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人を指す「家」の用法について
作曲家・画家・建築家・政治家・落語家など、職業を表すのに「○○家」とする場合がありますよね。 職業以外でも「愛妻家」「愛犬家」「愛煙家」など「趣向(性格?)+家」の場合や、 「格闘家」「柔道家」「登山家」のように「スポーツ名+家」、 「投資家」「読書家」のように職業とは関係なく「頻繁に○○する人」的な意味で「○○家」など…ほかにもいろいろあると思いますけど…。 どういう場合に、その「家」がつくのか?明確な答えをご存知の方がいらっしゃれば教えてください。 同様に、選手・歌手・狙撃手など「~手」というのも、知っていらっしゃる方がいれば、お願いします。
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No.6です。補足質問にお答えします。 ご質問1: <銀行を作った人や経営者は銀行家とよびますが> 1.この「家」は「企業家」と同じ用法になります。 2.つまり、事業をする専門家という意味で使われている「家」です。 3.また、「その流れを継続させる=一流派を立てる」という意味も含まれています。 4.No.6の回答例で言えば「一職業に通じた人」に+「一流派を立てる」の意味が混合した用法です。 ご質問2 <その銀行で働く人は銀行員であって銀行家とはいいませんよね。> 1.「員」は役割を持ったメンバー、という意味で使われています。 2.従業員、事務員、公務員、などと同じ用法です。 3.つまり、企業主、国などに「雇われている人」のことです。 4.確かに銀行業のプロであっても銀行員は銀行家とはなりません。これは、銀行を継続させる責任がないとみなされるからだと思います。 これは企業家と社員の関係も同様です。企業家や銀行家は自分の企業・銀行を発展・継続させる義務・責任があります。「家」はその意を含んだ用法だと思われます。 ご質問3: <農家というのはあるけど、漁家と言わない。> 農家は代々受け継がれていくもの、と考えられていたからです。 1.農家は土地を代々受け継いで農業として成り立っている家業です。 2.その意味でこの「家」は家柄・所帯を表す用法に分類されます。 3.漁師は「受け継ぐ」という伝統・習慣がないため、「家」という概念からかけ離れるのでしょう。 4.この「師」は元々指導者の意を表しています。ここでは工人の長、技術者としての意味を持っています。この用法は後に、専門家を示す接尾語として使われるようになります。 例: 医師、絵師 漁師の師は「漁の技術者」として使われています。 以上ご参考までに。
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- shinsho4
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横レスですみません。 >農家というのはあるけど、漁家と言わない。 Goo辞書↓ ぎょか 1 【漁家】 漁業で生計をたてている家。漁戸(ぎよこ)。 「漁家」は、辞書にあることはあるんですが、普通の文にはあまり出てきませんね。恰好をつけた美文調の文章の中で、見たような気がします。 同じような接尾語の「師」について・・・、「漁師」とは言いますが、「農師」とは言いません。「農夫」や「農婦」はありますが。 「師」は医師、看護師(看護婦、看護夫ヨリ格上げ改称)、技師などのように高度の技術を持った人につく接尾語です。 詐欺師、イカサマ師、山師(インチキ専門の)など、人をだますような悪い人にも「師」が付きます(高度な技術が必要です(^-^ )。 漁師も「エビでタイを釣る」、「毛ばりで魚を釣る」などのように、魚をだます技術が必要ですので「師」が付いたものと思われます(^-^ )。 農家、お百姓さんには、高度な技術よりも、勤勉、実直、マメ、といったイメージが浮かびます。 「農夫」や「農婦」の文字から受ける感じは、まさにそうです。 「だます」などとはまるで無関係です(もっとも最近は、夜間も照明を点けたり、ビニールハウスの温度を上げたりして、作物をダマして季節感覚を狂わせ、季節外に収穫して儲ける農師的なお百姓さんが増えてきました)。 農家の「家」には、専門家の「家」という意味もありますが、代々農業を続けて来た家、家族総出で農業をする家、なども入っているように思います。 「家」のつく人は、専門家であり、家業であり、創業者であったりする場合が多いと思います。 銀行のオーナーは銀行家ですが、使われ者は銀行員ですね。 「員」というと、ある決まった仕事や役割を持つ人という意味ですが、結局は大勢のうちのひとりなんですね。職員、従業員、工員など。 「手」というのも、少し「員」に近い感じがあります。 決まった仕事を割り当てられた人というのが、本来の意味です。 昔の会社(財閥系大企業)で働く技術系の人には、次のような身分の差がありました。 技師:大学卒、技手:工業学校卒 まあ、「○○手」は、決まりきった仕事をする人、割り当てられた仕事をする人という感じが強く、「○○家」より軽い感じがしますね。 >どういう場合に、その「家」がつくのか?明確な答えをご存知の方がいらっしゃれば教えてください。 同じような接尾語はほかにも「者」、「士」、「人」などがあります。 それぞれ、明確なものはないと思いますよ。 家や手などのついた言葉には、古代の中国から伝わった単語、それを真似した日本の造語、外国語の訳語など、たくさんあって、それぞれが明確な基準で作られたとは思えませんね。 明治以降の造語(外国語の翻訳語)が多いと思われますが、~istや~er、・・・と日本語の訳語の対比表でも作ってみれば、面白いかもしれません。
お礼
ありがとうございます。 対比表はおもしろいですね。 言葉って、深く見ていけば奥深くて面白いですね。
- Parismadam
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はじめまして。 ご質問1: <どういう場合に、その「家」がつくのか?>: 1.漢字自体には「人のいる」という意味から「いえ」という意味になった形声文字です。 2.「~家」で使われるものには、以下のような意味があります。 (1)建物を表す。 例: 「酒家」 (2)家柄を表す。 例: 「良家」「宮家」 (3)所帯を表す。 例: 「両家」 (4)学問や技芸の流派、その流派に属する学者を表す。 例: 諸子百家 3.ご質問にある例は全て、上記の4)から派生した使い方です。以下のように分類されます。 (1)作曲家・画家・建築家・政治家・落語家: 一職業に通じた人に使われる場合です。 (2)「愛妻家」「愛犬家」「愛煙家」: 「動作をする人」を強調する意味で使われている語法です。それぞれ「妻・犬・煙草を(特に)愛する人」という意味で使われている「家」です。 この語法では、「動詞+目的語+家」の語順が特徴的です。 例: 「愛妻家」=「愛する+妻を+人」=「妻を愛する人」 (3)「格闘家」「柔道家」「登山家」: これも上記1)と同じく「一職業に通じた人」という意味で使われています。また、職業でなくても、「一つの事柄について優れている人」という意味で使われる場合もあります。 (4)「投資家」「読書家」: 「投資家」は上記3)のように「一職業に通じた人」または「一つの事柄について優れている人」の両方の用法が可能です。 「読書家」は上記2)のように「動作をする人」の意味で使われ、ここでは「書を読む人」という意味になります。 ご質問2: <選手・歌手・狙撃手など「~手」> 1.「~手」は文字通り「手」=「技」に長じている人を表します。 2.そこからある技術的な仕事を持つ人、ある技術的な役目をする人に使われる言葉です。 3.ご質問にある例はそれぞれ以下の意味で使われます。 「選手」:スポーツなどの特殊技能を持つ選ばれた人 「歌手」:歌う技能を持つ人 「狙撃手」:狙撃の技能を持つ人 4.「~手」は以上のように「技能」にかかわる人を指す言葉なので、その技能が優れた人を「名手」と言いますが、「名家」とは言わないのです。 以上ご参考までに。
お礼
参考になりました。 たとえば、銀行家という言葉なんですけど、銀行を作った人や経営者は銀行家とよびますが、その銀行で働く人は銀行員であって銀行家とはいいませんよね。 農家というのはあるけど、漁家と言わない。 その辺はどういうことでしょう?
- MockTurtle
- ベストアンサー率26% (93/350)
> 同様に、選手・歌手・狙撃手など「~手」というのも、知っていらっしゃる方がいれば‥ こちらに回答するのを忘れていましたので、追記します ( ^^ 例えば戦車の乗員には、車長の下に操縦手・砲手・機銃手・装填手などがいるわけですが、このように「手」はグループで一つの行動をする場合のその中における個人の役割を表します。 歌手は一人でも歌うけど・・・ ( ^^; 確かにそうなんですが、現代と違って昔は歌謡が単独で演じられることは比較的稀だったと思います。舞踊という演奏・歌・舞いがミックスされた芸能の中で、弾き手、唄い手、踊り手がいる‥ 「歌手」という言葉は、そういう時代の名残だろうと私は思います。
- dxdydzdw
- ベストアンサー率43% (85/197)
基本的に、「家」が1)専門職業的な人(建築家) 2)その性向を持つ人(愛犬家) 3)それを頻繁に行う人(読書家) で、「手」はそれに従事する人、と言われますが、それだけでは線引きは困難です。 むしろ、「名詞またはサ変動詞の語幹」には「家」が、「動詞またはそれから直接派生した語幹」に「手」がつくと考えた方がよいでしょう。 「声楽家」は「声楽」を業とする人ですが、声楽というのは「歌う」ことで、動詞としての「歌う」を使えば「歌い手」になります。これは熟語にすると「歌手」です。「読書家」は「読書」する人ですが動詞「読む」から「読み手」になります。(この場合は「読手」でなく「読者」といいますが) 同じようにして、人の専門、職業、性向をあらわす名詞につくのが「家」です。動詞としての動きを主として表すときに主に「手」を使います。野球をみても、投げ手=投手、捕り手=捕手などがその例です。特に上下関係を設定する必要はないと思います。 しかしながら、「手」のほか、さきほどの読者や打者の「者」、やや卑下した漢字の「屋」(政治屋など)、人をあらわす接尾語にはバラエティが多く、使い分けも明瞭な法則が立てがたいところがあります。 私見ですが、**家、というのは「**を専らにする人」 **手、というのは「**する役をする人」とでも考えたらよいのではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 >「名詞またはサ変動詞の語幹」には「家」 落語家とは言うけど、漫才家とはいいませんよね。 いわない例を考えると、こんがらがってきました。
- MockTurtle
- ベストアンサー率26% (93/350)
漢字のことは、やはり漢和辞典で調べるのが近道です ( ^^ 中国共産党のスローガン「百家争鳴」の例からも解るように、「~家」とは元来は「儒家」などの学者または学問の流派を指す言葉です。 職業や個人の性向等を表す「家」は、すべてそこからの派生と考えてよいと思います。
- jo-zen
- ベストアンサー率42% (848/1995)
ANo.1のjo-zenです。誤字がありましたので訂正します。 最後から3行目ですが、 ×前者は前者が作ったものを歌うという役割を持つ人という捉え方なのです。 ↓ ○後者は前者が作ったものを歌うという役割を持つ人という捉え方なのです。
- jo-zen
- ベストアンサー率42% (848/1995)
接尾語としての「家(か)」は、 (1)その道の専門性を有し、その仕事により生業を立てている人。英語でいえば、specialistを表す。 ex)作曲家・画家・建築家・政治家・落語家・法律家 格闘家・柔道家・登山家 投資家・専門家 など (2)そうした性向の強い人、また、そういう状態にいる人であることを表す。 ex)愛妻家・愛犬家・愛煙家 読書家 など のように使います。 また、接尾語「手(しゅ)」は、 「仕事や役割をもつ人」を指す場合に使われます。英語でいえば a person engaged in ~ ということになります。 歌がらみでいえば、作詞家・作曲家・編曲家ですが、歌手となります。前者は前者が作ったものを歌うという役割を持つ人という捉え方なのです。オペラ歌手などは、声楽家と呼ばれることもありますが、歌謡曲などは一段低い評価ということになります。それを嫌ってアーティストとみずからを呼んだり、呼ばれたりする人もいます。アーティスト=歌手ではなく、歌分野の芸術家ということです。
お礼
なるほど、英語で例を示していただくとわかりやすいですね。
お礼
ありがとうございます。 銀行家・企業家の「家」は、時代劇の台詞なんかでよく聞く「お家(いえ)」的な意味もあるということでしょうかね。 それを思うと企業家が「一国一城の主」っていうのも、なかなかいい例えだなと思います。