歴史とはなにかについて考えてみましょうね。つい最近まで歴史とは事件史であり政治史だったのです。現在でも文化史は、歴史では周辺部分でしょう。
現在のわれわれにとって、性のありようの変化が世界をどう変えたのか。社会をどう変えて、今日に至ったのか。
具体的に言うと、日本史で鎖国・開国と性のあり方と今日の日本人にどちらが重要か。性のあり方が尊皇攘夷運動を形成したのか、開国によって性のあり方が変わったのか。
または性のあり方のに世界的な諸関係の変遷があるのか。性が国際連盟や国際連合、植民地独立運動の形成の原動力なのか。
古代ローマ・ギリシャの性が、今日のわれわれとどう結び合っていて、それがどのくらい重要なのか。
そう考えていくと、まだ政治史・経済史・科学技術史の記述のほうが、性についての記述よりも、研究ではなく学ぶという観点では重要ではないでしょうか。
性は一地域の文化史や比較文化研究として取り上げることはできます。しかし世界史・日本史で通年史として変遷を取り上げるだけの定説、体系的歴史観は成立していません。
とんちんかんでしたら、ごめんなさい。