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17・8世紀に16の調が作曲の限界だったのは異名同音と通常は存在しない調が問題か?
以前「17・8世紀一般的であった16の調」について質問させていただいた者です。皆様のおかげで様々な事がわかり、ついに結論がでました。 さてそのことに関係した質問ですが、鍵盤曲に限定しますが、平均律では異名同音となるシャープやフラットが5個以上の調は特殊な例を除いてなぜか作曲されなかったようです。これは単に響きが汚いからという理由ではなさそうです。なぜならヘ短調で作曲されても変ロ短調はなく、ホ長調はあってもロ長調はないからです。両方とも濁った和音は含みます。ただ、私が気づいたことは作曲されない方の調は異名同音調がある、ということです。17・8世紀は平均律の時代ではないのに不思議です。なぜでしょうか? また、変イ長調と嬰ハ短調がない訳も自分なりに考えました。 この二つの調で作曲した場合、同主調に転調した時にカデンツに嬰ト長調や変ニ短調という存在しない調が出てくるのを昔の人は嫌ったからなのかでしょうか?
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調律法というよりはこの時代までの特有の記譜法が原因のようです。 参考urlの「成立過程と改訂の歴史」の半ばあたりをご覧になってください。 18世紀までは調号3個の調「Es-dur、f-moll、E-dur、fis-moll」は三位一体を表すとして神聖視や完全視をされたようです。ですから私は調号4つ以上の調は蛇足と考える嫌いがあったのではないかと推測します。 調号3つの調は厳粛さや神々しさ、受難といった意味深い曲が多いことからも理解出来ると思われます。
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理解が難しいですが,どなたも回答がないようですので。 質問を整理します。 >>ヘ短調で作曲されても変ロ短調はなく ♭系の短調は♭が4つまでのものはあるが5つ以上のものはない。 >>ホ長調はあってもロ長調はない ♯系の長調は♯が4つまでのものはあるが5つ以上のものはない。 >>17・8世紀は平均律の時代ではないのに不思議です。 当時は中全音律など不等分律が使われていますから ♭や♯が5つ以上になると響きが濁るため好まれなかったようです。 ですから,12等分平均律の時代なら不思議ですが, 17・8世紀は完全平均律の時代ではなかったので自然なことと思います。 >>同主調に転調した時に 変イ長調 → 変イ短調(♭が7つ) 嬰ハ短調 → 嬰ハ長調(♯が7つ) ♭や♯が7つもつくと嫌われますね。 >>同主調に転調した時に嬰ト長調や変ニ短調という存在しない調が出てくる 嬰ト短調 → 嬰ト長調が存在しないので変イ長調(♭4つ)を使う。 変ニ長調 → 変ニ短調が存在しないので嬰ハ短調(♯4つ)を使う。 異名同音調を使うことになりますが,♭,♯が4つになり, ♭,♯が5つ以上にならないことになります。 でも,主音が変わるので嫌われたのでしょうか。 まとめとしては,♭や♯が5つ以上になることを避けたということでしょうか。 バッハの平均律クラヴィア曲集では♭や♯が5つ以上のものが出てきますが, これは全ての調で書くという意図がありましたから特別ですね。
お礼
回答ありがとうございます。 調号が5つ以上の曲は中全音律での響きが悪いので嫌われたのですね。 変イ長調と嬰ハ短調の件は興味深いです。転調時の主音が変わるエンハーモニック転調の扱いをバロック時代の人はどう考えたのか調べます。 ややこしい質問に丁寧に回答していただき感謝感謝ですm(__)m
お礼
旋法式記譜法ですか(゜o゜)気づかんかった! 目からウロコですう~!!! スッキリ(^。^)!! そやから18世紀の人たちは嬰ハ短調・変イ長調・ロ長調・変ロ短調で 曲を書くことがなかったんすね(~_~;)