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X線結晶解析の観点で、水晶とシリカガラスの違いは?
水晶とシリカガラスがそれぞれ無色透明で、見分けるためにX線結晶解析を用いた場合、水晶とシリカガラスはそれぞれどのような分析結果を与えるのか教えてください。 水晶に比べシリカガラスははっきりとしたピークが出ないことまではなんとなく理解できましたが、よくわかりません。 どなたか教えてください。よろしくお願いします。
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水晶とシリカガラスは二酸化珪素SiO2からなっている点では同じですが、水晶は結晶でシリカガラスはアモルファスです。 おっしゃられている様に、アモルファスであるシリカガラスはエックス線回折測定をおこなってもピークはでてきません。 水晶はクオーツに対応するピークが出現します。
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- 101325
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水晶とシリカガラスのX線回折図形は http://www.nsg-ntr.com/NTR-NEWS/ntrnews27.htm (図1) http://www.j-sl.com/chn/write_03/03_main03.html (図6) のようになります(「ガラス ハロー 回折」でGoogleイメージ検索しました)。 一般に、ガラス(アモルファス)のX線回折図形でみられる幅広のピークのことを、「ハロー」といいます。それに対して、結晶(単結晶、多結晶、失透したガラス、結晶性のナノ粒子など)のX線回折図形でみられる鋭いピークのことを、ブラッグピークということがあります。#1さんと#2さんは、シリカガラスだとブラッグピークが出ない、ということをいっているのでしょう。
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お返事遅くなりまして申し訳ございませんでした。 #1さんと#2さんの回答を踏まえてのお話だったので理解が深まりました。回答ありがとうございました。
- leo-ultra
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シリカガラスはX線ピークが出ないというのは間違いです。 水晶に比べれば大変幅広ですが、ピークは出ます。 多結晶で、 μm揃っていれば鋭いピークがでますが、10nmの範囲で揃っていれば そこそこ鋭いピークがでます。
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お返事遅くなりまして申し訳ございませんでした。 シリカガラスにもピークがあるということ、はじめて知りました。誤解が解けたので助かりました。回答ありがとうございました。
- cresc_dim
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X線回折でピークを得るためには、 固体中にある各原子の向きがμm程度のオーダーで そろっている必要があります。 (「面」に対応したピークを測定するため) 固体全体で原子の向きがそろっているものを「単結晶」 各軸方向にμm程度のオーダーでのブロック内では向きがそろっているが、 ブロックごとに向きが異なっているようなものを「多結晶」、 これら二つをあわせて「結晶」と呼びます。 シリカガラスは、「非晶質=アモルファス」と呼ばれ、 各原子ごとに向きが異なっています。 (厳密には原子単体には向きを定義できなかったような気がしますが、 イメージとしては各原子で大丈夫でしょう。) そのため、ガラスは格子間距離dを定義できず、XRDによって特定のピークを表すことはありません。
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お返事遅くなりまして申し訳ございませんでした。 結晶の構造の観点からのお話、たいへんわかりやすかったです。 回答ありがとうございました。
お礼
お返事遅くなりまして申し訳ございませんでした。 最も早い回答ありがとうございました。