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ダルフール紛争
現在も進行中のスーダン、ダルフール地方のダルフール紛争ですが、アラブ人と非アラブ人の紛争ですが、このくらいの知識しかなくて、疑問に思うことがたくさんあります。スーダン政府はなぜアラブ人を支援して(ジャンジャウィード)、非アラブ人を虐殺しているのでしょうか? また、前々からアラブ・非アラブとの関係は緊張状態だったと思うのですが、こんなにも残忍な紛争になった経過は何なのでしょうか? 何か本や映画もあれば教えてください。お願いします。
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1番です。 当初エジプトは、トルコの領土でした。 トルコの勢力が衰えると、そこにイギリスが乗り出しエジプトの総督であるモハメット・アリという人物と組み、実質的に独立させます。(名目上はトルコの一部でしたが) このモハメット・アリが、周辺諸国に軍を動かし、支配地を広げます。 スーダンもこのころモハメッド・アリーに制服されます。 当時のスーダンは、国家などが無く、部族社会でしたので、大きな抵抗も無く支配できました。 イギリスが直接支配したのではなく、エジプトが直接スーダンを支配し、それにイギリスが乗ったというのが事実です。 >チャドに難民が押し寄せているということなのでしょうか? 隣国チャドに多数の難民が押し寄せています。 そこでの待遇の悪さも問題になっています。 元々砂漠地帯の貧しい地域で、多数の難民を受け入れる能力が無いため、難民と現地人との対立も起きています。 >また、回答者さんがおっしゃっていたチャドの内戦というのはどういう内戦なのでしょうか? チャド政府軍と北部イスラム勢力との内戦です。 チャドでは、南部のキリスト教徒側が政権を握っていますが、人口的にはイスラム教徒のほうが多く、内戦になっています。 ダルフールの人達と同じ民族の人達(伝統宗教を信仰)は、政府軍・イスラム軍双方から見捨てられた存在で、どこからの支援も受けられないばかりか、外部との交通もままならない状況にあります。
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- nacam
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スーダンについて、まず知っておかなければならないのがマフディー運動です。 19世紀のスーダンは、イギリスに支配されたエジプトの支配下にありました。 (イギリスがエジプトを支配し、そのエジプトがスーダンを支配) このエジプトの支配に対抗して起きたのがマフディー運動です。 マフディー運動の中心は、ジハードを最重視し、「ジハードこそがイスラムの最も重要な行為であり、ジハードに立ち上がらない者は反スンラムであり、ジハードの対象となる」という考え方で、マフディー達は、同じイスラムのエジプトをジハードの対象として独立戦争を起こします。 これらの運動は、エジプトやイギリスに潰され、一旦は衰退しますが、スーダン独立後再び勢力を拡大します。 スーダンの政権を確保したイスラム原理主義勢力(マフディー派)は、全国民にイスラム法の適用を布告し、それに従わない南部のキリスト教徒(黒人中心)と内戦になります。 イスラム勢力は、これをジハードとみなして戦いましたが、隣国ケニアなどに拠点を置く黒人キリスト教勢力の壊滅ができず、20年以上も内戦が続きました。 スーダン内戦は、隣国諸国やアメリカの仲介などで停戦となりました。 マフディー派の考え方では、「ジハードに参加しなかった者も、ジハードの対象となる」という事ですから、南部黒人勢力との戦いに参加しなかった西部の非イスラム勢力が次のジハードの対象となるのは当然の事でした。 そのため、イスラム民兵組織(ジャンジャウィード)を原理主義の政府が支援し、ダルフールでの紛争が起こります。 (南部とは停戦により戦闘ができない) 南部黒人勢力の場合、同じキリスト教のエチオピアやケニアなどの支援が有りましたが、ダルフールの場合、同一部族が多数住む隣国チャドも内戦で、支援が受けられず虐殺が拡大し、他国も実態がなかなか分からず問題が拡大してしまったのが実情です。
補足
すごく解りやすい回答ありがとうございました。補足なのですが、なぜ最初エジプトはスーダンを支配したのでしょうか?なにか天然資源などの利益が彼らにあったのでしょうか?それともイギリスの命令? このイギリスがエジプト、エジプトがスーダンを支配することをもしかして傀儡政権というのでしょうか?? 最後に隣国のチャドですが、現在CNNを見ていても(あまり英語わかりませんが)ダルフール紛争の事なのにチャドがよく出てきます。チャドに難民が押し寄せているということなのでしょうか?また、回答者さんがおっしゃっていたチャドの内戦というのはどういう内戦なのでしょうか? すごく質問攻めで申し訳ございません。回答のほうよろしくお願いします。
お礼
ありがとうございます。これからまだまだ勉強をしなくてはいけないと実感しました。回答ありがとうございました。