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敬語5分類

文化庁の「敬語の指針」が決まったそうですね.概ね妥当だと思います. 従来の3分類だとグレーゾーンに入るのが20%で,今度の5分類だとそれが5%に減るそうです. その5%に入るものには何がありますか? http://www.bunka.go.jp/1kokugo/pdf/keigo_shouiinkai180727_siryou_2.pdf

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回答No.1

5%に入るかどうかはわかりませんが、 「お(ご)~いただく」については、 (1)謙譲語1の一般形、 (2)「お(ご)~」は尊敬語、「いただく」は謙譲語1、 という二つの考え方があります。 「敬語の指針」では(1)の考え方をとっていますが、一方、同書を作成した文化審議会国語分科会敬語部会の一員である菊地康人氏は著書(「敬語」講談社学術文庫)の中で(2)の説をとっています。 加えて私見ですが、「くださる」「いただく」といった敬語兼恩恵の動詞の位置づけが、「敬語の指針」では十分に説明されていないように感じます。ついでに申せば、話題に上ることの多い「させていただく」について(特に「させて」の部分)、Q&Aで詳しく説明されているのはいいのですが、その分析的な説明(文法、分類)が足りないように感じられます。以上は「敬語の指針」という答申案に固有の限界なのか、あるいは現状の敬語研究の限界なのかを知りたいところです。 また、尊敬語・謙譲語の一般形「お(ご)~になる」「お(ご)~する」の「~」にあてはまる語(動詞連用形もしくは動作性の名詞=動詞連用形からの転成名詞及びサ変動詞の語幹相当部分)の使用の可否に関する基準が明確ではない、という点があります。結局「慣用により」とか「慣習上」という文言が付されるしかないものが多い(「敬語の指針」にも散見されます。)のですが、今一歩踏み込んだ研究が待たれます(完全ではなくても、今、慣用でしかくくれないグレーゾーンを幾分かは明確に範疇分けできるのではないかと考えます。)。 また、上記に関連し、非常に単純で初歩的な問題ですが、「お手紙」という語形は、尊敬語・謙譲語1・美化語の三つの可能性がある、という点も、グレーゾーンといえないこともありません。もっとも、これらは単独で用いられることはなく、必ず前後の文脈や状況(場面)をもって使われるので、実際の使用において混乱を来すことはない(基本的な知識=三種あるということ、を有していさえすれば)といえます。 また、一般に使用を戒められる「お(ご)~される」の将来や、地域差の例とされる「おる」「おられる」について、また規範文法では誤用とされるが歴史的に許容された時代もあった「申される」「参られる」の取り扱い、といった問題も容易に解決はつかないようです。 以上、ご質問のご主旨とはかけ離れてしまった感がありますが、「敬語の指針」及び、現在の敬語使用に関して疑問に思っていることをとりとめなく書いてみました。ご回答になって(動作の先が明確な動作性の名詞なので「ご回答」という謙譲語1は可能だと思い使ったのですが・・・。また「~になって」という形が尊敬語一般形と紛らわしいですね。)いない点はお詫び申し上げます。 なおご承知とは思いますが、先日出された「敬語の指針」の正式版(答申)を張っておきます。

参考URL:
http://www.bunka.go.jp/1kokugo/pdf/keigo_tousin.pdf
seabus12
質問者

お礼

ありがとうございます.ご見識に感心しました.

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