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年金問題の隠れた問題(国債消化問題)

こんにちは、 現在年金問題として未納や記録問題が多く報道されていますよね。 ここでは年金問題のかくれた問題を考えてみました。 現在年金は150兆円前後の内部留保がありますが、 団塊世代の退職→受給世代になるにしたがって 赤字となり、この留保が取り崩されてしまうと考えます。 この年金留保はかなりの部分が国債に割り当てられていると 考えられます。ということは今後少子高齢化社会で 国債発行需要は増えるのに肝心の有力な引き受け手の 年金留保が減ってくるのであれば国債消化に支障がきたすのでは ないかと思うのですがいかがでしょうか?

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  • ベストアンサー
  • Donotrely
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回答No.1

問題になるのは、 取り崩しの速度と崩したお金の行き先です。 また、海外に国債の引受け手を求める場合は、政府の信用や円の信用も問題になります。 お金というものは、国内から出て行かない限り、誰かが保有しどこかの金融機関に滞留しているはずです。 ですから取り崩されたとしても全体の投資先のバランスで、ある程度国債買に回るのであれば、 誰が買おうと原理的には問題無いはずです。 また海外から日本国内に資金が流入すれば、直接の国債購入でなくても国債消化にはプラスです。 しかし問題は投資先としての日本の魅力の低下です。 投資先としての魅力が低いということは、言い換えると期待成長率が低いということです。 期待成長率が低ければお金は日本から出て行きます。 そして長期金利が低いというのはまさに期待成長率が低いということの表れなのです。 ここ数年景気のカンフル剤として日銀が金融緩和を強力に推し進めたら、資金の海外流出傾向が強まりました。 個人投資もそうだし、またキャリートレードで、巨額の資金が国内ではなく海外投資に回りました。 余ったお金があっても日本国内では運用して利益を取れないからです。 こういう傾向が強まると国債消化は危くなります。 年金の問題もこういう大きな問題の一部です。取り崩された後どこへ向かうのか? ちなみに今は政府系のお金なので政府が国債を強制的に交わせることは可能ですが、 とり崩されればその先は日本に留まる保証はありません。 ただいっぺんに蒸発する訳ではないので、影響は急性ではなくじわじわとでしょう。

gaplant2
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 >お金というものは、国内から出て行かない限り、誰かが保有しどこかの金融機関に滞留しているはずです。 なるほどと思いました。 タンス預金にしないかぎり取り崩されたお金はめぐって また国債に回るかもしれませんね。 デフレを脱却させるために金利を低位に張り付かせると 今度は本来国内への投資へ回るはずだった資金が 海外に流出してしまう・・・・。 いったいどうしたらいいのでしょうか?

その他の回答 (2)

回答No.3

すでに説明した通りで、ゼロ金利や量的緩和自体の効果が薄かったのは 日銀がそれらの政策を嫌々実施したことを市場に見抜かれていたからです。 金融政策は市場の未来予測に働きかけることによって大きな効果をはっきします。 日銀の言い分は「ゼロ金利や量的緩和のような過激な政策をしても 効果が無かったのだから、日銀には責任がない」です。 しかし「今現在、量的緩和もしくはゼロ金利政策を実施していても すぐに(デフレもしくは低過ぎるインフレ率が終わる前に) 量的緩和やゼロ金利を止めることは確実である」と考えられる状況では、 投資家たちは「現在、日銀は金融緩和しているふりをしているが、 すぐに引き締めるから緩和の効果は限定的になるに決まっている」 とみなして投資行動を取ることになります。 これじゃあ効果が薄いのも当然です。 もしも「数年以内にインフレ率が他の先進国なみの2~3%で安定するような政策を実施する。 失敗したら責任を取る」と宣言して実際にインフレ率が上昇せざるを得ない政策を実施すれば 投資家たちは実際にインフレ率が2~3%になることを前提に意思決定することになります。 実際にそうなるような金融緩和が実施されれば株価が上昇すると予想できるので、 株式への投資が増えることになるでしょう(そうなれば実際に株価が上昇する)。 少なくとも短期的には円が下落する確率が高いので、 円を売って外貨を買うことになります(そうなれば実際に円安になります)。 不動産が上昇すると予想して不動産に投資する人も増えるでしょう(実際にそうなれば不動産価格も上昇する)。 あれやこれやで兆もしくはそれより大きな単位でマネーが動くことになり、 日本経済は加熱することになり、日本は驚くほど好況になり、 その結果としてインフレ率も上昇することになり、 実際にインフレ率を2~3%に引き上げることが可能になるわけです。 補足。インフレ率を確実に上昇させるためには マネタリーベースを増やし続ける量的緩和でも良いし、 長期国債買い切りオペでも構いません。 それらの政策をインフレ率を上昇させずに無限に続けることは不可能なので、 確実にインフレ率を上昇させることができます。 重要なのは有効な手段が存在することです。 有効な手段が存在する限り、市場は実際にインフレ率が上昇することを 信じざるを得なくなります。市場が実際にそう信じてくれれば、 市場自身の動きが景気を過熱させてインフレ率を上昇させてくれることになります。 上で述べたような政策の枠組みを「インフレ目標政策」と呼びます。 ポイントは数値目標を設けて失敗したら責任を取ることを明確にすることです。 数年前に大きな話題になったのでおぼえている人も多いでしょう。 世界の主流経済学者の多くが日銀がインフレ目標政策によって 日本をデフレから救うという政策に賛成し、提案し、 日本でも話題になったのですが、 この手の有効な政策を日銀はことごとく拒否しました。 そのせいでデフレが継続することになってしまったのです。

gaplant2
質問者

お礼

回答有難うございます。 借金は名目で効いてくるので 名目成長率のプラスがいかにも必要なことがよくわかりました。 (もちろんデフレータや長期金利の数値も大事ですね)

回答No.2

この規模の問題はマクロ経済の問題なので 日本経済が今後どれだけ成長できるかが最も重要です。 国債残高の重さは名目GDP比で測られるべきなので、 名目GDP成長率を十分に高くできるかが勝負になります。 ITバブル崩壊以後のひどい不況からの脱出は 日銀よる量的緩和+財務省による35兆円の大規模為替介入 による金融緩和によって可能になりました。 しかし、それでも金融緩和が不十分であったせいで、 日本のインフレ率は海外の先進国なみの2~3%に上昇せず、 ゼロもしくは微少にマイナスの状態が保たれてしまいました。 金融緩和が足りなくなってしまった理由は 日銀がデフレが終わる前に量的緩和を止め、 さらにゼロ金利も止めてしまったことです。 金融政策は市場の未来予測に働きかけることによって大きな効果をはっきします。 日銀は量的緩和やゼロ金利をいやいやしていることが明らかだったので、 市場はデフレが止まる前に日銀が量的緩和を止め、 ゼロ金利も止めてしまう可能性が高いと判断していました。 デフレもしくは低過ぎるインフレ率がずっと解消しないということを前提に 市場での投資活動が行なわれると経済の成長が滞ってしまいます。 もしも日銀が数年以内にインフレ率を2~3%に引き上げることを宣言して 量的緩和などの政策を実施していれば、 金融緩和は大きな成功をおさめたことでしょう。 さてデフレもしくは低過ぎるインフレ率が続くことの弊害は何でしょうか? まず、デフレや低過ぎるインフレ率は経済にとって害があるので 実質GDP成長率があるべき姿よりも低くなってしまいます。 さらに名目GDP成長率=実質GDP成長率+インフレ率なので 名目GDP成長率はさらに低迷することになってしまう。 これが財政赤字問題が悪化した最大の理由です。 次に、デフレや低過ぎるインフレ率は金利低迷の原因になります。 低金利通貨が売られて、高金利通貨が買われるキャリートレードによって 日本円の海外での価値が下落する圧力がかかります。 日本円に下落圧力がかかっていることを承知で 海外から日本に投資する気になれるでしょうか? 要するにデフレもしくは低過ぎるインフレ率の問題をどうにかすることが重要なのです。 そのためには(逆説的に聞こえるかもしれませんが)、 まず日銀が政策金利を下げる必要があります。 ゼロ金利にしても足りなければ、数年以内にインフレ率を2~3%に 引き上げることを宣言した上で量的緩和などの政策を実施しなければいけない。 そういう政策を実施すればインフレ率が低過ぎることによって生じている問題はすべて解決します。 まとめ。日銀による十分な金融緩和があれば財政赤字問題は大きく緩和されることになる。 これを逆だと考えて金融引締(政策金利を上げること)が実施されると 日本経済は大変な状態に追い込まれてしまうことになります。 日本人の多くはトンデモ経済論を信じているので 自分のクビを締めるような金融政策に賛成している人が多いというのが現状です。 ここ十数年の日本経済低迷の究極の原因もそれだと考えられます。

gaplant2
質問者

お礼

詳細な回答ありがとうございます。 上記内容に敬意を表しながら質問させていただいてよろしい でしょうか? 国債残高と名目経済成長率の関係については おそらくドーマーの定理のことと思いますが 全く同感です。残高よりもフローでの持続性と国債管理の安心感を うまく担保できれば問題は表面化しないのではないかと考えます。 ということは大規模な財政支出を伴わずに名目GDPを拡大させなければならないことになります。 上記の解決策で 量的金融緩和とゼロ金利政策が上げられていますが、 量的金融緩和では過去の経験から緩和の度合いに応じて貨幣の流通速度が低下するので効果は限定的と思われます。 また政府が実需を発行するとこれは名目GDPは拡大するが 国債残高も増加するので使えない。 また金利については名目でゼロ以下にはできないので 実質金利コントロールはこれも限定的となっています。 もっとも日銀は金融緩和も超低金利も途中でやめてしまったので まずやれることをやっていただきたいのものですね。 だたそれでも追いつかない、なにか決定打という策はなにかないのでしょうか? (1)名目マイナス金利またはそれに代替するような政策はないか? (2)そもそも金(貯蓄)はある、ただ使わないだけ。  これを使わせるような政策はないか?  供給力は急激に削減拡大できないが需要は(貯蓄があれば、または  借金すれば)いくらでも拡大することが可能。  潜在的な能力はあるのに需要は凍り付いている。これを溶かせない  か?

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