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アンプ 帯域 ゲインの関係
アンプと帯域とゲインの関係をわかりやすく教えていただけませんか? サイトや本とかでも良いのですが、なかなか直感的に理解できなくって困っています。
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負帰還をかけたときのゲイン(クローズドループゲイン)と帯域(カットオフ周波数)の積はなぜ一定になるかということですか? ちゃんと説明すると長文になるので、ちょっと省略した説明にします。 資料 [1] の図4-1(1ページ目左下)は、オペアンプのオープンループゲインとクローズドループゲインを示したものです(一番上がオープンループゲイン)。縦軸に A1 とか A2 と書かれたところの直線がクローズドループゲインです。A1と○1(○の中に1:このサイトでは出ない文字)を結ぶ直線が、オープンループゲインの傾斜部分と交わるところがカットオフ周波数 f1 です。カットオフ周波数まではクローズドループゲインは一定ですが、これより高い周波数ではオープンループゲインと同じ落ち方になります。図を見ると、クローズドループゲインが大きいほど(上側にあるほど)カットオフ周波数が小さくなっている(左側に来る)ことが分かります。ANo.1さんの説明の通り、現象としてはこのようになります。 クローズドループゲインがオープンループゲインを越えられないのは分かりますか?もとのオペアンプはオープンループゲイン倍しか信号を増幅できないので、どういう負帰還回路をつけても、クローズドループゲインはオープンループゲインより小さくなってしまうからです(帰還回路というのは出力の1部を入力に戻すことです)。したがって、クローズドループゲイン < オープンループゲイン ならばクローズドループゲインは一定ですが、カットオフ周波数以上では、クローズドループゲイン = オープンループゲインとなるので、周波数の増加とともにクローズドループゲインも下がっていきます。つまり、クローズドループゲインのカットオフ周波数は、オープンループゲインがクローズドループゲインに一致する周波数になります。 オープンループゲイン周波数と共に利得が落ちていく部分は、周波数が2倍になると利得が半分になるという落ち方になっています。利得を G [倍]、周波数を f [Hz] とすれば G = A/f という関係になります(f が2倍になるとGは1/2)。A は定数です。この両辺に f をかけると G*f = A --- (1) となって、利得×周波数 = A(一定) という関係になります。帰還をかけたときのクローズドループゲインはカットオフ周波数 fc のところで式(1)と交わるので、その交点 f = fc では式(1)が成り立ちます。したがって、クローズドループゲイン Gclose とカットオフ周波数 fc の関係も Gclose*fc = A → fc = A/Gclose となります。つまり、クローズドループゲイン Gclose とカットオフ周波数 fc の積は一定で、クローズドループゲインが大きいほどカットオフ周波数(増幅できる周波数帯域)が小さくなります。資料 [1] の図で言えば、A1*f1 = A2*f2 = A3*f3 という関係が成り立ちます。 [1] オペアンプのオープンループゲインとクローズドループゲインの関係(トランジスタ技術2006年1月) http://www.cqpub.co.jp/toragi/TRBN/contents/2006/tr0601/0601sp4.pdf
その他の回答 (1)
- gonbee774
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オペアンプの話だと思って回答します。 縦軸をゲイン、横軸を周波数とすると、オープンループ(帰還をかけない)では右さがり(傾きが負)の直線になります。 ゲインをαデシベルとなるように負帰還をかけると、縦軸のαデシベルの点から水平に線を引き、上記の右下がりの点とぶつかった周波数までの帯域となる、と理解しています。
お礼
専門家のご意見ありがとうございます。 勉強させていただきます。
お礼
大変丁寧に解説くださりありがとうございます。 じっくり勉強させていただきます。