クリオスタット 薄切 HE染色 耳組織
クリオスタットによる凍結マウス耳組織の薄切を試みているのですが問題として、
薄切してコートガラスにはり付けた組織を顕微鏡で観察すると、ほとんどが軟骨に沿って裂け目(組織のない空間)が出来てしまっています。
切り出すときに予め粘着フィルムを凍結組織にはり付けておいてフィルムにはり付いた状態で切り出せる方法も試してみましたが、HE染色後に観察したところ、やはり軟骨に沿って裂けたような空間が出来ていました。
何か耳組織の形状を崩さずに上手く切り出すコツのようなものがありますでしょうか?
以下に実験条件を記させていただきます。
凍結組織は先生に作製していただいており、未固定でOCTコンパウンドを使って包埋したものです。液体窒素凍結したものを-80℃で保存しています。
薄切条件は-15℃、10 μmで速くない程度のスピードで極力しわや丸まりを避けるようにシート上で切り出し、剥離防止コートスライドガラスを真上から下ろして吸着させています。
染色操作はスライドでの染色の場合は、1時間冷風で乾燥させた後、4% PFAで10分固定化し(流水5分)、ヘマトキシリンを2分(流水20分)、エオジンを10秒(流水数10秒、EtOH数10秒、水浸け置き)接触させています。
フィルムにはり付けた状態で切り出して染色する場合は、最初の処理が10秒程度室温で融解させた後、EtOH10秒、4% PFA1分にフィルムを浸して固定化しています。後の処理は同様です。
もう一点質問させていただきたいのですが、
スライドガラスに薄切した組織をはり付けた後、融解乾燥させずにすぐにEtOHに1分浸け、水洗い後ヘマトキシリンで染色するというプロトコルがあるのですが、これを実践したところ水に浸けるとすぐに組織が剥離してしまいます。EtOH中でも剥離しそうになっています。
乾燥させない方法でEtOH中や水中で剥離しにくくするコツなどは何かありますでしょうか?
記述不足があるかとは思いますがご指導の方何卒宜しくお願いいたします。