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ある色の同一性
ある二つの色の光をスペクトル分析したとき、違うスペクトルを持っているのに、人間の目にはまったく同じ色に見えることってあるのでしょうか。 もう少し具体的に言いますと、合成された色と、一つの波長の領域しか持たない色はスペクトル的には違うとおもうのですが、人の目には同じに映るようなことがあるのかという事です。 物理的な実態が違うものなのに、まったく同じように見えたりするのかなーと思って質問しました。どんな些細なことでも良いので、よろしくお願いします。
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少し訂正します。 >混合色で同じ色という場合は、成分の単色光の振動数が同じで、それぞれの単色光について成分強度比率が同じである場合、同じ光だと言えます。 このように記しましたが、これは正確ではありませんでした。人間の視覚にとって「同じ色」に見える光のスペクトル配分は実は無数にあります。 特定の「色の光」については、そのテェクスチャとか模様など関係なく、「点光源」とすれば、その光の色は、基本的に「4次元」の自由度しかありません。三種類の錐体細胞の感受次元が三つと、かん体細胞の明暗一次元です。 錐体細胞の感受性には広がりがあり、大脳での処理過程で、もっと多次元の色の光の感覚があると思われますが、自然界の「光のスペクトル」の自由度は無限次元です。 つまり、三つの錐体細胞それぞれが感受した光の強度の相互比率と、かん体細胞の感受した光の、これら四つの相互比率が同じ光は、全体としての光量も同じなら、原理的に同じ色に見えると言うことです。 「色」は、人間の知覚過程において存在するもので、自然界には、その起源となる光のスペクトルはあっても、「人間が見る色」に対応するものはありません。 なお単色光としては、例えば「ナトリウム輝線」を、他の光が出ないように作り出し、念のため、この光をプリズム分解などして、ナトリウム輝線だけを取り出すと「単色光」になります。 レーザーはエネルギーが弱ければ、眼に当たろうと危険性はありません。また単色光とレーザー光は別のものです。単色かつコーヒレントな光がレーザーです。 物理的実体が違っても、人間の感覚器官や知覚の構成神経機構が、物理的実体に対応していない場合、違う物理的実体でも、同じに知覚されます。 色を見る錐体細胞が欠如している、色弱や色盲の方がおられますが、この方たちは、違う振動数の光を見ても同じ色として見てしまうことがあります。全色盲の人の場合、原理的に、光の強度(明暗)が区別できるだけで、振動数の違いは区別できません。
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色彩学でいう「条件等色(metamerism)」の話ですね。 基本的な話は出そろっているようなので、余計な話を一つ。 桿体や錐体の分光特性は人によってバラツキがあるので、 波長分布が違う色を、ある人が同じと感じても、 別の人では違うと感じることもあるようです。 条件等色をつきつめて行くと、健常者が同じ色に感じても、 色弱の人は違う色に感じるような波長分布も作りだせます。 面白いですね。 あと、年をとると青の感度が落ちて来るので、 南の海なんかには若いうちに行って感動しておきましょう。(^^;
お礼
お礼が遅くなってすいませんでした。回答、ありがとうございました。 条件等色という言葉を覚えることができました。
- BOB-RooK
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人間はおよそ3000色を区別出来るのだそうです(私が確かめたのでなく、どこかの本に記述してあったことですが)。そんなに、区別は出来ないや、と思われている人でも、似通った2つの物体を極く近くに置いて比較することで微妙な違いまで識別出来ることがあります。 また、光源の問題に触れられていませんが、同じ光源下で見たよ、と言われても光源自体の場所ムラの問題とか物体の形状差だとか、言い出したらキリが無いほど同色であることを断言することは難しくなります。違う色に「見える」という場合が圧倒的に多くなる原因だと思います。 ご質問の「二つの色の光」とは反射光のことかと思いますので、それが異なるのに人間が識別出来ないことは無数にあるでしょう。 ご質問の中の「合成された色」とは化学物質のこと? 「一つの波長しか持たない色」とは?例えばレーザー光の色のことでしょうか?それは、物質からの反射光と同じになることはまず無いでしょう。そして、それが同じに見える例(もし、本当に直接見たらレーザーで目がやられて危険です)は聞いたことはありません。 色の本には必ず取り上げられている「メタメリズム」などは光源の違いによるトリックです。たとえ違う色でも光源さえ選べば、人間の目には同じに見える可能性はあります。これは、本屋で実際に例をご覧になると実感出来ると思います、お試しあれ。
お礼
お礼が遅くなってすいませんでした。回答、ありがとうございました。 なるほど、光源の問題も考慮しなければいけないのですね。実際には同色でも、それを断定するのは難しいのですね。少しづつ自分の中で、整理できてきました。
- aster
- ベストアンサー率70% (374/533)
簡単に言えば、人間の「見る色」は、色彩を感じる錐体細胞と、明暗を感じるかん体細胞の信号感受性の合成から、大脳が信号処理して、「色の感覚」が成立します。 色は「光の色」であって、これには、「単色光」と「混合色」があります。単色光で同じ色の場合は、その光の振動数が同じだということです。混合色で同じ色という場合は、成分の単色光の振動数が同じで、それぞれの単色光について成分強度比率が同じである場合、同じ光だと言えます。 これは、視神経の機構と、物理学的な「光の混合」の両方に関係する話です。 「色の三原色」や「光の三原色」とは何か、また色の「加色混合」と「原色混合」とはどういうことなのか、以下の参考URLのページの sterflora 氏の回答にかなり詳細に記されています。 sterflora 氏の回答は、事情があって、わたしの回答と見做しても構いませんので(実際、回答を書くのに、わたしが関係しています)、これを回答として参照してください。 >No.257882 質問:色はどうして識別できるのですか。 >http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=257882 >No.4 sterflora
- sawa001
- ベストアンサー率51% (146/286)
人間の色を感じる視細胞には3種類あって、おおざっぱ に言えばそれぞれ赤、緑、青を感じるのはご存じの ことと思います。また、それぞれの視細胞の刺激量の 組合わせで様々な色を識別できるわけですね。 で、単色光と混色光?で、3種の視細胞の刺激量の比が 同じになる、つまり同じ色として感じられることは あります。しかし、これらを同じように感じるかと いうと、別の要素もあります。屈折率の違いです。 つまり波長が短くなるほど屈折率が大きくなるので 同じ距離に単色の紫色の光源と、赤と青を混ぜて同じ 紫に見えるようにした光源を並べて置いて見た場合、 両方一度にピントを合わせることができません。 また、混色の方は色収差が発生し、輪郭が赤と青に 分離したような色ずれを起こします。 大型トレーラーがよく紫のランプを付けていますが、 あの見え方ですね。 ということで、注意してみれば単色と混色を区別 できることもあるかと思います。
お礼
お礼が遅くなってすいませんでした。回答、ありがとうございました。 自分なりに考えてみて、少しづつ分かりかけてきました。屈折率のことは、私には思いつきませんでした。とても参考になりました。色収差のことについては勉強してみます。
- Mell-Lily
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スペクトル分布の異なる光が、目には同じ色に見えるということ、つまり、これらを区別することができないということはあります。実際、光の三原色と呼ばれる色が存在して、黄色の光は、赤の光と緑の光を混ぜればつくることができます。
お礼
お礼が遅くなってすいませんでした。回答、ありがとうございました。
お礼
お礼が遅くなってすいませんでした。回答、ありがとうございました。 starfloraさんの回答はとても参考になりました。色そのものの奥の深さを実感しております。