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水平震度と層せん断力係数の関係
建築士を独学で勉強中です。 1981の建基令改正で地震力の規定が変わり、建物地上部での耐震設計は水平震度を用いる手法から層せん断力を評価する方法へと変わったようですが、設備や地下構造物の地震力の耐震計算では水平震度を用いていることを知りました。(誤認識があるかもしれませんが・・) 水平震度と層せん断力係数の間にはどんな対応関係があるのでしょうか? 後者が細かな特性を考慮したもので、数値の上では概ね近い値と考えてよいのでしょうか? また、地上構造物の地震力算定に水平震度を用いる手法もまだ現役ですか?
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建築構造屋です どちらも層せん断力を算出するときに使う数値で、同じ使い方をしますので、基本的に同じ物だと思ってよいと思います。 ただ、「震度」は静的な考えに基づくので1階から最上階まで同じ値になりますが、 「層せん断力係数」は動的な考えを取り入れているので上階に行くほど大きな値となります。 >水平震度と層せん断力係数の間にはどんな対応関係があるのでしょうか? →とくに関係はなく別物なのですが、使い方は同じです。 ただ、どちらの場合も1階の震度も層せん断力係数も0.2なので、1階の層せん断力は同じになります。 >後者が細かな特性を考慮したもので、数値の上では概ね近い値と考えてよいのでしょうか? →YES。震度法に比べれば、実際の応答値と近い値になるはずです。 >地上構造物の地震力算定に水平震度を用いる手法もまだ現役ですか? →YES。ペントハウスや設備機器の基礎など建物の付属部分の構造計算などに、水平震度を用いた設計を行なっています。 尚、#1氏の「そうせん断力係数は建物の応答加速度の値」という認識は良くある間違いです。 層せん断力係数は応答層せん断力係数として算出されるもので、応答層せん断力係数とは応答最大層せん断力をその層から上の建物重量で除したものをいいます。なので、層せん断力係数と応答最大加速度は同じ値にはなりません。
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>また、地上構造物の地震力算定に水平震度を用いる手法もまだ現役ですか? 建築基準法に基づく設計だとないと思います。ただし、修正震度法を含めれば、一部の土木設計や機械設備の耐震設計では現役であるようです。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2814757.html >水平震度と層せん断力係数の間にはどんな対応関係があるのでしょうか? そうせん断力係数は建物の応答加速度の値と説明されています。 水平震度は入力となる地動加速度そのものを意味していました。 両者の間には建物の応答倍率などの情報があれば、対応関係は説明できると思いますが、建物応答性状は建物ごとに、そして入力である地震動は地震ごとにその振動性状が一定でないため、一定の法則はありません。 そのため、両者の関係というのは説明できないです。 なお、これらについては、興味深い記述がありますので、是非ご覧下さい。 http://www.structure.jp/column3/topic501.html
お礼
ご回答ありがとうございます。 応答倍率やらなんやら複雑なんですね。 ちょうど応答スペクトルについて勉強していたのでもっと理解を深めたいと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 なるほど~一階部分は一緒なんですね。 要点を付いた解答で大変分かりやすく参考になりました。