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現在の年金制度はマクロ経済スライドを導入していますか?
過去のQ&Aや社会保険庁関連のHPを見ていましたが、情報が古く(更新されていない)、今現在の同制度の状況がわかりません。 マクロ経済スライド制を導入している、していない の明解な回答をしてくださるかたいませんか?
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仕組みとしては、導入されていますが、実際に発動されたことはありません。 平成16年の年金制度改正により、調整期間においては、国民年金法第27条の4及び第27条の5の規定によって改定率を改定し、それによって年金額が改定されていくことになりました。(いわゆる、マクロ経済スライド) また、調整期間は、平成17年度から始まっています(国民年金法施行令第4条の2の2)。 そう言う意味では、「マクロ経済スライドは平成17年度から始まっている」と言っても嘘ではありません。 しかし、平成16年改正法附則第12条の規定により、過去のかさ上げ分の1.7%を解消するまでは、マクロ経済スライドは発動されないこととなっています。いまだ1.7%は解消されておりませんので、実際に発動されたことはないということになります。 **「過去のかさ上げ分1.7%」とは 平成12年度から平成14年度までの3年間は、物価が下がっているにも関わらず、年金額が据え置かれました。(本来の年金額と実際に支給している年金額との差が、累積1.7%残っている。つまり、特例として、本来の年金額よりも、1.7%かさ上げされた年金が実際には支払われている。)このときの分を回復するまでは、物価・賃金が上がっても年金額を据え置くことによって、かさ上げ状態を解消することとなっています(平成16年改正法附則第7条)。解消時期については、物価・賃金の動向によりけりです。 なお、国民年金の例で説明しましたが、厚生年金の場合も基本は同じです。(平成12年改正時の従前額保障があるので、やや複雑になる)
お礼
社会保険労務士さんですか?と思うくらい、すきのない回答ありがとうございます。おかげですっきりしました。taro_kunさんに追いつけるように、まだまだ勉強します。本当にありがとうございました。