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赤字国債と経済政策
赤字国債について調べると「一般歳入の不足の補填を目的とする国債で、文字通り国の歳出が歳入を上回った時の補填にあてられる国債」とあったのですが,『赤字国債の発行を中止』することがインフレ抑制につながる理由を教えていただきませんでしょうか?
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はい。 まずは問題を整理しましょう。 『赤字国債の発行を中止』することがインフレ抑制につながる =「赤字国債の発行」を止めれば、「インフレは抑制」される。 =「国債の発行」を続ければ、「インフレがおきる」。 と整理しました。ここまでOKですか? 要は、「国債を発行すれば、インフレがおきる」を経済学的に証明すればいいわけですよね? 国債は国(政府)の借金。「あとで返します」と書いた紙切れを振り出して、現金と交換してもらった。出したのは紙切れ、手元にあるのが現金。 では、国は手元の現金を何につかうでしょうか? ここでは単純に、道路工事などの公共事業に使うと考えて下さい。 本来は無かった公共工事を受注できた地元の工務店。 降ってわいた話だけに、急遽、アルバイトを増員して工事を遂行します。 工務店の手元に代金として、こんどは国の現金が行き渡ります。 思いがけない現金を得た工務店の人たちは、本来は不要だったアルバイトにまで給料を払います。 だいぶ金の回りが良くなっているのが分かりますよね? このお金、国債として国に集まる前は、投資家のお金です。 投資家は、国債よりよい投資案件がなければ、銀行に預金するしかなかったはずです。 「銀行に現金が眠ってしまう」vs「工務店に支払われる」を比較すると、後者の方がお金が使われる可能性が高いですよね? さらにですよ。 公務員の従業員も、所得が多くなれば、使うお金も多くなる。 本来、雇用が発生してなかったはずのアルバイトも、そのお金を好きなものに使えたりする。 金回りは、ますます良くなる。 今まではアルバイト君も含めて豚肉しか食えなかったのが、臨時収入あるから牛を食うようになる。 元々は、牛は一部の人しか食べられなかったのに、今や工務店の従業員とアルバイト君を含めて争奪戦に。牛の量は限られてるから、「オレに売ってくれ」と、オーダーばかりが殺到します。 「売りモノ」が一定なのに「欲しい人」が増えた。 ・・・wiiの闇オークションをイメージして下さい。 モノの値段が上がります。いわゆるインフレの発生です。 以上、「国債を発行すれば、インフレがおきる」。 =「国債の発行」を続ければ、「インフレがおきる」。 =「赤字国債の発行」を止めれば、「インフレは抑制」される。 =『赤字国債の発行を中止』することがインフレ抑制につながる。 を粗っぽく説明してみました。 やや乱暴な説明でしたので、もし、質問者の方がマクロ経済学に詳しいとしたなら、今の話の流れをキーワードを用いて考えてみて下さい。恐らく、スッキリされるかと思いますです。 ●キーワード 「貨幣乗数」「ハイパワードマネー」「政府支出」
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- nash50
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標準的なAD-ASモデルでは、次のように分析されます。 赤字国債の発行を中止するということは、足りない分を補填できなくなるということです。 すなわち、財政支出を削減することになります。 財政支出を削減するということは、需要が減少することになります。 需要の減少により、産出量が減少します。 産出量が減少するということは、必要な労働力が減少するということで、失業率が上昇します。 失業率が上昇するということは、職を求めている人が増えたということです。 つまり、企業は代わりの労働力を探しやすくなったというわけですから、労働者の交渉力は低下して、賃金水準が低下することになります。 賃金水準の低下は、企業の生産費用を抑えるので、物価の上昇、すなわちインフレーションを抑えます。
お礼
ありがとうございます。 財政支出削減=インフレ抑制というわけですね。 ご丁寧な説明ありがとうございました。m(--)m
お礼
ありがとうございますっ!! 経済初学者の私でも非常に分かりやすく頭に入ってました。 国債発行することで金回りがよくなるわけですね。なるほど。 ありがとうございました。m(--)m