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質量と時間のズレ
理科系に弱いので初歩的な質問でお恥ずかしいのですが、相対論で言う「光速に近くなると質量が増える」ということの具体的な意味がわわかりません。又、高層ビルのてっぺんにいる人の時計が地上にいる人の時計より遅れるというのは、重力が関係しているとのことですが、この場合の重力-質量の関係と、それがどうして時間のズレを生じるのか理解できません。(光速などここでは関係ないのに。)理科系専門の方で誰わかりやすく説明していただけますか?
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- 有木 巨智麿(@kothimaro)
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現在の物理学では、「超ひも理論」が最も有力視されています。そして、私は宇宙を次の様に想定しています。 宇宙開びゃくの瞬間、宇宙は非常にエネルギーの高い状態にあり、個々の「超ひも」は自由に空間を動き回っていました。しかし、宇宙のエネルギーが、100GeVになった時、「超ひも」は相転移を起こし、網の状態に繋がって固定されたと考えています。相転移とは、水蒸気が冷えて氷となる様な現象を言います。水蒸気として自由に動き回っていた水の分子は、冷えて相転移を起こし氷の分子として固定され、もはや自由には動き回ることが出来なくなります。「超ひも」も宇宙のエネルギーが低下し、相転移を起こすと、固定され網状に繋がります。 そして、その「超ひもの網」の上を、物質や光及び重力・電磁力・強い力・弱い力の4つの力は、振動として伝わると考えています。つまり、物質が移動して見える現象は、実は超ひもの物質としての振動が、次々と隣の超ひもに伝わる現象であると説明されます。そして、「超ひも」の振動自体が光速で伝わるので、何ものも光速以上で伝わることは出来ないのです。 物質も光も一本の超ひもの振動として表現されます。超ひもの長さをプランク距離Lと言います。振動が超ひもの端から端まで伝わるのに要する時間をプランク時間Sと言います。超ひもの振動は光速Cで伝わります。従って、 光速C=プランク距離L÷プランク時間S=L/S= 1.616199×10^-35m÷5.39106×10^-44秒=299,792.5km/秒となります。 光は抵抗を受けないので、そのまま高速で「超ひもの網」上を伝わります。物質は、ヒッグス粒子がまとわり付き動き難くなるので、光速未満でしか動く事は出来ません。 この様に、物質は超ひもの振動であり、その振動自体が光速で伝わるために、物質は光速を超えて移動することは出来ません。加速器でも、粒子の速度が光速に近くなると、しだいに加速しがたくなってきます。同じ力を加えても、速度は質量に反比例します。質量が2倍となると、速度は1/2倍となります。このことを、高速で移動する物質は質量が増加した様に振舞うと表現します。しかし、実際に質量が増加するわけではありません。動かしにくくなることを、この様に表現するのです。 そして、高速で移動する時計は遅れます。相対性理論では、Vkm/秒で移動する物質は、質量が1/√(1-V^2/C^2)倍に増加した様に振舞うと表現します。 質量が2倍となると、速度は1/2倍となります。従って、質量が1/√(1-V^2/C^2)倍となると、速度は√(1-V^2/C^2)倍になります。 つまり、Vkm/秒で移動する物質は、静止時に比べて√(1-V^2/C^2)倍しか動かなくなります。このことを前記の様に表現します。従って、V速度で移動する時計の内部の構造は、静止時に比べて、√(1-V^2/C^2)倍しか動きません。この時計は1/√(1-V^2/C^2)秒間に1秒を刻む様になります。 また、時計に強い重力が掛かっても、動き難くなるので、その時計は遅れます。GPS衛星は、高速移動に伴う時計の遅れと重力が地上に比べて弱いことによる時計の進みとを加減算して、地上の時計よりも少し速く進む様に設定されています。 この高速移動に伴う時間の変換を (1)t’=t/√(1-V^2/C^2) と表します。 速度Vで移動する私の持っている時計は、1/√(1-V^2/C^2)秒に1秒を刻む様になります。この時計を使うと空間の長さはどの様に測れるでしょうか。現在、メートル原器は使われていません。距離は、光が一定時間に進んだ距離で定義されます。つまり、レーザー装置を使い、レーザーが発射され反射して戻ってくるまでに掛った時間に光速度を掛けて計算します。従って、私が1秒と考える1/√(1-V^2/C^2)秒間に光の進んだ距離であるC/√(1-V^2/C^2)kmを、Ckmと測定します。 その間に、私自身はVt/√(1-V^2/C^2)km移動しています。縦方向の変化はありません。従って、空間の定義の変化は、 (2)x’=(x-Vt)/√(1-V^2/C^2) (3)y’=y (4)z’=z です。 この様に、高速移動する慣性系では、時間と空間の座標が変化するのです。 時計に強い重力がかかっても同じくその時計は内部構造が動きにくくなり遅れます。
- maru-tu
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1. 物体を光速に近づけるためには加速する必要があります。つまり、物体にエネルギーを与えることになるわけです。ところで、実は質量もエネルギーの一形態であることが知られています(有名なE=mc^2の式)。物体の速度が光速に比べて非常に遅い場合、加えたエネルギーはほとんどが加速のために使われるのですが、光速に近づくにつれ、加えたエネルギーが加速に使われるのではなく質量に変換されてしまうのです。このようなことが起こる原因となっているのが「何物も光速を超えることができない」という原理(光速度不変の原理からの帰結)です。 2. 時間の遅れを語る時には「どのようにして時間を計るか」をきちんと考える必要があります。時間と距離をどう測るかを真剣に考えたのがアインシュタインの最大の功績ともいえます。光速度不変の原理を基本原理として認めると、最も公正な時間の測り方は「鏡の間で光を往復させて、その回数をカウントすることで時間を算出すること」であると考えます。この時間計測法が特殊相対論、つまり「時間は見る人の立場により変わる(同時刻の相対性)」として結実することになります。 さて、重力の影響がある場所(→物体の近く)では、光も重力の影響を受けて曲がることが分かっています(一般相対論)。このため、時間の計測にも影響がでるのです。 3. ところで、重力場の影響が強くなるほど時間の進み方が遅くなります。よって地球の中心に近づくにつれ時間の進み方が遅くなることとなり、この効果のみを考えれば「ビルの屋上よりも地表の方が時計がゆっくり進む」ことになります。 しかし、地球は自転しています。その自転により地表の物体もみな回転しています。回転するスピードは地球からの距離に比例しますので、地表よりもビルの屋上の方が早くまわることになります。このため、「速く動く物体の方が時計がゆっくり進む」という効果がみられることになります。これはどちらかというと一般相対論(重力が時間に影響する)ではなく特殊相対論(物体の動きにより時間が変わる)の範疇となります。