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硫酸ヒドロキシルアミンについて
還元剤を探していたところ硫酸ヒドロキシルアミン(NH2OH)2・H2SO4を見つけたのですが、今まで扱ったことのない化学物質なのでよく分かりません。 (1)どの様な構造をしているのでしょうか? ヒドロキシルアミンが硫酸の酸素に付加している形態を をっているのでしょうか? (2)化学物質の本を見ると強力な還元剤または緩慢な酸化剤 とあるのですが、どの様に還元作用または酸化作用をす るのでしょうか?構造を見る限り還元作用があるように は思えないのですが・・・ 大変素人で申し訳ありません。詳しく分かる方がいらしたら是非是非ご教授願います。
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> (1)どの様な構造をしているのでしょうか? 名前の通り「ヒドロキシルアミン」はアミン(塩基)で,「硫酸」は酸です。「硫酸ヒドロキシルアミン」はこれらの酸と塩基の塩です。 つまり,「[HO-NH3(+)]2・SO4(2-)」です。 > どの様に還元作用または酸化作用をするのでしょうか? ヒドロキシルアミン(HO-NH2)はアンモニアが硝酸に酸化される中間の状態です。で,この構造はそれほど安定ではなく,容易に亜硝酸や硝酸に酸化されます。つまり,相手を還元しやすく「強力な還元剤」です。 NH3 → H2N-OH → H-N=O → HO-N=O → HNO3 一方,ヒドロキシルアミンからアンモニアへの還元は起こりえますが,通常は簡単ではないため,酸化剤としては「緩和な酸化剤」になります。 > 構造を見る限り還元作用があるようには思えないのですが・・・ 通常の化学の知識を持っていれば,「ヒドロキシルアミン」というだけで酸化されやすいという事は想像付くと思います。が,この様な御質問をされる様であれば,「硫酸ヒドロキシルアミン」を還元剤として使用するのは非常に危険ですのでおやめになる方が良いかと思います。 「硫酸ヒドロキシルアミン」の危険性については下記のページ等を御覧下さい。 ◎ http://www.jaish.gr.jp/horei/hor1-42/hor1-42-60-1-2.html ヒドロキシルアミン等の安全な取扱い等に関する技術上の指針 ◎ http://www.pref.shiga.jp/e/imuyakumu/dokugeki/ri10.html 硫酸ヒドロキシルアミン ◎ http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/article/bakuhatsu/20-1.html Mainichi INTERACTIVE 化学工場爆発
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- rei00
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rei00 です。お礼拝見しました。 私も「硫酸ヒドロキシルアミン」を直接は知らないのであまり確実な事は言えないのですが,「化学辞典」(東京化学同人)などの記述を元にしての推測です。 > 液中に数十ppm~数百ppm程度添加することによって > 防錆効果、静菌効果を期待して使用を考えていたのですが、 > これはあまり意味がないのでしょうか? まず,爆発という点では問題ないようです(参考 URL のページによると,危険性判別の目安は 20% 以下のようです)。 ただ,「化学辞典」には,『硫酸中で安定であるが,水酸化ナトリウム溶液中では自動酸化が起こる』とあります。お書きの条件が塩基性かどうか分かりませんが,自動酸化が起こる事は充分予測されます。 これらで考えると,溶存酸素などでの酸化を防ぐのであれば使えるかもしれませんが(全く自信なし),『防錆効果、静菌効果を期待して使用』は難しいんじゃないでしょうか。 > 硫酸ヒドロキシルアミンの通常の用途なども含め 「化学辞典」には,『還元剤,アルデヒドやケトンの精製剤』とあります。ここで「還元剤」とありますが,これは「還元反応」を行なう場合の事で,お書きの様な用途には当てはまらないと思います。 お書きの用途であれば,「防錆剤」や「静菌剤」を調べられた方が良いかと思いますが・・・。
お礼
ありがとうございました。 参考になりました。
お礼
お礼が遅れて申し訳ありません。非常に分かりやすいご説明で大変勉強になりました。 ただ、今回硫酸ヒドロキシルアミンの用途として、液中に数十ppm~数百ppm程度添加することによって防錆効果、静菌効果を期待して使用を考えていたのですが、これはあまり意味がないのでしょうか? 硫酸ヒドロキシルアミンの通常の用途なども含めもしご教授いただけると大変ありがたいです。 どうかヨロシクお願いいたします。