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賃貸契約の特約と敷金返還に「ついて
敷金返済についての質問です。 先週まで5ヶ月間借りていた賃貸マンションの契約書には、特約事項があり、ルームクリーニング、フローリングのワックス、畳交換(表替え)、襖の張替えなどが金額明示の上で「賃貸期間の長短に係わらず賃貸人が全額負担する]と言った内容が書いてあります。 今回の退出時に不動産屋からは、特約に明記されている金額はすべて敷金から差し引いて振り込む、ただし「襖は汚れていないからかまわない」と言われました。実際にほとんど和室を使用していなかったので襖はOKとなったのだと思いますが、畳の上で寝たこともなくまだ青い状態なので畳はどうかと聞いたところ襖は良いが畳はだめで、他は特約に明記されている内容は全額支払だと不動産屋は言います。 今回退出した理由の一つに、「雨漏り」があります。 入居した翌朝、ダイニングルームの天井にあるはめ殺しの大きな明かり窓から雨漏りしていて、その下に置いてあったダンボールの中の本がすべて駄目になりました。不動産屋に雨漏りの修理依頼をしても連絡が無く、数日後に大家から「これは結露で雨漏りではない」と連絡があり、「前の人もそんなこと言ってましたね。」と言われました。実際に結露が原因で、まるで雨漏りのように、水が滴り落ちてくるのです。毎日その明かり窓の下にはバスタオルを敷き対応しました。本来なら入居前に告知義務があるとは思うのですが。 また、入居時に教えられた郵便ポストのダイヤル式の鍵の番号では開かないため、何度問い合わせても答えが無く、2週間ほどして掃除に来ていた大家さんから番号を聞きやっと開錠できました。不動産屋から教わった番号は全然違うものでした。 対応がいい加減なのに、とるものだけはとる、というのは納得いきません。敷金とは、家賃の滞納や通常使用を超えた破損や汚れなどの弁済に当てるものであって、次に使う人のためのクリーニングや畳替えなどに使うものではないと思います。 これ以上敷金は帰ってこないのか、この特約は契約書に明記されているから100%有効なのか教えていただければ幸いです。簡易裁判などできますか?しないほうが良いでしょうか?
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結論から行きます。過失や故意によって壊したものがなければ敷金を返還することが可能です。また、特約の有効性ですが、「国土交通省ガイドラインでは本来貸主負担であるが…」という不利益の告示と説明がない限り特約は有効となりません。また、同意しても消費者契約法から一方的に不利益を被る特約なので無効となります。(平成13年4月以降の契約の場合)また、このように「取れるだけ請求するという管理会社」は借地借家法・国土交通省のガイドラインをまったく遵守しておりません。これでは営業停止相当の処分が下されてもおかしくない事案です。 借主と貸主の負担区分を明確にした「国土交通省のガイドライン」・「消費者契約法」・「借地借家法」などといった幾つかの法律があります。しかし、管理会社は物件がないと経営が成り立ちません。オーナー(貸主)に負担を減らすため特約を設けて「ハウスクリーニング」特約を設けているケースがほとんどです。 特約を結ぶ時は以下の手順が必要です。 「ガイドライン・借地借家法により貸主が負担する項目だが、特約として入居者に負担してもらう」という形を取らなければなりません。つまり「不利益の告示」に同意がなければ特約事体無効となります。 お手持ちの契約書をよくご覧になってください。 「借主は退去時に管理会社の指定した業者でハウスクリーニングをする特約及び、畳・クロスなどの交換をする」という文言では、ガイドラインや消費者契約法の不利益の告示が抜けております。この項目が抜けている限り貸主・管理会社共に、「契約のルールを説明した」と言えません。 もし、このような項目を作成しても「消費者保護法」により「借主に一方的に不利益を被る契約」なので同意したとしても無効です。 いずれにしても、法令や通達を無視していることに変わりありません。質問者の管理会社や特約が有効といわれる賃貸経営者・管理会社は賃貸経営者として失格に値します。 契約書にサインしても契約事体が無効なので返還請求が可能です。 「契約書をよく読んでサインを」と回答される方もいますが、賃貸契約の時は管理会社は民法501条「契約の自由」を盾にするケースがほとんどです。 特約について同意できない場合、「ガイドラインに反するから削除して欲しい」と要求すると「貸すことができない」といわれるのが落ちです。事実上特約を結ばないと賃貸契約が成り立たないのが現状です。なので特約は仕方なく結ばなければなりません。また、「ハウスクリーニング特約」の特約はほぼ付いているので特約無しで結ぶことは不可能です。 この手の交渉ですが、個人の交渉はお勧めしません。専門知識や経験のない方が内容証明を書くことが可能ですが、専門知識と宅建という資格を有する管理会社に対抗するのは容易でありません。 管理会社はクレーム産業といわれておりこの手の交渉は朝飯前です。 このようなトラブルは行政書士・司法書士が最も得意とする分野です。彼らでも得意分野・不得意分野があるので「敷金のトラブル」と一度検索されることを勧めます。彼らは法律のプロで、管理会社・貸主の手口を知っています。大体の場合裁判前に和解するケースが多いです。費用も1万円から3万円前後と比較的安価に抑えることが可能です。 不動産会社・管理会社は高額な商品であり、また専門的な知識を有することから宅建という資格がなければ営業をしてはなりません。都道府県庁に宅建を管理する部署があります。 職業柄もありますが、管理会社を管理する者として管理会社のチェックがままならないのが現状です。まず、このようなケースがあった場合遠慮なく役所に報告してもらえれば今後の参考になるし、また事実が判明すれば、業者を指導・処分することが可能です。(管理会社の営業停止処分など) まずハウスクリーニング・鍵の交換費用などを請求されたら明細票を管理会社からもらってください。管理会社が東京都や大阪府など県外にまたがるなら国土交通省の住宅課・一県のみの管理会社なら都道府県の住宅課に相談してください。担当官や時期によって対応はまちまちですが、役所は管理会社を監督する義務があります。 各市役所や県の生活相談センターですが、クーリングオフや商品の購入トラブルが専門です。敷金トラブルに精通している職員が少ないのが現状なので生活相談センターはお勧めしません。
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- sapporo30
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あなたが主張できる点 ・ 結露の発生は、構造上の問題である。 ・ 消費者契約法にてらして、特約は無効である。 ・ 仮に有効だとしても、畳に関しては、交換の必要がない。 不動産屋が主張する点 ・ 契約自由の原則に照らして、特約は有効 不動産屋が折れなければ、裁判しかありませんね。 ただ、裁判を行うと双方とも 訴訟費用(弁護士費用)倒れに おわりそうですけどね。 簡易裁判は、相手がOKしない限り、通常裁判になります。 一度無料法律相談などに行かれた方がいいかもしれません。 昨今の裁判は、借主有利に動いているのは事実です。 ただ、特約すべてが必ず無効になるというものではありません。
お礼
ご回答ありがとうございました。 無料法律相談を頼ってみようと思います。 せめて畳がえの費用だけでも、負担免除になればいいな、と思っています。 有難うございました。
- 1katyan
- ベストアンサー率18% (147/800)
当裁判所の判断 1 契約書(甲2)の特約条項11条によれば,本件契約においては,敷金から控除さ れるべき原状回復費用について,本契約解約時にカーペット,建具,照明等の損傷 又は修理代や退去時の室内のクリーニング,クロス交換代等は原告の負担とする 旨の記載があるが,契約の趣旨から合理的に解すると,この条項は,原告が負担 すべき費用の範囲と項目を一般的の例示したものであり,原告が本件居室を故意 又は過失によって毀損したり,あるいは原告が通常の使用を超える使用方法によっ て損傷させた場合には,その回復を原告の負担とするが,原告の居住,使用によっ て通常生じる損耗については,その回復を原告の負担とするものではないと解する のが相当である。 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/28C4E916E8F80F0849257013000E76E5.pdf 判例検索で敷金返還請求で検索してください http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action_id=first&hanreiSrchKbn=01
お礼
サイトのご紹介有難うございました。 早速、いろいろ調べてみます。 裁判でも、こういう判断が出ているんですね。 勉強になりました。 ご回答どうも有難うございました。
- echino
- ベストアンサー率50% (115/230)
不動産屋です。 特約自体には問題はありません。 しかし、その特約がきちんと説明されたうえで契約が行われているか どうかが問題となってきます。 契約書自体に特約が明記(金額、箇所も)されている場合。 特約(金額、箇所も)が別書類であるが互いに押印する形の場合。 その特約は有効となり、裁判の意味はありません。 今回の場合は金額と箇所が明記されていますので有効でしょうね。 P.S >>敷金とは、家賃の滞納や通常使用を超えた破損や汚れなどの弁済に >>当てるものであって、次に使う人のためのクリーニングや畳替えな >>どに使うものではないと思います。 そう思うのであれば契約をしなければよかったということになります。 出るときになって、嘆いてもしょうがないのです。 この経験を生かして、次のお家ではより良い条件になるように がんばって下さい!
お礼
ご回答ありがとうございました。 今回のことを、次に活かしたいと思います。 がんばります!
- syousa
- ベストアンサー率25% (1/4)
こりゃまたヒドイ不動産屋に当たりましたね、お気の毒様です。 まず、今回の事例について起こった事を時系列に、メモしておいて下さい。『前の人もそんなこと言ってましたね』といついわれた、とか。不動産屋に連絡した日時、回数。ダメになった本の写真や損害額、退出理由。 現在はまだ入居中ですか?もし、入居中で写真が撮れるなら、窓の撮影をしておいてほうがいいです。雨漏りであれば、水の跡等、接写でわかるように。 で、次にやることですが、簡易裁判所でも構いませんが、時間がかかるのと面倒くさいのと、費用の面から、内容証明でプレッシャーをかける編をお勧めします。 不動産会社には、上記事項は不動産業務としてどうなのよ、という事を難しめ文で書き(省略しますが、不動産会社の告知義務等、検索すれば出てきます)、この次は裁判も考えてる旨を伝える。同時に、大家さんにも同様の文で内容証明を出す。 なんでもそうですが、希望額は少し高めに設定(例えば、敷金の80%返せなら100%返せと書く)、謝って欲しいだけなら、その旨記載。ポイントは、いつまでに返事をくれとか、いつまでに返金しろとか期限を提示すること!(期限がない要求なんてしないのと同じですからね)期限は、常識的な日数を考慮すること。 最近の流行か、被害者意識した人間が増え、職業柄辟易しています。だけど、権利の乱用ではない人には、心の底から頑張れと思います。 実際、たちの悪い大家は多いもので、裁判になっても逃げ続ける人間もおります。従って、弁護士をつける等の裁判は、時間的にも費用的にも採算が取れないと思うのでお勧めできません(ただ気が済まないだけなら、やればいいと思いますけど)。 まず、早急に内容証明を出して反応を見てはいかがでしょうか?
お礼
ご回答有難うございました。 やはり、ひどいタイプの不動産屋さんだったのでしょうか・・・ 「裁判」というと、時間もお金もかかるし大変そうなイメージがありますが、 まずは無料相談などに行き、そこで「内容証明」についても教えていただこうと思います。 いろいろと、ありがとうございました。 大変勉強になりました。
お礼
大変に詳しいご説明、どうもありがとうございました。 とても参考になりました。 生活相談センターよりも、行政書士や司法書士の方に相談するほうがよい、とも初めて知りました。 「特約があってサインももらっている」といわれてしまうと、引き下がるしかないのかと思っていましたが、そうではないのですね。 いただいたコメントを参考に、まず敷金の返還をもう一度申し立ててみます。繰り返しお礼申し上げます。