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君が代の曲の音楽的な性格
音楽には丸で詳しくはありませんが、最近音楽づいている年寄りです。 長年、君が代を聞いていますが、最近ますますこのメロディが好きになってきています。 オリンピックなどでよく聴く、諸外国の景気よく好戦的?な感じのする曲に比べ、荘重で、短くて、余韻があるような終わり方をしているような感じがします。 この曲は音楽的にどのような性格の曲なんでしょうか。和風のような感じもしますし、よくわかりませんのです。
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「ファ」の音が無いので日本的に聞こえるのでしょうね。「君が代」誕生の経緯についてはこちらをどうぞ。 http://www002.upp.so-net.ne.jp/Tama-eiichi/kimigayo-rekishi.htm それから「君が代」は「レ」で始まって「レ」で終わっているので、「短調」っぽいのです。それが日本的に聞こえるもうひとつの理由と言えるでしょう。 音階にはいろいろな種類があります。西洋音楽はご存知の通り7音で構成されています。ドレミファソラシ。 東洋の音階は5音音階といって、5音で構成されます。 5音音階には二種類あります。それは 陽旋法(ドレミソラ)と 陰旋法(ドレミ♭ソラ♭)です。陽旋法は「明るい音」と言うことで長調、主に中国の音楽がそうです。陰旋法は「陰の音」あるいは「暗い音」ということで短調、主に日本の音楽がそうです。歴史的な邦楽では両方が使われますが。 上のどちらも東洋的に聞こえますし、短調なら「君が代」も陰旋法ではないだろうかという仮説が立ちます。 が、そこで引っかかるのが「シ」の音。この場合の陰旋法には「シ」が含まれません。さてどうしましょうか・・・。 視点を変えて、西洋音楽を考えてみましょう。中世の西洋では教会旋法というものがあり、いろいろな音階がありました。 http://www.geocities.jp/hiropon04/scalemode.html 教会旋法にロクリアンはありませんが、上のサイトで紹介されている旋法(モード)は現在はジャズで使われている音階です。 さてこの、ドリアン という旋法を見ていただければおわかりですが、「レ」で始まって「レ」で終わっていますね。 無理に西洋的に解釈すれば、我が「君が代」で使われている音階は Dドリアン(レの音で始まるドリアン)と言えるのです。つまり、何長調とか何短調と言う次元では解釈できません。Dドリアンというモード(旋法)なのです。 西洋でも後にこれらが長調と短調にカテゴライズされ、ドリアンは短調の仲間とされています。 ではなぜ、ドイツ人のエッケルトが、「君が代」の美しい短調の音階に、長調の伴奏をつけなければならなかったか? 現在使われているニ短調にコードをつける場合、その導音(音階の7番目の音)は、ド では無く、ド♯でなければなりません。しかしながら「君が代」には ド の音があります。ですからニ短調にはなり得ません。 で、無理に和音を付けた結果、Dドリアンのメロディーに、ハ長調の伴奏を付けてしまったという、アクロバット的な編曲技法となったのです。当然弊害は出ます。君が代の冒頭と最後の部分に和音が無い、というのがそれです。そこに伴奏をつけるのは理論的に不可能だと思います。これはベートーベンもびっくりするようなテクニックと言っても差し支えないと思います。 例えるならば、日本のうどんとドイツのソーセージを一緒に食っているような感じと言ってもよろしいのではないでしょうか。
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- 大空 二千翔(@oozora2000)
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君が代の成立に関しては、これまでの回答者の皆様が答えられたのと別の説もあります。 大塚野百合「賛美歌・聖歌ものがたり」創元社の 第二章「君が代」と「年たつ今朝」のルーツ によると、「君が代」のもとになった歌が「小学唱歌集」初編(明治14年(1881年))にあります。今の曲とは異なっているようです。 http://www.d-score.com/ar/A05100801.html 曲は英語の賛美歌の曲で英国のS.ウェーバーという人の作曲で、明治15年からしばらくの間「君が代」として歌われていたようです。 賛美歌が原曲の日本の唱歌は他にもあり、研究するとはまりそうです。
お礼
ご回答ありがとうございました。 せっかくURLをお示しいただいたのですが、楽譜は読めませんでした。パソコン初心者なものですから、申し訳ございません。 賛美歌ということですから西洋風のメロディなんでしょうね。 君が代も今のものに落ち着くまでには、いろいろ変遷があったんですね。 私の祖母の話によれば、祖父は無類の音痴で芸ナシだったようです。それで宴会で余興を所望されたときは、小唄の一つも歌えないものだから君が代を歌ったそうです。 宴会ですから、直立して歌い、畏まって聴くということでもなかったんだと思います。明治時代の君が代の扱われ方は、そんなところだったかもしれません。 ありがとうございました。
- theonti
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>『君が代』は音楽的にどのような性格の曲なんでしょうか。和風のような感じも・・・・ 音階にはその国や地方によって特有な音階が有ります。 西洋音楽には「長調」や「短調」さらに、教会旋法・スパニッシュスケールなど数多く有ります。 邦楽の音階にも「呂音階」「律音階」「陽音階」「陰音階」などが有ります。 ちなみに 長音階「旅愁」・自然的短音階「カチューシャ」・和声的短音階「ドナウ川のさざなみ」・旋律的短音階「ニーナの死」 邦楽音階・・・旋律音階「君が代」・呂旋音階「紀元節」 俗楽音階・・・陽音階(陽旋法)「ひえつき節」・短音階(陰旋法)「佐渡おけさ」など。 日本人の会話の基調が「陽旋法・ミソラシレ」と「陰旋法・(レ)ミファラシド」沖縄地方は少し違って「ミファシドレ」・・何れも移動ド唱法の音階。となっていると思います。 『君が代』は雅楽などで使われている「律旋音階」が使われており、これが日本人の好む旋律だからだと思います。 カラオケなども演歌などの心を歌っているものには陰旋法の曲調が多く見られます。ちなみに、わたしは根暗な性か演歌大好き人間です。 平安時代に詠まれた和歌を、日本人の音感に馴染みやすい曲にしようということで、明治13年に宮内省雅樂課の奥好義のつけた旋律を雅楽奏者の林廣守が曲に起こし、それにドイツ人音楽家フランツ・エッケルトによって西洋風和声がつけられて以来、『君が代』は国歌として用いられてきたもののようです。 国歌としては世界一短い歌詞だそうです。 また、明治36年にドイツで行われた「世界国歌コンクール」で、『君が代』は一等を受賞しました。 『君が代』には3種類有りましたが、やはり日本人には今の『君が代』が合っていたのだと思います。 http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tpnoma/kimi/kimigayo.html
お礼
ご回答ありがとうございます。 旋法や音階にはいろいろあるものなんですね。 演歌には陰旋法が多いのですか。いろいろ勉強になります。 君が代は三つあったんですね。びっくりしました。 一番いい奴に落ち着いたということで、ほんとによかったと思います。 歴史好きなものですから、教えていただいたURLじっくり読まさせていただきました。 ありがとうございました。
作曲は 宮中雅楽師の林さんが作曲したようです。従って、西洋的な和音をつけたりしてはいけません。何時だったか覚えておりませんが、雅楽式に歌ったのを聴いたことがあります。西洋式ドレミの音階ではあらわせない音の流れだったと記憶があります。歌詞は、古来より知られている和歌(短歌)です。詠み人知らずと言うことになっています。 ”君が代”の”君”が問題になるわけですが、私が終戦以前に学校で歌った時の意味は”天皇”以外の何者でもありません。従って私は歌詞無しなら聴きますが、国歌としては認めません。国民や国のことを歌っていないからです。 これは予断ですが、最初フェントンと言う新政府の軍楽隊の指導者に作曲を依頼したそうですが、全くの西洋式で歌詞の言葉にはそぐわないとの判断で現在の曲に取替えられたそうです。西洋音楽なんか全く知らない人が判断したのですから、怪しげな判断だったのでは?
お礼
ご回答ありがとうございます。 今回、歌詞につきましては、このカテゴリーで質問するのには問題が多過ぎて迷惑がかかるのではないかと思い(最後は罵詈雑言のぶつけ合いになっても困りますので)質問の対象にはしませんでした。 曲につきましては、聴いた感じが質問文の通りで、いい曲だと最近ますます思うようになってきましたが、音楽的な性格がよくわからないものですから質問させてもらいました。
- 安房 与太郎(@bilda)
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君が代讃歌 >冒頭と最後の部分に和音が無い< モノクロで始まってカラーになり、ふたたびモノクロで終わるような 絶妙の趣向です。 thepianoman さんの快答に敬意を表し、蛇足をひとこと。 この曲の歌詞が、戦争責任者の一族を讃美している、という理由で、 せっかくの牧歌的な曲想まで非難されるのは、とても残念です。 この曲が、西洋の和声法に適合せず、音楽的に未熟であるという理由 から、ピアノ伴奏を拒否しつづける音楽教師もいるそうです。 もっともらしく聞こえますが、それなら日本の子守唄も落第です。 その反対に、いかなる手段をもってしても全員斉唱させたい人たちが 現われ、どちらも、この曲の芸術性に耳を傾けようとしていません。 権力アレルギーが、イデオロギー抗争になってしまったのです。 また、スポーツの開会式で、無伴奏(アカペラ)で歌うことが定着し、 歌詞・曲想ともに、そぐわないのも困った風潮です。演歌や和製ロック 歌手よりも、謡曲・能狂言の若手が挑戦すべきではないでしょうか。 kamehameha1941 さんが、この曲を好ましく感じられても、両極の人 たちにとって(敵か味方か)聞き捨てならぬ意見になってしまうのです。 わたしは、もっぱら“NHKの子守唄”として愛聴しています。
お礼
ご回答ありがとうございます。 No.3さんの5音音階以下の音楽理論について、ピアノでポツリポツリと音を出して見ましたら、少しわかったような気分になりました。 音痴で音楽の無学者が意見をいうのは、おこがましい限りですが、今回識者の皆さんのお話を伺い、音楽というものは、先に民衆の間で「口で歌う」、「楽器で奏でる」ということが自然に発生し、そこから一定の法則が発見され、整理体系付けられたのが音楽理論だと思うようになりました。 言語でも、先に喋り言葉が発生し、文法が後なのと同じことだと思います。 西洋音楽が全て西洋の音楽理論で割り切れるものかどうか知りませんが、音楽は世界の各地で自然に多発的に発生したものだと思います。そして、それらはそれぞれの民族の人々の耳に、心地よく響いたものだと思います。 西洋音楽が世界中でもっとも多くの人々に歌われ、演奏され、音楽理論も一番進んでいることと思いますが、だからといって、東洋音楽より格が上だということではないと思います。 君が代のメロディーに西洋の音楽理論による伴奏がつけにくいというお話、大変興味深く思います。これを伺っただけでも私にとっては大収穫でした。これぞ君が代という感じにもなっています。 スポーツの国際試合のアカペラはそういうことだったんですか。 伴奏つきの君が代を一度じっくり聴いて見たいと思います、カラオケ屋にあるかな。 ご回答大変勉強になりました。機会がございましたら、また教えてください。
- tom0120
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レを主音とする雅楽の壱越調・・・とか。 西洋音階(長調。短調など)には、どうもあてはまらないようです。 いまだに、答えはでないようです・・・。
お礼
ご回答ありがとうございます。ハハーン難しいものなんですね。 五線譜に音符で書いているものは、すべて○○調になるものだと思っていました。
- g344qd2a
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このようなホームページを見つけましたので、ご参考まで。 http://www.geocities.jp/mako432/kimigayo.html また、長野オリンピック開催にあったって録音された、 小澤征爾氏指揮による世界の国家集(オーケストラ演奏)のCDもおすすめです。 http://www.hmv.co.jp/product/detail/255527
お礼
早速のご回答ありがとうございました。 現在の君が代が、中途までのものとは初めて聴きました。びっくりしました。「こけのむすまで」の続きがどんなメロディーであったのか是非聴いて見たいものですね。 宮内省の人の作曲ということですから、雅楽専門→和風ということでいいんでしょうか。 この曲は「何調」になるんでしょうか?
お礼
大変詳しいご説明ありがとうございます。 音痴の私にとりましては、ご回答文の5音音階以降のことがわからなくなってきました。すなわち、音階名や音符を見ても、それを正しい音で発声できません。 ドレミファソラシドは、さすがに一連のメロディとして覚えていますが、途中で一音抜けたりするともうダメですね(苦笑)。明日ピアノを人差し指で叩きながら音を出してみます。そうすればわかると思います。 >君が代の冒頭と最後の部分に和音が無い・・・ そうなんですか、気が付きませんでした。こんど気をつけて聴いて見たいと思います。 ますます音楽に興味が湧いてきました。ありがとうございました。