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濁度測定に使われるカオリンとポリスチレンに関する質問
現在濁度の標準試料としてカオリンとポリスチレンが使われていると思いますがそのことで質問です。 まずは粒子のサイズについてですが、粒子の大きさは濁度に影響しないのですか?普通どのぐらいのサイズのカオリンが標準試料として使われているのですか? 次はポリスチレン粒子に関する質問です。ポリスチレンは水溶性が低く水の中で分散するのが難しいと思うのですがなぜ標準物質として使われているのですか? お願いします。
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> 粒子の大きさは濁度に影響しないのですか? もちろん影響すると思います。 そのため、下記サイト(「粒子径と~」とした項)を見ていただくとわかりますが、 複数の「標準粒子」を一定の割合で混合したものが規定されているようです。 > ポリスチレンは水溶性が低く水の中で分散するのが難しいと思うのですが > なぜ標準物質として使われているのですか? 従来のカオリンは天然物だったため、産出地や精製法などによるばらつきが 大きく、また、不安定でもあったようです。 (下記「概要の把握」とした項を参照) 恐らく「カオリンは親水性、一方のポリスチレンは疎水性だから、カオリンの方が 水に分散させやすいはず」と推測されたということかと思います。 実際には、カオリンの微粒子の場合は、「-OH」部分が「水和のしやすさ」よりも むしろ「粒子同士の結合のしやすさ」を増す方向に働いてしまい、凝集してしまう、 ということだと考えます。 (→特に低濃度では均一分散が難しくなる: ある程度濃いと、「凝集後の粒子の、(実質的な)均一分散」が可能になる、と) 一方、人工物であるポリスチレン(同じく「概要の把握」項によればスチレンと ジビニルベンゼンのコポリマーとのこと)の場合、ポリマー合成技術の向上も あって、標準径の微粒子の作成が容易になったことと、微粒子同士の凝集の しにくさ(→ファンデルワールス力によるため凝集力が小さい)とから、 カオリンの場合よりも、標準液としての安定性が高くなったものと思います。 (「詳しい背景」とした項のpdfファイルの、6・7ページなどに実験データあり) 概要の把握: http://www.rikohkagaku.co.jp/27 粒子径とその混合比率: http://www.wako-chem.co.jp/siyaku/info/env/article/dakudo.htm 詳しい背景: http://www.dins.co.jp/dins_j/6data/pdf/gist/TurbidityMeter_NewStandard.pdf (4ページ目「カオリンの問題点」、)