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累進課税はなぜ非連続的な税率なのでしょうか?
パートで働いている人が、課税が発生しないように年間の給料を調節する、といった話をよく聞きます。 つまり、収入の減少を抑えるために、まだ余裕があるにも関わらず労働を減らすわけですが、 そもそも課税率の上昇が連続的になっていれば、こんなおかしなことが起きずに済むのでは? 課税率が連続or非連続であるメリットとデメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。
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連続的な累進税率など不可能です。 所得の計算が1円を最低の単位としている以上、どんなに細かく分けても1円単位の段階的な累進税率にしかできません。つまり、どうやっても累進税率は「段階的にしかなり得ない」のです。 時々勘違いしている人を見かけますが、所得調整云々は累進税率とは基本的に関係ありません。所得調整をするのは累進税率のせいではなくて扶養者控除、社会保険などのせいです。 日本の累進税率は「『超過』累進税率」と言い、「一定の額を超えた場合『超えた部分についてのみ』税率が上る」という方式です。したがって、「税率が上る分歩留まりが悪くなるにしても稼げばそれ相応に税引き後の収入は増える」のです。累進税率であるからといって、稼いでしまうとそれだけで直ちに収入が減少するというわけではないのです。 例えば100万円まで非課税、100万円を超えると税率10%としましょう。 100万円稼ぐと税金は0で税引き後の収入は100万円です。 では101万円稼ぐとどうなるかと言えば、「100万円分は税金0で100万円を超過した1万円分だけ10%」になります。ですから税金は1000円で税引き後の収入は100万9千円です。決して「稼いだ分以上に税金を引かれる」ことにはなりません。ですから、累進税が段階的だろうがなんであろうが「稼ぐに追いつく税はなし」なのです。 問題はあくまでも、「一定額に達すると扶養者控除の対象となる被扶養者でなくなってしまうので扶養者の税金が増える」「一定額に達すると社会保険に入らなければならない」といった理由により「自分の所得に掛かる税金以外の支出が増えてしまって家計的に減収となる可能性が出てくる」だけなのです。 まあ世の中には奇特な人がいますから、「税金を絶対に払いたくないから非課税限度額でしか働かない」という人が絶対にいないとは言いませんがそれは「非課税となる限度額」が存在するからであって累進税率とはこれまた直接的には無関係です。
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- crows-will
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まず累進課税が年収によっては課税対象にならないのは、低所得者の生活に困窮しないようという配慮からです。 デメリットをあげるとすれば、質問者さんがおっしゃっているように、充分な収入を得られる労働者が収入操作で税金を納める必要がないことでしょうか。
お礼
なるほど、そもそも勘違いだったのですね。 とても分かりやすい解説で勉強になりました。 ありがとうございます。