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ウィルス合成のReverse genetics systemとは
Reverse genetics systemによりスペイン風ウィルスを合成したとの報道がありました。高等動植物の遺伝子をノックアウトするReverse geneticsとは異なる意味と思います。簡単に理論をご教示ください。
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質問者様がある程度遺伝子工学について理解されてると仮定の上で・・ ものすごく簡単な説明で申し訳ありませんが、 インフルエンザウイルスの場合ですと 8分節のRNAをもっているので1分節ずつcDNAにしてからプラスミドにいれます。 そうして8個のプラスミドを細胞に入れてやると 細胞のタンパク合成にのっとってウイルスのたんぱく質も合成され ウイルス粒子が合成されるわけです。 スペイン風邪ウイルスを合成された河岡先生はプラスミドの数を減らして合成されているようですが詳細はわかりません。 こんな説明でよろしかったでしょうか?
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- geneticist12
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生きた(が語弊があるなら生理活性のある)ウイルスから核酸をとってクローニングするのがforwardなら、クローニングされた核酸を細胞に植えてやって生きたウイルスを得るのがreverseと言うことでしょう。 一般的なreverse geneticsの意味とかい離してはいないと思います。 ・着目した生理活性・生理現象(たとえばmutantの表現型もその一種)から、その原因となる遺伝子をとってくるのがforward genetics ・モノ(遺伝子)がとれていて、それが司る生理活性・生理現象を突き止めるため、生き物に還元して働きを調べる(ターゲティング然り、トランスフェクション然り)のがreverse genetics なら、とれている遺伝子から生理活性のあるウイルスを作り上げるのはまさに後者ではないでしょうか。
お礼
遺伝子ターゲティング…その手法は確かにウィルスの作出方法と基本的には同じですね。夢のような手法で,神の領域を侵しつつあるようにも思います。しかし,これからの研究はこれらの手法が大勢になるのでしょうね。ありがとうございました。
お礼
遺伝子工学を理解…? そんなものは私が現役時代にはありませんでした。全くです… 子供のThe cell等を時々ひっくり返しながらポッツリポッツリです。 大変簡潔で要領を得た説明と参考URLをありがとうございます。少し理解が進みました。しかし,新たな疑問も生じました。その手法を応用すれば様々な人工ウィルスを作出出来るのではないかという疑問です。鳥インフルエンザが手元になくとも,H5とN1を入れれば擬似鳥インフルエンザを作り出せるのではないかといった疑問です。SFの世界に近づいて,もはや理解の範囲を超えてしまいます。ありがとうございました。