そういう症状はたいへん珍しいと思います。しかし、精神医学的には、自我の「解離性障害」の一種だと思えます。「解離性運動障害」と「解離性同一性障害」の合わさったような症状で、解離した人格が、表に出ず、意識自我の意志とは別に、運動を勝手にするという症状だとも思えます。
しかし、「左手が勝手に」ということは、大脳の左右半球での意志統合の解離が起こっているのだとも思えます。「エイリアンハンド・シンドロ-ム」という名前が紹介されていますが、広い意味の「解離性運動障害」だと言えます。
解離性障害の特定の場合に、例えば「多重人格障害」というような名を付けているようなものになります。「解離性同一性障害」が「多重人格障害」の精神医学での障害名です。
「解離」とは「人格の解離」で、身体が自我の思い通りに動かないのが、神経系の伝達経路や、中枢部が脳溢血などで、機能停止した場合とは別に、「人格の解離」で、そうことが起こるのです。
左脳人格と、右脳潜在人格に解離するというのは珍しいことなのかも知れませんが、元々、右脳に人格があった場合で(つまり、生まれつき左手が優位の手で、右脳が優位脳の人の場合)、意志では、右手が習慣的に動かせるのですが、左手が、抑制された自我の要求を表現して、自我の意志とは別の運動・行動を取る症状だと言えます。
「解離性障害」にそういう障害は聞かないのですが、上に述べたように、運動と自我同一性に解離障害が起こるか、左右の大脳の優位性で、人格解離が起こるとかすると、そういう症状が起こるように思えます。
「自我 解離性障害」で検索すると、解離性障害について、色々説明が出てきますが、一方の手が、自我の意志に関係なく運動するというのは、出てきません。