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エコキュートのCO2排出量

最近、電力会社が進める「エコキュート」に、ガス会社が推す「エコウィル」、はたまたいづれは「燃料電池」とそれぞれエコ商品として特徴があると思いますが、現時点での技術ではどれが最も温暖化対策に適しているのでしょうか? エコキュートは深夜の余った電力を有効利用しているのでよい印象はあるのですが、どうなのでしょうか? 電気にしろ、ガスにしろ、1次エネルギーは化石燃料で、電力に至っては、原子力と言う別問題も抱えていますので一概には言えないと思いますが、お願いします。

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  • masa2211
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回答No.2

う~ん、かなりきわどい勝負と思います。 ただし、あくまで国家全体の炭酸ガス排出量という観点であり、経済性は度外視しています。 燃料は、どれも天然ガスであると仮定し、効率はyougrutyさんのパラメータをそっくり使うとします。 一般ガス給湯器=80% エコウィル=77% あれ?エコウィルは初期投資は高いわ、効率は悪いわ、意味ない? そんなことないです。 エネルギーの「質」というのがあって、熱エネルギーは最も質が悪いです。 あらゆるエネルギーは最後に熱になるため、熱から他の種類に変換するにはどうしても効率が悪いです。 ですので、「質の悪さ」をどう評価するか? 1つの方法は、電力はエコキュートを使って熱エネルギーに変換し、熱エネルギーにそろえて比較する。 そうすると、電力-->熱の変換効率を400%として再計算すると、 エコキュート:148% エコウィル:157% 燃料電池:177% 一般ガス給湯:80% エコジョーズ:95% 一般電気ストーブ:37%(電力-->熱は、効率100%) で、計算結果の変動要素(経済性以外)ですが、 1.エコキュート: ・発電の燃料の種類でエネルギーあたり炭酸ガス排出量は異なる。  多い順に、石炭-石油-天然ガス-原子力-水力。(原子力については火力より悪いという異論もあり。) ・最新の火力発電(コンバインドサイクル)の熱効率は50%くらいあり、40%は既存火力発電所の全国平均。 ・火力発電の廃熱利用(コジェネ)を計算にいれるかどうか。(発電所近辺しか使えない。)  というか、火力発電はコジェネなし、エコウィルと燃料電池はコジェネ、というのが反則気味なんでは? ・ヒートアイランド現象に関しては、エコキュートが最も有利(発電効率が高いほうが有利)。 2.燃料電池: ・水素の供給方法として、太陽熱や風力で海水を電気分解、というのがあり、  この方法なら、設備投資・燃料輸送しか炭酸ガスは発生しない。(ただし、設備投資が非常に高いので、現時点ではこの方法は無理。) 3.燃料電池、エコウィル: ・電力と熱で、どちらかが余った場合の計算方法をどうするか。  どちらか少ないほうを用い、足りないのは買う、とすると、2重投資だし  電力にしわよせがきて、発電の熱効率が落ちてしまう分を勘定するかどうか。 ですので、計算の変動範囲内は一緒と評価、とすると、 ・電気ストーブは、明らかに損。 ・エコキュート、エコウィル、燃料電池は、だいたい同じ。 強いていえば、エコキュート有利かも。 念のため。yougrutyさんの計算が違っている、というわけではなくで、同じ数値を基にしても 考え方次第で、結果はこんなにも違ってしまうということ。

dokan
質問者

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丁寧なご回答ありがとうございます。 エコキュートは、寒冷地によってはCOPが小さくなると聞いたことがあります。実際に300~400%の高性能運転をしているのでしょうか。一般人が確かめる術がないので何とも言えませんが。

その他の回答 (2)

  • kenzou03
  • ベストアンサー率66% (6/9)
回答No.3

皆さん素晴らしい回答で頭が下がります。 一般的なことで申し訳ないのですが、ヒートポンプの場合、温水設定温度と周辺環境で大きく性能は変わってきます。 単純化するために逆カルノーサイクルで考えると T1:高温側温度、T2:低温側温度、η:成績係数とすると η=T1/(T1-T2) となります。 凝縮温度、蒸発温度は目的の温度、周辺温度からそれぞれ+5℃、-5℃は幅を持っておいたほうがよいでしょう。これとp-H線図から理論成績係数が出るので後は圧縮効率、機械効率を考えて0.7位で割り返してやれば実成績係数は出ます。(手元に線図ありません。) 同じ冷凍(空調)機でも成績係数は 圧縮式>吸収式>デシカント となりますが、圧縮式はより高品位のエネルギー(エクセルギー)を必要とします。エクセルギーの観点から考えると全てエコキュートが良いのではないような気がします。利用できるエネルギーによってケースバイケースですね。

参考URL:
http://www.jsrae.or.jp/E-learning/saikuru/saikuru.html
dokan
質問者

補足

エクセルギーですが、考えてませんでした。貴重なご意見ありがとうございます。

  • yougruty
  • ベストアンサー率60% (432/719)
回答No.1

○100のガスを使った場合の熱効率の比較 ・エコキュート:111~181.3%の熱効率(CO2排出が一番少ない) ・エコウィル :77%の熱効率(電気20と温水57) ・燃料電池(ライフエル):78%の熱効率(電気33と温水45) ・一般的なガス給湯器:80%の熱効率 ・エコジョーズ(潜熱回収型給湯器):95%の熱効率 ○なぜ上記の効率になるのか? ・エコキュート 100のガスを使って火力発電所で発電した場合、40の電気ができます。 その後、送電線や配電線を伝わって家に届くまでのロスで37になります。 しかし、エコキュートはヒートポンプを利用して空気中の熱を集めるため、1の電気で3~4.9の熱を出すことができます。 よって、37の電気では、37×3~4.9=111~181.3の熱を使えます。 100のガス→37の電気→111~181.3のお湯 実際には、深夜電力はガスだけでなく、原子力や水力などでも発電しているため、CO2排出で比べるともっと少なくなります。 三菱電機 エコキュートとは http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/diahot/ecocute/about_b.html ・エコウィル ガスの場合、大型ガスタンクから家庭に届くまでのロスがないため、100のガスは、100家庭まで届きます。 それをガスエンジンで発電機をまわして、20の電気を作ります。 ガスエンジンをまわすと、熱くなるため、その排熱で57のお湯ができます。 よって、合計77%の熱効率になります。 東京ガス エコウィル紹介ページ http://home.tokyo-gas.co.jp/ecowill/ecowill03_01.html ・燃料電池(ライフエル) まず家庭まで100のガスが届きます。 それを燃料処理装置で改質し、水素を取り出します。 ガスには、もともと炭素の成分がふくまれているため、水素を取り出す際、二酸化炭素が発生します。 その水素と酸素を反応させて33の電気と、化学反応する際の排熱で45のお湯ができます。 よって、合計78%の熱効率になります。 東京ガス 燃料電池ライフエル紹介ページ http://home.tokyo-gas.co.jp/lifuel/lifuel04.html ・一般的なガス給湯器 家庭に届いた100のガスを燃焼させて80のお湯を作ります。 よって、80%の熱効率になります。 ・エコジョーズ 家庭に届いた100のガスを燃焼させて80のお湯を作った後に余った200度の排熱で水を温め、15の予熱をしておくため、合計95%の熱効率になります。 東京ガス エコジョーズの紹介ページ http://home.tokyo-gas.co.jp/living/bathroom/onsui/merit/ ○経済性の比較 ・エコキュート オール電化向け料金プランで深夜電力が安くなるため、都市ガス給湯器と比べ、光熱費が年間約57,500円お得になります(コロナHPより)。 コロナ エコキュートの経済性 http://www.corona.co.jp/eco/feature/index.html ・エコウィル ガス料金の割引があるため、光熱費が年間約30,000円お得になります(東京ガス調べ)。 東京ガス エコウィルの経済性 http://home.tokyo-gas.co.jp/ecowill/ecowill04.html ・燃料電池(ライフエル) 燃料電池の専用料金プランがあり、一般料金から3%の割引を行うとともに、毎月のガス料金の上限が9,500円になります(東京ガス)。 東京ガス 燃料電池専用料金プラン http://home.tokyo-gas.co.jp/lifuel/lifuel05.html ・エコジョーズ(潜熱回収型給湯器) 使用ガス量が約13%削減できるため、一般的なガス給湯器と比較して年間で給湯だけなら約10,000円、床暖房を合わせると約14,000円お得になります。 ○まとめ 今のところ、タンク等の設置スペースがあれば、エコキュートが一番CO2排出が少なく、環境にも経済的にも優しいと言えます。 下の参考URLは、エコキュート補助金制度についてです。 申請して、受理されてから工事すると45,000円の補助金が出ます(先着順)。

参考URL:
http://www.jeh-center.org/ecocute/e-index.html
dokan
質問者

補足

丁寧なご回答ありがとうございます。 金銭的にもやはりエコキュートなのでしょうか・・・ しかし、実際の性能が気になるところです。 2年後には燃料電池も一般販売することですし・・・

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