うーん…。他の回答者様に悪いですが、逆パターン(?といっていいのかな)はあります。
復讐奇談安積沼(山東京伝)とかフツーにその手のストーリーなんですが(汗)。
所謂「姦婦」譚ですよね。伊右衛門が別の女と密通して岩を殺したのと同様に、妻が間男と奸計を巡らして夫を殺し、自然死と見せかけて間男を家に引き込むが、殺された夫が怨念と化して…というのはよくあります。
近世の怪談は化政文化期のものが一般的ですが、元禄文化にも怪談ブームはあります。このときは化政期とは違い、「はなし」と呼ばれるショートストーリーでの怪談話が中心なのですが、それですと、様々な怪談パターンが出てくるので一概に女が殺されて祟ってこう、なんてことは言えません。
なので、女が男に殺されて恨むのと同じくらい男が女に殺されて恨む話というのもあります。まあ、中世に近いのでこちらはかなり仏教の因果応報の色合いが強いですが。
姦婦の話なら、曲亭馬琴の八犬伝にも何人か登場しますね…。
近世って、うんざりするくらいのストーリーパターンがあるので、「あり得ない話」はあり得ないと思って良いと思います…。
別の回答者様が男尊女卑云々を取り上げていますが、近世文学を読んでいると「よくここまで悪事を働いてのうのうと生きて…(涙)」と思う女性たちが大量に出てきます。
近世の女性たちは昼ドラの女性たちより逞しいです。女と男の戦いも怖いけど女同士の戦いとか読んでいて血の気が引きます。あまりにやばい話が多すぎて当時幕府が出版取締令を発令したくらいです。
怖いですねー。
お礼
それは知りませんでした。いろいろなパターンがあるのですね。いわゆるメインストリートな作風、世間受けするパターンというものが大手を振るということで常識になっているのですかね。文学は幅が広いものです。