- ベストアンサー
ヴェニスの商人はなぜ金貸しを始めた?
書籍に、ヴェニスの商人は東方貿易に必要な船などの購入資金のためにお金を貸し出した(結果、会計のもとがうまれた)とあります。『その金貸しは<なんのために>始めたのでしょうか?ヴェニスの街の反映、宗教の発展など、大きなミッションはあったのでしょうか?』 ちなみにユダヤ人は職業の選択がなくて、金貸し業をやったのは、金貸しを禁止されていたキリスト教徒がやらない仕事をやるしかなかったからという話があります。ヴェニスの商人=ユダヤ人という意味ではないですよね。 お分かりの方いらっしゃいましたら、よろしくお願いします。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
質問の意図がよく分かりませんので、回答がおかしいかもしれません。 中世ヨーロッパにおいて、地中海交易は、莫大な利益を生み出しました。 特にコショウと絹は、ヨーロッパ支配階級が非常に欲したもので、言い値で販売できたため、交易商人は大もうけできました。 中世の前半は、ヨーロッパ諸国の発展が遅れていたため、地中海交易は、イスラム商人やビザンツ商人が握っていました。 十字軍活動の結果、十字軍への物資の輸送などで、イタリア諸都市がノウハウを身につけ地中海交易に乗り出します。 この時、特に熱心だったのがベネチュア(ベニス)とジェノバでした。 交易が活発化しますと、それに伴い会計システムや為替などのシステムがしだいに整えられてゆきました。 >ヴェニスの商人=ユダヤ人という意味ではないですよね。 この物語では、ヴェニスの商人=ユダヤ人 と認識してください。
その他の回答 (5)
- 安房 与太郎(@bilda)
- ベストアンサー率27% (228/822)
1.選民か、賤民か? ユダヤ人は、神に選ばれ、ノアの箱舟によって生き延びた民族である。 あやまってエジプトの奴隷にされたが、モーセに率いられて約束の地 に帰還した。第二次大戦後は、英米の支援でイスラエル国家を再建した。 ユダヤ教には「同胞から利息を取ってはいけない」という律法がある。 中世に至って「異教徒からは利息を取ってもよい」と解釈された。 かくて、ユダヤ教徒がキリスト教徒に金を貸す商売が、合法化された。 2.英国のユダヤ人 1290‥‥ エドワード一世が、ユダヤ人を国外に追放。 153405‥ 英国教会、創設(ローマ・カトリックを離脱)。 15640423 シェークスピア(0)出生(0426 洗礼)。 女王侍医が、隠れユダヤ教徒として、女王毒殺未遂容疑で公開処刑。 http://blog.ohtan.net/archives/50955354.html ── イギリスとユダヤ人(その2)20040921 防衛省OB太田述正ブログ Lopez, Roderigo 15‥‥‥ England 159406‥ ? /断頭刑 ♀Elizabeth I, Queen 15330907 England 16030324 69 /[1558-1603] Shakespeare, William 15640426 England 16160503 52 /劇作家 シェークスピアの生存中、ユダヤ人は英国に在住していなかった。 当時のイギリス人は、実際のユダヤ人に空想的偏見を抱いていた。 そこで、シェークスピアは、ユダヤ人にも情と理があることを観せた。 1594-1598 シェイクスピア(30-34)原作《ベニスの商人》初演(諸説)。 16160423 シェークスピア(52)没(0503 in Gregorio) 1650‥‥ クロムウェルが、ユダヤ人の自由居住を許可。 3.経済における金融 ── ポーシャ「どちらが商人で、どちらがユダヤ人でございます?」 公爵「アントーニオ、並びにシャイロック、前へ出い」(第四幕第一場) ── 中野 好夫・訳《ヴェニスの商人 19730316 岩波文庫》P165 ヴェニスの商人とは、ユダヤ人の金貸しではなく、港の船主である。 当時の最高金利は年十割(現代日本の質屋は上限108%)に及んだ。 はるか遠国の実話風に、ユダヤ人を矛盾に満ちた存在として描いた。 清純な娘の父親なのに、憎々しく強欲で、理不尽な契約(肉一ポンド) の実行を迫るが、男装の判事(法学博士)が登場して、あれよあれよの 珍判決(現代人にはちんぷんかんぷんの論理)で逆転敗訴……。 「金貸しとの正しいつきあい方」を、漫画《ナニワ金融道》で知られる 青木 雄二《ヴェニスの商人 200204‥ フォーラム・A》が論じる。 この著者は「借りた金は必ず返すべきか」と問いかけているらしい。 近年の金融経済は、ユダヤ資本とイスラム主義の対立を象徴している。 テレビ時代劇《水戸黄門》の高利貸や賭場主は、すべて悪人であるが、 TVスポンサーは、サラ金・パチンコ・保険の“三大絶望産業”である。
- a-koshino
- ベストアンサー率23% (102/441)
・シェークスピアはヴェネツィアの商業システムについて、まったく無知であったので、現実のヴェネツィアではありえない話を書いています。また、シェークスピアがヴェネツィアの政治システムについても無知であったことは、『オセロ』からわかります。従って、シェークスピアの作品をもとに史実のヴェネツィアを議論するのは、混乱を生じさせる行為となりましょう。 ・レヴァント貿易はハイリスクハイリターンだったので、複数の船団に対する分散投資が行なわれており、「東方貿易に必要な船などの購入資金のためにお金を貸し出した」というのは、金貸しというよりは株式のような出資と解釈すべきかと。自分とこでも貿易船を出してますので、商売と投資で収支が複雑になり、会計の者がちょろまかしてもわかりにくくなったので、帳簿上の収支と、現実の財産の増減をつきあわせる、複式簿記が始まりました。
- postmark-t
- ベストアンサー率29% (7/24)
他の方の補足になりますが,ちなみに当のユダヤ人は,「シャイロック」をどう見ているかが以下にあります. http://mltr.ganriki.net/faq08b02.html#07726 >現実のユダヤ人には起こりえないこと >シェークスピアは生涯を通じて,ユダヤ人に一人として会ったことがないはず という点に注目なされると良いかと存じます.
- nacam
- ベストアンサー率36% (1238/3398)
1番です。 >東方貿易の大きなミッションはあったのか気になっています 第4回十字軍などがそういったものとなるでしょう。 第4回十字軍は、ベネチアにより、聖都奪回ではなく、同じキリスト教国のビザンツ帝国の占領へと変わってしまいました。 これは、当時のビザンツ帝国が、ジェノバと組んでいたため、ジェノバの地中海交易の支配力を弱め、ベネチアが地中海の覇者となる事が目的でした。 ベニスの商人の商人は誰かという件ですが、現在ではアントニオという事になっていますが、それが書かれた当時のタイトルには、 >James Roberts on July 22, 1598 under the title The Merchant of Venice, otherwise called The Jew of Venice. (英語のwikiより) となっています。 つまり、「ベニスの商人、別名ベニスのユダヤ人」と この事は、何を意味しているのでしょうか? 「ベニスの商人(アントニオ)は、仮の主人公で、真の主人公は、ユダヤ人のシャーロックです」と言っているように思えます。
当方日本史が専門で、西洋史は守備範囲外ですけど、商人というのは何かを生み出すわけではなく、物品を右から左へ流すだけで口銭を得ているとして、高い評価を受けておらず、特にその中でも金貸しは自分が動きもしないで金品を得る商売として、最下級に見られています。 西洋でも、金を貸して利息を取ることは、まともな人間のやることではないと考えられる反面、必要悪ですから、ユダヤ人がこの仕事を担っており、現在では世界経済を牛耳るロスチャイルドなど、ユダヤ系です。 このベニスの商人は、強欲な金貸しシャイロックを悪人として描いていますけど、当時のユダヤ人に対する偏見・差別をうかがい知ることができる劇になっています。 >ヴェニスの商人=ユダヤ人 ベニスの商人とは肉を切り取られそうになったアントニオを示しますから、ユダヤ人ではないです。 金貸しのシャーロックがユダヤ人です。
お礼
早速ありがとうございます!!とても理解できました。 書籍などでは、金貸側のヴェニスの商人だけではなく、お金を借りて貿易をする(船を所有する)のヴェニスの商人がいると読み取れます。 ミッションはもちろん、自分たちの金儲けだと思うのですが、東方貿易の大きなミッションはあったのか気になっています(例えば国や街の繁栄、新しい市場の開拓など)。