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室内を広くするためのFF化とは?
よろしくお願いします。 最近の車はみな室内拡大のためにFF化になる傾向があります。 先代まではFRやMRでも室内拡大を理由にFF化したりしますが FFがFRに比べてそんなに室内拡大にメリットがあるのでしょうか? むしろシャーシやレイアウトの煮詰めが肝心なような気がします。 なぜそう思うかというのは大体のFF車はグレードで4WDがあるからです。 ドライブシャフトを廃することで得たはずの室内はそのままに多少の 価格と重量増で簡単に4WD化できてしまうとするならFFだからという のは理解できません。仮に4WD車のミニバンでウォークスルー構造 がとれないとかの制限がでてしまうなら話は別ですが 確かに非常時にしか駆動しないとか駆動トルクが前輪を超えない等 で作りが簡易的であるのは理解できますがFFのメリットを誇張 しすぎな感じがあります。初代エスティマくらい練りに練れば 駆動レイアウトはFFじゃなくともいいと思うのですが… そんな私はFFとFR乗りで両者に特徴(善し悪し)があり、すべてを どちらかにすべきではないと思います。アンチFFではありません。 ただ、FF絶対(コスト&スペース)でFRは駆逐されるような昨今の いわれ方はイヤです
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- LB05
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更に御質問を頂いた様なので、再登場です。 >たとえばE50エルグランドがテラノベースであるように・・・ 当時国産車でライバルが皆無だった『超弩級高級ミニバン』エルグランドの対抗車型としてトヨタさんが出したアルファードも、同様の事情があった様です。 >FR車は走りが良い(トルクステアや大パワーの点において)・・・ トルクステアに関しては、実は初期のFF車や4WD車では最大のネックでした。(自分がトルクステアを研究していた十数年前には、『操舵輪を駆動すると、高級車にふさわしい上品なハンドル手応え感が得られない』という結論に達していました。) が、これはその後エンジンマウントや駆動シャフトのレイアウト、サスのジオメトリ、それにパワーステアリングの細かいチューニングでほぼ克服されています。 大パワーで操舵輪を駆動しているというとホンダさんの『Rが付く』シリーズやニッサンさんのGT-Rシリーズ、スバルさんやミツビシさんの『ラリー車モドキ』、更にはアウディ社の一連のクワトロシリーズなどがありますが、どれも非常にシュアでダイレクトな操舵感を実現しています。アウディ社のクルマなどは、操舵フィール向上に莫大な開発リソースを投入しているBMW社やメルセデス社、ポルシェ社などと比べても、ま、確かに『勝っている』とは言い切れませんが、少なくとも見劣りはしていないほどです。 また、単純な大パワーに関しては、実はFFは必ずしも不利ではありません。 大きな駆動力を路面に伝達するには、サスペンションの設計では限界があり、駆動輪の垂直荷重を大きくする以外に効果的な方法はありません(例えば・・・ミドシップエンジンで後輪駆動が多いレーシングカーでは、前後重量配分は5:5ではなくテールヘビィになる様に設計されています。馬力が大きいレーシングカーでは、駆動輪の荷重を大きくせざるを得ないというワケです)。単純に駆動輪にエンジン/パワートレインの全ての重量がかけられるFFレイアウトは、大パワーに対して不利とは言い切れません。 ホンダさんはかつて、FF車でありながらフロントミドシップという間の抜けたレイアウトを採用しましたが、そんな『力学を無視した』ウスラバカな妄想は、今や完全に消えてしまいましたね。 一方、大パワーのFF車は曲がり難いということは実際にありますが、これはウラを返すと『必要以上のパワーをかけ過ぎてタイヤが空転してもクルマはアンダ・ステアになるだけ』という事でもあります。 FF車でアンダ・ステアが出たらアクセルを弱めればよいだけなので、駆動輪が空転し出すとスピンモードに入りたがるFR車より『安全サイドのハンドリング』になっていると言えます。 勿論、ただアンダ・ステアが強いだけではスリリングで面白いハンドリングとは言えませんが、安全性と環境問題を第一に考えなければならない現代のクルマに於いて、安全サイドのハンドリングになる事は、決して否定されるべきことではありません。 >FF車は実用車が多い=グレードダウン=メーカのコストの都合で いい車が亡くなったとさらに大きな勘違いをしている。 上述致しました様に、過去のFF車は『上品さ』の面でFRに太刀打ち出来ず、その点はグレードダウンと言えるので『大きな勘違い』とばかりは言えませんが、いまやそれもほぼ克服された、という事です。 尚、『コストの都合』というのはメーカの都合だけを指すワケではありません。これは前回の回答でも述べましたが、コストダウンはイコール車両価格ダウンにつながっているので、ユーザー、メーカー双方に対するメリットがある、と言えます。
- LB05
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クルマの研究で食ってる者です。 御質問のこの問題は、過去にいろいろな角度から検討しました。 >FFがFRに比べてそんなに室内拡大にメリットがあるのでしょうか? 実際に1台分のレイアウトを引いてみると判ることですが・・・FRではFF並みの室内拡大は不可能です。これは『シャーシやレイアウトの煮詰め』ではどうにもならないレベルです。 クルマを1台設計するにはFF/FRそれぞれに細かい制約が色々あり、ナンでもカンでもFFの方が有利ということもありませんが、FFvsFRで明確な差を上げますと、(1)フロントのトゥ・ボードの位置をどれほど前進させられるか?(2)リヤのシート底板やラゲージのフロアをどれほど下げられるか?・・・っといった点で、FFの方が圧倒的に有利になります。 >なぜそう思うかというのは大体のFF車はグレードで4WDがあるからです。 4WDを作る場合でもFFベースの方が有利、ということは誰も言ってません。(FFベースの4WDが、FRベースの4WDより室内空間が広いということは、どのメーカも言ってません。上述しましたトゥ・ボードの位置はFFベースの方が有利ですが、センタトンネルの断面積の大きさやリヤ周りの床面高さはFRと変わりません。) ※4WDを作る事自体は、構造を考えるとFRベースの方が圧倒的にラクです。 RVの様な古くからあるパートタイム4WDでは、例外無くFRベースで作られて来ました。これは当然、FRベースだと4WDがラクに作れたからです。 ※現在FFベースで4WDがあるのは、その方が4WDがラクに作れるからではなく、『ベース車となるのはFF車ばかりで、これで4WDを作るしかなかった』からです。 国産車がFFに移行し始めた頃は、乗用車の4WDは一般的ではありませんでした。その後(専らアウディ社の研究成果によるモノですが)乗用車用4WDの運動力学的優位性が明らかになり、国内各メーカが4WD製造に踏み切った頃、既に多くの車型がFFに移行していました。 >初代エスティマくらい練りに練れば駆動レイアウトはFFじゃなくともいいと思うのですが… ちょっと御質問の内容からそれますが・・・ 初代エスティマは、確かに床がフラットで使い勝手はよいですが、『走行中の重心が他のレイアウトより高くなる』という致命的な欠点があり、決して完成度が高いとはいえません。 初代エスティマのレイアウトを創意工夫の結晶の様に考えられている方には全く意外に思われるでしょうが・・・エンジン重量は、例えば2000ccのターボなし4気筒だと120~130kgfしかありません。これは大のオトナ2名乗車でほぼ同じ重量となり、3名以上乗車するとエンジン重量を超えてしまい、すると車体重心点高さはエンジン位置ではなく乗員の着座位置が支配的になります。重心点が高いと車両運動性能上よい事はひとつも無く、また衝突時には横転の可能性も高くなります。エンジンを低く置きたい為に乗員を高く座らせては、本末転倒もいいところです。(故にエスティマは2代目で、低床になった事を特に強調していましたね。) >それを室内拡大とか性能向上と詠ってることが疑問なんです。メーカーのためのFF化をさもユーザーメリットだけのような形で表現。 この御意見には賛同出来ません。(理論的な裏付けが見えません。) FFにより室内が広くなり、車体が軽くなり機械損失が減る事により加速性能や制動性能が向上し、更には燃費がよくなり、エンジンルームの前後方向の空間により衝突安全性が向上し、組立工程の省略により製造コストが下がって車両価格が安くなっているのは、十分なユーザーメリットではありませんか? そもそも、FRのユーザーメリットとは何でしょう?心情的な理由(或いは単に『パワースライド出来ない』という様な幼稚な理由)以外で、FRに何かメリットがあるのでしょうか?
お礼
ありがとうございます。 細かい解説ホントに勉強になります。 >初代エスティマのレイアウトを創意工夫の結晶の様に考えられている 方には全く意外に思われるでしょうが・・・ 理想のミニバンの一つの答えのように言われているので意外でした。 >4WDを作る場合でもFFベースの方が有利、ということは誰も 言ってません。 これも意外でした。発想が逆でした4WDのベースがFFだっただけで FFベースの4WDにしたわけではないんですね。それは楽でもなく 仕方なしというところでしょうか こうして見えてくるのはFRだった車種もコストの関係でFRだったわけ でしょうか。たとえばE50エルグランドがテラノベースであるように たまたま、大型のミニバンを作るのに適当なプラットフォームが あったために利用したということでしょうか。逆にいえばあの当時 FF車でベースになりえる車がなかった。それが勘違いしたユーザーが FR車は走りが良い(トルクステアや大パワーの点において)それに 比べFF車は実用車が多い=グレードダウン=メーカのコストの都合で いい車が亡くなったとさらに大きな勘違いをしている。 こうも思えてきました。どうなんでしょうか? LB05さんのおっしゃる通り理屈をひも解くと意外な理由と間違った 理解だったことがわかり非常に感謝しています。 できれば上記の点も回答いただければと思います。
昨今、「駆動方式(FF、FR、MR、4WD)」についてどの程度重視するか? と一般消費者にアンケートで質問すると、「スタイル」「内装」や「動力性能」に比べて 非常に低い結果が出ていたことを記憶しています。 こういう結果を見て、メーカーとしては駆動方式が車としての「売り」になっていないと判断していると思われます。 またVDCなどのデバイス無しの場合、FRよりもFFのほうが操縦安定性が高いということや、 プロペラシャフトでパワーが食われてしまわない、プロペラシャフトがなく車重が軽いFFのほうが燃費もよい、 ことなどが追い風になっていると思います。 とはいえ、最近では次期エルグランドがFFになるくらいで、 今後はFRがFFになることはほとんどないでしょう。 (なぜならFR自体が稀有な存在になってしまったからです)
お礼
ありがとうございます。
- yasubee337
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単にプロペラシャフトの有る・無しだけではなく、一番大きなもの、エンジンレイアウトの問題でしょうね。もちろん、コストが一番大きな問題であることは疑いようもないことですが…。 FFはほとんどの車両がフロントオーバーハングにぶら下げるような形でエンジンとミッションを横置きに搭載しています。ということは、ホイールハウス間を非常に有効に使えるわけです。FRの常道である縦置きエンジンだとそうは行きません。触媒の置き場所で助手席フロアが盛り上がったり、縦置きミッションのせいで足元が狭くなったりします。しかも最近の車両は電子制御のためエンジンルームもギュウギュウ詰め。そうなるとある車格以上の車両にしか縦置きエンジン・ミッションは採用が難しくなるのではないでしょうか。 5ナンバーサイズで生き残っているニッサン クルーとトヨタ コンフォート。コンフォートは知りませんが、クルーの前席は結構狭いですよ(元々の設計意図もあるのでしょうけど)。 初代エスティマは発想も実際に作ったのも素晴らしいと思います。まさに「天才タマゴ」でした。しかし結局は一代限りであの優秀なプラットフォームを捨てました。コストのためです。いまや形骸化したエスティマ。それでも人気ですけどね。これも有る意味「天才たまご」かもしれないですね。
お礼
ありがとうございます。
FF車ってエンジンが横置きですよね。 ミッションもAT・MT問わず横置きです。 これにより、運転席と助手席の間の足下が大きく開くことになります。 FRベースの4WDとFFベースの4WDではトランスファーが違ってきますし、出てくる位置も違います。 プロペラシャフトのトンネルについては、セダンなどの場合は強度を上げるためには必要な曲げ加工です。 追突などの事故の時にもFRや4WDは不利ですね。 リアデフまで突かれるとエンジンまで一直線で終わってしまいます。 FFならニコイチサンコイチでも復活してきますし、容易です。 直列エンジンでもV型でも立て置きはエンジンフードにある程度の高さが必要です。 ノーズが長くなり、前方視界やオーバーハングなどに不利となります。 横置きは大排気量、大馬力には向きませんねぇ。 ミッションも小さくなって、段数も少なくなります。
お礼
ありがとうございます。 足元スペースの拡大は確かにFRは縦だけでなく横も大きく張り出し てますね。そのぶんバルクヘッドが狭くフロントウィンドが目の前 にある感じがしますが(これは車種によるのかなうちのFFはエクステリアはショートオーバーハングですがそのぶん室内に大きな張り出しがあるもので)FFなのに視界は良いとはいえません。
- rgm79quel
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アンダー2.0L、あるいはほとんどの4気筒エンジン車において もうずいぶん以前に それも30年くらい前に コスト面の問題から FRはFFに駆逐されてしまいました。 小さいFRや4気筒のFRは 事実上、プラットフォームが無くなって久しいです。 ですから、今更新規にFRを作ることは コスト的にも、ノウハウ的にも不可能です。 大トヨタといえども 既に技術的に不可能とお考え頂ければ幸いです。 残念ながら、FFかFRかと言う話は 善し悪しの問題ではありません。
お礼
ありがとうございます 早いですね! ちょっと質問ではなく私の主観についての返答ですが全然OKです。 rgm79quelさんのおっしゃることはそうなんです。それを室内拡大 とか性能向上と詠ってることが疑問なんです。メーカーのための FF化をさもユーザーメリットだけのような形で表現。 理由はコストのハズなんです。わかってるんです、わかってる人 たちは(笑)
お礼
ありがとうございます。返事遅れてすいません。 コストダウンのユーザーメリットはあまり感じません。 たとえば大衆車と呼ばれる車種で値段も150~180万クラス でも最近はオートエアコンとパワーウィンドゥ・オートライトは ついていますが(80年代ならマークII・ローレルクラスの装備) ドアの内張りがプラスチックだったり、ダッシュボードが爪のはめ込み だったりとある一部は上級車の装備を取り入れつつも基本的な部分を 簡単に作った感じがありトータル的な満足度はやっぱり「このクラス だもんな」と思うことがあります。特に部品の共通化が図れる電装品 は豪華になってますね。 FRをドリ車扱いしてしまうのは悲しいです。そんなためにBMWはFRに 拘ってるのではないのは明らかだと思いますし。私はやはりハンド リングと静粛性にメリットを感じてます。FFのガソリンとFRのディーゼル を乗ってますが高速合流でフルアクセル時のハンドルに伝わる振動は FFガソリンのほうが大きいです。そのぐらいのメリットではFR存続は 難しいのでしょうが。 いろいろ勉強になりましたありがとうございます。