがあります。両性生殖はゲノムのシャッフルによって有害な突然変異を引き継がない子孫を残せる余地があるわけです。 > 2.男性はいらない、女性だけでいい。という原則があるとしたら、それはこういうところからもきているのかなと 単為生殖をする生物は、 ・環境が安定していて、遺伝的多様性がなくても存続できる、むしろその環境に適した一定の遺伝的背景をもったものだけのほうが子孫を残すチャンスが高いというような場合。日本産のギンブナなど、外部から封じられた湖沼などにすむ魚類では単為生殖をするものがかなりいますが、そういうのには当てはまるかもしれません。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1756382.html ・産子数が非常に多くて、遺伝的多様性がなくても生き残る子孫がいる。 ・生活史の一部では両性生殖も採用されているので、ゲノムのシャッフルが起こる(アブラムシ(アリマキ)など)。 というような、なにかしらの条件が必要なんだと思います。 ヒトのように、ゲノムが複雑で突然変異が起こると非常に不利になるような遺伝子がたくさんあって、生息環境が広く、常にいろいろな伝染病に脅かされていて、産仔数が少なく、、というような生物種では、単為生殖で生き延びるのは無理でしょう。 >3.男性って、変種であり、もともとは女性が本態だという考えにつうじるものでもあるのでしょうか? 上記のことからもわかると思いますが、あんまり関係ないでしょう。 女性が本態だというのも誤解があると思うのですが、 胎児の初期ではオスもメスも変わりません。ある時期、オスへのポイント切り替えがあるとオスになり、それがなければ別の経路でメスになるということで、オスになるためにはポイント切り替えという特別なイベントが必要であるということだけです。オスになるためのポイントとメスになるための別の経路の両方が壊れているとしたら、オスでもメスでもない状態になり得るとも考えられるのですから。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4289951.html また、生物によっては逆の場合もあって、メスになるためのポイント切り替えが必要というものもあります(質問者さんの言い方に従えばオスが本態?)。

krya1998
質問者

お礼

 ありがとうございました。  何か母系社会の正統性を連想したのですが、これは必ずしもつながらない話のようですね。  さっそくにありがとう御座いました。

その他の回答 (1)

  • Tacosan
  • ベストアンサー率23% (3656/15482)
回答No.2

一般に 哺乳類は XY型の性決定システム (XX で雌, XY で雄) 鳥類は ZW型の性決定システム (ZZ で雄, ZW で雌) 爬虫類以下はいろいろ (温度に依存することもあるし, 性転換することもしばしば) だったはず.

krya1998
質問者

お礼

 ありがとう御座いました。  ヒンドゥでも創造の意識になった神が最初に創造したのが女性神。  発音法則もあるのですが、気についても、太極からの最初の顕れは、へこみたる陰、そして陽となっていると解釈しております。  いわゆる母系の発生と発達は、現象の仕方に修飾がみえてしまい、必ずしも、神話や信仰の教えの通りではないのですが、この雌雄ということに何か暗示を受けております。  ありがとう御座いました。

krya1998
質問者

補足

 ANo.1でgeneticist12さんが、ご紹介くださった ​http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4289951.html​でも 最初の顕れは、女性だと解釈できそうだし、それから男性への進行ポイントが選ばれるようですね。いろいろ神秘的なことが想像されて、とても嬉しいことです。  私も小学校低学年では科学や生物などで先生に誉められたというかおだてられてというか、大好きでしたが、五年生頃から、人の本性や人間の心のことを作文に書いたら、同じ先生が今度はそれも誉めるので、すっかり方向が違ってしまって、文系の歩みをしてきてしまいまして、古希を過ぎた今は、こんな神話などを勉強して喜んでおります。  ありがとう御座いました。

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