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「5度」と「属調」の模倣の違い
- 「5度」と「属調」の(自由)模倣には、いくつかの違いがあります。
- 「5度」の(自由)模倣は、同じ調で行われるのに対し、「属調」の(自由)模倣は別の調で行われます。
- 「属調」の(自由)模倣では、主調と属調が同時に存在することもあります。また、このような異なる調が同時に存在することは対位法では一般的です。和声法の借用和音でも、異なる調が同時に存在することは変ではありません。
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回答2への補足についてお答えします。 「多調性」の場合には、そういうことが可能で、まさにだからこそ「多調性」なのです。「多調性」という言葉自体が、同時に複数の調が存在するという意味ですね。無調性や多調性の音楽出現以前には、(瞬間的にはあるかもしれませんが継続的には)別の調が同時に存在できないわけで、そこから、調性そのものを破壊した「無調性」と複数の調を同時に存在させた「多調性」というものが、「従来の伝統的な」音楽の枠組みを超えるものとして出現したわけです。 と言うことでよろしいでしょうか?
その他の回答 (2)
私はあくまで「少なくともバロック時代のフーガ」あたりに限って回答さし上げておりますので、無調性の場合はまた別ですね。 多調性・無調性の時代では、当然、同時に違う調が並行しますので、「少なくともバロック時代のフーガでは」と限定を入れて、バロック時代の楽譜で例示しています。 無調性の場合には、「属調で」という指定そのものが意味を持ちませんし、多調性の場合には、「属調で」と言えば、もちろんその句が属調であることを意味しており、他のパートがどうであるかは決まりませんね。 作曲技法は時代によって変遷しており、違う時代の技法をごっちゃに論じても却って混乱するだけだと思います。 また、同様に、他のジャンルの作曲技法の考え方をごっちゃに用いるのも混乱を招くもとだと思います(それぞれ別にきちっと押えてから援用すると非常に役立つとは思いますが)。私は、第2行目にある「バッハの時代の音楽」を前提にしてのみ、回答しておりますので、そのつもりでお読みいただければ幸いです。
補足
まだ、勉強をはじめたばかりなので、あいまいですが、よろしくです。 (時代等による変遷は、知ってはいるのですが、こまかなことは、よくわかりません) ちなみに、この 多調性の場合には、「属調で」と言えば、もちろんその句が属調であることを意味しており、他のパートがどうであるかは決まりませんね。・・・の件ですが ・確認なのですが、要するに、仮に、 「2声」の場合、この2つのパートが、「★異なる調」である場合がある。 すなわち、「同時」に「2つの調」が、存在している。 ということでよろしいのでしょぅか? とりあえず、この辺が、いまいち、漠然としているので・・・。 なんとなく、そんな曲があるような気がしますもんで・・・。 参考までに、教えていただけるとありがたいです。
質問1……「属調」であれば、属調ですから、違う調ですね、当然のことながら。 5度というと、普通は、同じ調での5度を指しますが、習慣的にというか、いい加減にというか、よく、属調での模倣を5度の模倣という人がありまして、そう書く人もありまして、そこいらは文脈で読み取るべきでしょう。 C dur において、C - H - A - G という旋律(音名はドイツ語)があったとして、これを属調で模倣すると、G - Fis - E - D となりますが、5度でと言うと普通は、G - F - E - D となります。フーガでは普通属調の模倣ですが、例えば5度のカノンというときには属調ではなくてもとの調での5度です。 属調での模倣の場合には、属調に転調しているということです。ですから、対旋律も当然属調です。そのあたりは実際の曲を当たってみれば一目瞭然です。 こういう勉強をなさっているのでしたら、当然、バッハの小フーガの楽譜くらいはお持ちでしょう。お持ちでないならすぐ買いに行ってください。g mollでの有名なテーマ、G - D - B - A -(以下略、註:Bはドイツ音名で、英語名ではB♭)は、6小節目で属調であるd mollとなって、D - A - F - E - として出てきます(主調での5度なら4音目がEではなくてEsでなければならない)。その直前、5小節目の後半で、すでにEs が E になっており、5小節目後半で属調に転調しているわけです。6小節目の属調のテーマに付けられた対旋律は、FEDFEDCisE(以下略)で、やはり属調のd mollであって、二つの調(主調と属調)が同時に存在しているわけではありません。絶対音感オンリーの方や、音感のない方には判別が難しいかもしれませんが、相対音感の方は、譜面を見るまでもなく、聞けばすぐそのことは分かります。 ということで、質問2&質問3前半は、少なくともバロック時代のフーガでは、あり得ません。属調でと言えばすでにそこの時点で属調に転調しているということです。 質問3後半については、あなたの借用和音に対する思いと私の把握しているそれとが違っているようで、回答不能です。
お礼
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E8%AA%BF%E9%9F%B3%E6%A5%BD これを、読むと、 多調性(複調性・複旋法性)のように、 「★複数の★調的」・旋法的な音階を同時使用することにより・・・ とありますが、これは、「フーガ」とは、関係ないんでしょうか? もし、おわかりでしたら、教えていただけると勉強になりますです。<(_ _)>
補足
回答、恐れいりますです。(^^; ・属調でと言えばすでにそこの時点で属調に転調しているということです。の件ですが・・・ すなわち、「二つの調(主調と属調)が同時に存在しているわけではありません」ということですが・・・ 確かに、それだと、大変、解釈が容易なのですが、いまいち、理解できずいます。 ・ちなみに、借用和音に対する思いと私の把握しているそれとが違っているようで、回答不能です。の件ですが・・・ 「借用和音」とは、「メロ」と「伴奏(コード)」の調は、「同じ」なのでしょうか? 自分の理解としては、「短い転調」という解釈と、「メロ」と「調」が異なる特殊な場合の2ケースがあると解釈・理解しておりました。 なぜならば、「裏コード」というのがありますよね。 「C調」の終止の場合、「G7-C」でが、「Db7-C」というものです。 これは、コードだけ、「ノン・ダイアトニック」に代理しますが、 これは、「メロ」と「調」は、一致している? ということでしょぅか? また、「JAZZ」や「ユーロビート」の場合、「アウト」という技法がありますが、あれは、「メロ」と「コード(伴奏)」とは、「調が違う」と理解しているのですが? いかがなもんなんでしょうか? それから、「ノン・ダイアトニック」を使う場合も、「メロ」と「コード(伴奏)」とは、「調が違う」と理解しているのですが? いかがなもんなんでしょうか? ・「解釈」は、人にもより違うと思いますが、参考のため、ご意見をいただけると勉強になりますです・・・<(_ _)>
お礼
毎度ありかどうございます。(^^; こういう 複数の調を同時に存在させた「多調性」というものについて、 詳しくないもんで、また、あまり、楽譜が理解できないので、 いまいち、しっくり、いかなかったのですが、勉強になりました。 ありがとうございますです。<(_ _)>