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通貨危機以降のアジア情勢

を概観し、今後を展望しなさい。「アジア化するアジア」の意味ってどうゆことですか?わかるひといますか? ASEAN+3の活動とは? アジア共同体とは何ですか? お願いします。

みんなの回答

  • omeger
  • ベストアンサー率66% (204/306)
回答No.2

正確な内容はちゃんとした文献を参照。 アジア通貨危機がASEANのリージョナリズムを促した面があります。 通貨危機の前の東南アジアは、21世紀への花の未来を夢見る 高成長を謳歌していましたが、1997年にタイのバーツが暴落すると、 インドネシア・マレーシア・韓国にも飛び火して 経済的・生活的・政治的に深刻な打撃を与えました。 考え方に違いは大きいですが、アメリカから勧められた資本自由化が 危機の災いとなり、IMFとアメリカが要求した高金利・緊縮財政・自由化政策の元で インドネシアやタイでは不況が悪化して深刻な事態に なったという批判が多かった事は地域の自立意識を促しました。 (IMF・アメリカを信用しなかったマレーシアは回復が早かった) ・ASEANと中国 ASEAN+3はASEAN+中国・日本・韓国であり、 ASEANを中核とする東アジアの枠組みです。 ASEANにとっての中国は、非常に重要な輸出先であり、 かつ労働集約産業の手ごわい競合先でもあります。 3000万人の域内の華人ネットワークは経済に重要な意味を持っています。 かつては反共同盟と考えられていたASEANも、 ベトナム・ラオスを加え、中国との関係も深くなっています。 中国に対しての政治的期待は、多くの要求を行ってくるアメリカに 対するバランスという価値を見出しています。 一方で発展途上国のリーダーを意識する 中国の影響力が大きくなりすぎないかという懸念も持っています。 ベトナムは同じ社会主義体制ながら対中感情が悪く、 ベトナム・フィリピンはまだ中国と領土問題を抱えています。 ASEAN各国の人口はそれほど多くはありませんが、合計すれば 5.7億人で中国・インドと並び立つことが できるというのも、ASEANリージョナリズムの一因です。 しかし、あらゆる宗教・民族・政治体制・経済水準をごちゃ混ぜにした 共同体がどれだけ役割を果たせるのかは課題が大きいです。 ・ASEANと日本 ASEANにとっての日本は、多くの企業を進出させている国で、 先進的なノウハウをもっており、産業構造は補完的です。 (日本のASEANへの企業進出は中国以上の規模) ASEANから見ても中国と日本の政治的関係は微妙に写っており、 現状では中国と対抗するために日本と結ぶと いうような事はASEAN側の思惑とは異なりますが、 先進国・日本と人口大国・中国との間でバランスを保つことで 覇権なき構造を期待する面もあります。 ・ASEANから拡大する共同体 ASEANは域内の自由貿易協定に加えて、 韓国・中国・日本との自由貿易協定を発効させ関税を撤廃し 相互の投資を拡大する方針です。 これを日中韓を合わせた包括的地域自由貿易協定に発展させる構想もあります。 ただし政治的問題をどうやりくりするかが課題です。 東アジア共同体は、ASEAN+3は確実に入ると考えられている共同体構想です。 一時の日本政府の主張ではASEAN+3に オーストラリア・インドも入るようになっています。 (インドの経済発展が続けば、ASEANは米中印三大国の交わる場所となる) アジア共同体(AU)は、もっと急進的な主張ですが、 人口40億人のアジアは大きすぎるためマイナーな構想です。 東アジア共同体はEUの成立に重要な影響を受けています。 しかし、戦後最大の友好国となったドイツ・フランスを 枢軸に発したEUとは外交関係にも大きい違いがあります。 政治的・宗教的・経済的な発展段階でもEUのような均質性がありません。 東アジア共同体はまだまだ課題が多く、50年後といった 非常に長期的なことまでを目処にしていますが、構想は曖昧です。 この間に、所得水準の大きい向上、 中国・ベトナム・ミャンマーの民主化など、 多くの変化が起こり、現在とは情勢が異なるもの になっている可能性までが視野に入れられています。 東アジア共同体の目玉で東アジア共通通貨というのが検討されています。 これをドル・ユーロと同等以上の機軸通貨にするという野望もあります。 共通通貨圏は、貿易の為替リスクの軽減と、 企業が多国籍に展開する上ではメリットになります。 しかし、中央銀行による金融政策の自由が奪われ、 インフレ率が調整できず、さらに労働力の自由な移動が前提になるため 政治的摩擦が起こりうるという重大な障壁があり、 当分の間は実現可能性は低いと考えられます。 (個人的には50年先でも無理だと思う位) ただし近年、域内の為替レートの変動リスクを抑えようと、 アジア通貨単位(ACU)なるものが公表されています。 ・ASEANとアメリカ アジア通貨危機に続いてイラク戦争も、イスラム圏である インドネシアやマレーシアのアメリカからの距離感を強めています。 しかし、アメリカにとってASEANへの影響力が 低下するのは国際秩序上思わしくない事態です。 依然、アメリカはASEANにとって重要な輸出先であり、 ASEANにとって最も重要な外交関係でもあります。 アメリカでも参画機会の拡大による国際協調の強化など アジア外交の建て直しが言われています。 アメリカは東アジア共同体に反対する立場です。 アメリカを外して中国や日本がASEANに影響力を 持つことは地域覇権の構想のように写っています。 アメリカは自国を入れたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)を軸に アジア太平洋が連携するべきだとしています。 一方でASEANにはEUを交えるARF(ASEAN地域フォーラム)というのもあります。 ASEAN自体の方も、2015年に政治・安全保障での連携を含む ASEAN共同体を創設する目標です。 このようにASEANを巡る連携の構想は多重で複雑になっています。

  • gungnir7
  • ベストアンサー率43% (1124/2579)
回答No.1

アジアといっても東アジア+東南アジアですね。 中東やインドは該当しないというか、インドがこの枠組みにどう関わってくるかでしょう。 アジア化するアジアとはこちらが用法を聞きたいくらいです? アジアの特性に回帰を目指したものなのか、通貨危機を捉えたものなのか、 あるいはアジア地域内のブロック経済が強化されている現象なのか。 ASEANは東南アジアの連合機関ですが、ASEANは中国、日本の影響を強く受けていますので +3は日本、中国、韓国の3つを加えたもので、この構成で会議が行われています。 アジア共同体とはヨーロッパ共同体と同じもので 先に述べたように域内でブロック経済圏をつくるものです。 ヨーロッパの例でみられるように経済格差、生産力、宗教など色々な問題があり アジアはキリスト教でまとまっているヨーロッパとは比較にならないほど難しい状況です。 また、アジア共同体ができると嬉しくない国があります。 アメリカです。アメリカが色々な形で妨害してくることは予想されます。 この辺りを切り口に東アジアで共同体の実現の是非について論ずればいいと思います。 ちなみに私の創案している経済圏は環太平洋共同体です。 多分、中国とは水と油になりそうで中国圏に取り込まれるのは警戒しています。 日米豪印で中国を包囲し、ASEANを味方につけます。

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