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ミーントーン音律における声部の分離の悪い調
J.S.バッハのオルガン曲集を研究中です。 ミーントーン音律で「声部の分離の悪い調」というのはフーガなど対位法的な書法の場合、主調の主題に対して属調での応答を明瞭に聴き分けられない現象をさしていうのでしょうか?響きの悪い主調に対して属調も響きの悪い調では混沌としてしまい音楽的にマズイ気がしたのです。次ぎの事柄と関係があるような気がしてなりません。 主調も属調も主和音の響きが悪い調 H-durとb-moll 主調か属調どちらかの主和音に極端な五度音程を含む調 As-durとcis-moll
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主調の主題に対して属調での応答を明瞭に聴き分けられないというよりは, 濁った不快な響きになるためではないでしょうか。 下記Wikipediaによると, http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%85%A8%E9%9F%B3%E5%BE%8B#.E5.92.8C.E9.9F.B3.E3.81.AE.E9.9F.BF.E3.81.8D ◇不快な三和音… ・ロ長調 ・嬰ヘ長調(ロ長調の属調) ・変ロ短調 ・ヘ短調(変ロ短調の属調) ◇極端に不快な三和音… ・変イ長調(変ロ短調の属調平行調) ・嬰ト短調(嬰ハ短調の属調)(ロ長調の平行調) というように近親調も不快な三和音になる調と関係し合います。 >響きの悪い主調に対して属調も響きの悪い調では混沌としてしまい音楽的にマズイ気がしたのです。 そういうことだと思います。 混沌は各声部の分離ではなく, 楽譜を横方向に見ても縦に見ても濁った不快な響きということで。
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- meantone
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ミーントーンのピアノで平均律を弾くことを試みている者ですが。声部の分離が悪いと言うのは、声部が溶け合いすぎると言うことであって、主に、C,G,D,A,F,B,の長調とその並行短調のことであると思います。Es-durやE-dur,またそれより調合の多い調はすべて何らかの形で減3度や減6度(ヴォルフ5度)が含まれてくるので、声部をはっきり分離させないと、美しくない響きになります。またエンハーモニックも起こりますので、線的に弾かない限り、音楽として不完全な物に聴こえます。漫然と弾くと、協和する3度と協和しない3度の差がはっきりとでてしまい、非常に不調和な音楽になります。どちらにしろ、「平均律に慣れた耳には」と言う但し書きが付きます。声部の分離が悪いと言う表現すらも、平均律の楽器との比較としての文脈で書かれていると思われます。ついでながら、現代人にミーントーンを弾くことは、ほぼ不可能であると思われます。
お礼
ミーントーン音律一筋8年(12歳から)の私も降参です! 詳しいご説明を受けて気が付きましたが、「声部の分離が悪い」のではなくて単に「響きが悪い」ということになりそうです。対位法は苦手ですので、誤解を招いたかもしれませんm(__)m それにツァルリーノの「和声論」で対位法においては同度や8度をなるべく使わんようにいうとったのを忘れとったわ(>_<) しかし、ミーントーンのピアノで「快適に調律されたクラヴィーア曲集」を弾く事を試されているとは!!高校時代の私ぐらいかと思っていました。衝撃です。 参考サイトを拝見させていただきましたがバッハはアロンのミーントーン音律を使って24の全ての調で演奏出来るような曲集を書いたというわけなんですね。第一巻の前奏曲変ロ短調を演奏しましたがダークで恐ろしい響きがしたのでやめました(゜o゜) 是非お弾きになってみて下さい♪ マジでコワイよー!!§>_<§
お礼
回答ありがとうございます。 つまり、出だしから主調も属調も濁った調というのは不快な響きになりがちで書くのをためらった、ということですね。