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非公開会社による株価算定時期について
非公開会社における株価の算定時期について質問があります。 【前提条件】 弊社は、 ・非公開会社 ・決算月は6月 ・取締役非設置会社 ・発行株式数は60株 とします。 今回の質問は、 ・既存株主から株式譲渡承認請求が行われた ・株式譲渡は既存株主から既存株主へと行われる とします。 株価は、 2007/06/末日(決算時)時点では、\300,000/1株 2007/08/末日時点では、\200,000/1株 2007/09/末日時点では、\150,000/1株 2007/10/末日時点では、\50,000/1株 とします。 売買価格は、 \50,000/1株 とします。 【質問】 2007/09/上旬に既存株主から保有している全株式の10株を譲渡したいと申請(株式譲渡承認請求)され、2007/09/30に臨時総会で他の既存株主にて承認されたとします。そして、株式譲渡契約を臨時総会後(2007/10/01)にした場合、どの時期の株価で取引するのが一般的なのでしょうか? 1.決算月の株価(6月末日) 2.株式譲渡承認請求が行われた前月の株価(8月末日) 3.臨時総会の承認が行われた月末の株価(9月末日) 4.株式譲渡契約が行われた月末の株価(10月末日) 5.その他 また、その理由も合わせてご教授いただけると幸いです。 情報が不足していましたら、必要な情報を教えてください。 よろしくお願い致します。
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136条につき、調べてみました。 結論から記すと、136条は、譲渡の効力を当事者間以外においても発生させる要件(有効要件)です。 すなわち、136条は、当事者間の譲渡契約の成立如何に関わらず、当事者間以外の者との間において株式譲渡の効力を確定的に発生させるための条件を定めたものとなります。当事者間の譲渡契約は、会社の承認前であっても承認後であっても、いずれでも構いません。 134条1号を見ると対抗要件のようにも読めるのですが(私はそのように思い込んでおりました)、107条1項1号の文言や判例の表現などを根拠に、会社の承認は効力発生要件と捉えるのが良いとのことです。 この点、私の誤りにより、snowflaさん、w_amare_dさんにはご迷惑をおかけして、大変に申し訳ありません。 なお、137条は、やはり譲渡契約成立を前提とした条文でした。 そこで、ご質問の設例を元に今一度取引価格決定の時点を考えれば、一般的な契約は契約締結時の時価をベースに価格を決めるかと思いますので、4番で良いように思います。 ただ、契約締結が10月1日であれば、これに最も近い9月末日(3番)の時価をベースにするほうが、契約締結時の時価により近い数値を得られるのではないかとも考えます。 最後に、税務面については、今年一杯は他に贈与税の課税対象が生じないのであれば、お考えのとおりと思います。
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- ok2007
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なるほど、そのように読めますね。確かに一理あります。 少し調べてみます。回答でなくて申し訳ない。
補足
ありがとうございます。 この質問は今週まで締めずにいようと思いますので、もしお時間ありましたら、コメントいただけると幸いです。
ok2007様>したがって、譲渡人・譲受人間の株式譲渡契約は、承認請求よりも前に締結されていなければなりません。 >・・・そのため、会社法では、会社が譲渡先を指定する場合の価格決定の基準日を承認請求日にしているのです。 そうなんですか~!私めもとてもとても勉強になりました。ありがとうございます。 「100万が贈与にあたる」という概念も私にはわからぬ範囲で、お答えできません。。すみません。。
補足
早朝にも関わらず、コメントありがとうございます。 私自身もok2007さんの回答は色々と参考になりました。
- ok2007
- ベストアンサー率57% (1219/2120)
なるほど、概要が何となくつかめました。 まず、株式譲渡契約が株式譲渡承認請求よりも後になっている点ですが、恐れながら、契約の成立を誤認なさっているように思います。 株式譲渡承認請求は、株式譲渡人・譲受人が、会社に対して対抗要件を具備するためにおこなうものです。対抗要件が問題となる場合には、先に契約が成立している必要があります。したがって、譲渡人・譲受人間の株式譲渡契約は、承認請求よりも前に締結されていなければなりません。 現に、承認請求者は譲受人を指定して請求してきたのですから、当事者間での譲渡契約は会社の承認を停止条件として成立したと解されます。したがって、契約締結日は、少なくとも8月以前です。 仮に、当事者間の譲渡契約が成立しないまま承認請求をしてきたのだとしたら、その承認請求は中身のない請求ですから、無効です。 ところで、売買価格は、契約締結時に決めるのが通常です。そのため、お書きの場合でも、契約締結日の株価を参照するのが最も良いものと思います。ただ、真の契約締結日は当事者間にしか分からないものであるところ、承認請求日は会社も把握できます。そのため、会社法では、会社が譲渡先を指定する場合の価格決定の基準日を承認請求日にしているのです。 前回投稿では、株式譲渡契約が承認請求よりも後になっていた点に違和感を感じたため、承認請求日基準をお勧めした次第です。承認請求日よりも前にあるはずの契約締結日が明らかになれば、その日を基準にして良いかと思います。 なお、金融商品会計基準は、法律行為が存在することを前提に、会計上の取扱いを定めるものです。また、売買価格の決定は、前提となる法律行為の要素です。そのため、会計基準を根拠にして売買価格を決定するのは逆進であり、本末転倒になってしまいます。会計基準を根拠に挙げられるのはちょっと難しいように思います。
補足
丁寧な回答ありがとうございました。 いただいた回答にて気になった点がありましたので、私なりにネットで調べた事を書かせていただきます。 >したがって、譲渡人・譲受人間の株式譲渡契約は、承認請求よりも前に締結されていなければなりません。 >仮に、当事者間の譲渡契約が成立しないまま承認請求をしてきたのだとしたら、その承認請求は中身のない請求ですから、無効です。 この2点が気になりましたので、調べてみました。 会社法 (株主からの承認の請求) 第百三十六条 譲渡制限株式の株主は、その有する譲渡制限株式を他人(当該譲渡制限株式を発行した株式会社を除く。)に譲り渡そうとするときは、当該株式会社に対し、当該他人が当該譲渡制限株式を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。 (株式取得者からの承認の請求) 第百三十七条 譲渡制限株式を取得した株式取得者は、株式会社に対し、当該譲渡制限株式を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。 (2) 前項の規定による請求は、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令で定める場合を除き、その取得した株式の株主として株主名簿に記載され、若しくは記録された者又はその相続人その他の一般承継人と共同してしなければならない。 人によって解釈の違いがあるかも知れ無いことを前提に。 会社法136条は株式譲渡契約をする前に承認請求をしなさいと読める気がします。 そして、会社法137条は、回答いただいたように株式譲渡契約をした後に承認を求めなさいと読める気がします。 結論として、私の解釈としては... ・株式譲渡契約→承認請求 でもOK ・承認請求→株式譲渡契約 でもOK であるため、承認請求→株式譲渡契約といった順序でも無効にはならないと思うのです。 とは言え、とても参考になる回答で大変助かりました。
>会計基準での約定日は「株式譲渡契約」をとして株価を算定する場合、株式譲渡契約(2007/10/01)を臨時総会(2007/09/30)後にしたとすれば、2007/10/01時点で株価算定して、売買価格を決めた方が適切との認識で正しいでしょうか? うっ!デス。 そうですね、会社と買手、売手間において10月1日に契約をしよう!とできるなら、その日の売買価格だと思います。 ok2007様の仰る通り、144条を参照です。特にV項と同項括弧書き でしょうか。 万が一、それじゃ嫌だと売手が言ってきたら・・・会社、両者の折り合いのつくところで算定していいと思います。 もし、売手が出席していないのであれば、(通知までの猶予期間を理由にですが)10月末の価格でも問題ないと思いますよ。
補足
追加回答ありがとうございます。 更に追加で申し訳ないのですが、税務的な質問をさせてください。 2007/10/01時点の株価が\150,000と算定されたにも関わらず、仮に譲渡人と引受人との個人間で1株を\50,000で譲渡契約が問題なく成立したとします。 この場合、譲渡人から引受人に\1,000,000の贈与が生じる思いますが、贈与税の基礎控除額の範囲内なので、贈与税も掛からないとの認識で正しいですよね?
はじめまして。登録したばかりなゆえ、何かマナーなどわからぬまま投稿致しますがご了承下さいm(__)m なるほど~。 まず「金融商品に係る会計基準」によれば契約時に金融資産の発生を認識するものとしています(「同・意見書」二参照)。従いまして、買手は【売買約定日】に有価証券の発生を認識し、売り手はこの消滅を認識します。 つまり、 4番の株式譲渡契約が行われた日の株価を計上する、のが 原則であり慣行です。 snowfla様>理由も添えて ということですので、1~3が該当しない理由を補足しておきます。 (会社が既存株主を紹介したのか、それとも、売却人である既存株主が買取人の既存株主を見つけたのかは、設定条件項目でないので、この論点はやや省きますがまぁ問題ないでしょう。) 譲渡制限株式は、売手の譲渡承認請求(売っていい?)から始まり、株主総会決議により承認(おっけー)、売手に通知、名義書換えの順番で行われます。売っていいかどうかを聞いている段階での株価を計上するのは、定款に特別の規定を設けている場合に限るのではないでしょうか。設けてますか? 会社法141条~142条により、【総会により承認された旨を買取人若しくは会社から→売却人へ通知】しなくてはなりませんね。 これにより、会社法上では、売却人はその通知を受けて、初めて売却できる旨を知ることになります。 つまり、1~3番は、まだ売却人にとってすれば承認の通知が来るまでは「○○氏に売れるかどうかわからない状況」なのです。なので、この段階で「株を売った」と解釈することは勿論できず、会計基準に云う「約定日」には該当しないといえます。 ちなみに、会計(帳簿)の処理としては、2種類あります。 約定日基準と修正受け渡し日基準の2つです※。ですがどっちの方法でも株価は約定日の株価で計上ます。 したがって、4番の契約日を約定日とするのが最も適切であるといえます。 ※これは、売買契約をしてから実際に引き渡すまでにタイムラグがあることにより分かれる処理です。必要であればコメントします。 定款の要件は無いものと考えましたが、もし、snowfla様の会社において107条II項(1)号、108条II項(4)号に基づき 定款に於いて予め株主間における譲渡の場合の譲渡承認擬制をしていたとしたら、この限り(4番)ではないと思います。 ご参考までに。
補足
回答ありがとうございます。 また、丁寧な説明、ありがとうございます。 w_amare_dさんは、4番という事ですね。 会計基準での約定日は「株式譲渡契約」をとして株価を算定する場合、株式譲渡契約(2007/10/01)を臨時総会(2007/09/30)後にしたとすれば、2007/10/01時点で株価算定して、売買価格を決めた方が適切との認識で正しいでしょうか? >譲渡制限株式は、売手の譲渡承認請求(売っていい?)から始まり、株主総会決議により承認(おっけー)、売手に通知、名義書換えの順番で行われます。売っていいかどうかを聞いている段階での株価を計上するのは、定款に特別の規定を設けている場合に限るのではないでしょうか。設けてますか? について、補足します。 定款は全体的にシンプルにしており、株式に関する事項で特別な規定は設けていません。 >定款の要件は無いものと考えましたが、もし、snowfla様の会社において107条II項(1)号、108条II項(4)号に基づき 定款に於いて予め株主間における譲渡の場合の譲渡承認擬制をしていたとしたら、この限り(4番)ではないと思います。 譲渡承認擬制はしていません。
- ok2007
- ベストアンサー率57% (1219/2120)
一般的かどうかは分かりませんが、譲渡承認請求時を基準にするのが良いように思います(会社法144条参照)。 なお、ご質問の設定に若干の法律違反のおそれがあるように思います。 「誰かに譲渡したいので譲渡先を指定せよ」との株主からの申請を受けて会社が指定することは、会社の恣意で株主を指定できるため、認められません。「この人に譲渡したいので承認せよ、承認しないのなら譲渡先を指定せよ」という申請ならOKです。もっとも、「譲渡先が見つからないので紹介して欲しい」というリクエストに答えるのは、会社の恣意的運用がやはり可能であるため問題は残るものの、違法ではないといえる場合もあるかと思います。
補足
回答ありがとうございます。 また、別の観点で心配いただき、ありがとうございます。 ok2007さんの回答としては、2番という事ですね。 >「誰かに譲渡したいので譲渡先を指定せよ」との株主からの申請を受けて会社が指定することは、会社の恣意で株主を指定できるため、認められません。 について、補足します。 譲渡承認請求書には「この人に譲渡したいので承認せよ、承認しないのなら譲渡先を指定せよ」としていますので、大丈夫です。
お礼
ありがとうございました。 私の方でも会社法・会計基準・税務の観点で色々と調べてみて、一層の理解が深まりました。
補足
色々と調べていただき、誠にありがとうございました。 今回のコメントは、私が質問を投稿していた時から期待していた回答でした。