>なぜ直列回路に流れる電流は任意の点で同じなのか
・金属の中を電流が流れるという事は表面が電子で覆われた原子で満たされた空間が有ってその隙間をマイナス電子がチョロチョロと毎秒0,1ミリの速度ですり抜けて行くというイメージです。どの電子がどの原子に属しているかなんて全然分からない感じですね。
電子は電界によって動かされますが仮に任意の点で電流値が異なるとすれば金属線内の場所によって電子の密度が異なると言う訳です。
しかし電子同士は同じマイナスの電荷を持っていますのである部分が密度が高ければ当然反発して低いほうに押しやる力が働きます。つまり極端に短い時間は別として計測器で観測できるレベルの時間では平均化されて違いは認められないということです。しかし実際は安定したものではなく不規則な動きによる不安定電流と言ったところでしょうか。その証拠に例えばアンプからシャーという音が出ますがあれは電子の不規則な運動が原因です。
>電池を繋げた直後からの電子の動きを正確に知りたい
・先ほどの説明でスイッチを入れた瞬間光速の60%とか言うレベルで電界が金属線の中を伝わりその電界によって電子が加速され、固定された金属原子の電子に邪魔されながらも隙間をチョロチョロと毎秒0,数ミリで動く。こんな感じでしょうか。但しこの時の電子の平均速度は電子の電荷、電線中の電子の密度、電線の断面積、電流の大きさなどで決まります。
>そもそも起電力はどのようにして測るのか
・アナログテスターで測る場合は実際は超高感度の電流計に直列に数百キロオームの抵抗をいれて流れる電流を電圧に読み替えて表示します。
その前に電流とは1クーロンの電荷が1秒間で移動している場合これを1アンペア流れていると言います。
電子一個が1.6× 10マイナス19乗と実験で定義されましたのでこれから電流、抵抗、電圧が決まります。
>なぜ起電力の分だけちょうど電圧降下するのか
・例えば電池があり抵抗が直列に接続されている場合電池の電圧と抵抗両端の電圧が同じになるのはなぜ?という疑問かと思います。
電池電圧が抵抗に直接つながっているのだから同じにならなければ矛盾が出ます。同じという前提で抵抗にはE=IRと言う式が成立する訳ですね。
仮に電池電圧が10V、負荷の電圧降下が5Vとすれば大きな矛盾があります、その差5Vは一体どこへ行ったの?と。