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氷は昇華するのでしょうか?
型枠から外してアイスボックスに入れておくと、冷凍庫の中であるにも関わらず、日が経つに連れ体積が小さくなっていきます。解けてしまうことのない温度に保たれている庫内で小さくなっていくのは、昇華しているということなのでしょうか。
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90度に保った恒温水槽は,永久に水量が変わらないと思いますか? 洗濯物はなぜ乾くのでしょうか? そもそも,湿度とは一体なんでしょう? 分子の熱運動には分布があり,またこの分布は高エネルギー側に裾野が広いのが特徴です。 つまり,0度以下の氷でも,中には気化できるエネルギーを持つ分子が存在すると言うことです。 冷凍庫内の湿度が低ければ,当然,氷は少しずつ昇華していくでしょうし, もし庫内の壁が親水的ならば,昇華した分子は壁で結露し,霜になるでしょう。 冷凍庫内の湿度がほぼ飽和状態で,さらに親水的な壁がない場合でも, 氷の表面積が小さくなる方向へ,分子の再配置,再結晶化が起こると思います。 余談ですが,外気が氷点下になる地方では,洗濯物をベランダに干すと凍ります。 しかし,そのままずっと干し続けると,直に洗濯物は乾きますよ。 尚,詳しくは以下のサイトが参考になるかと思います。 中には混乱されている回答者の方もいらっしゃいますので,注意してご覧になって下さい。
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- 38endoh
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> 意外と不安定な状態に置かれているのですね。 という表現は,ちょっと違うんですよ。氷が昇華し,気体と固体とが共存した状態が熱力学的に最も安定だから,このような相変化が起こるのです。 ちなみに,C-z さんはエントロピーという言葉を出して説明していらっしゃいますが,系の安定性はエントロピーだけでは議論できませんよ。エントロピーにエンタルピー項を加えた,ギブス関数という値で安定性を議論します。具体的に言いますと,昇華に伴なうエンタルピー変化(熱の出入り)を式に導入しないといけないんですね。 > うっすらと白くてザラザラした粉が付着していて、舐めると塩でした。 これは不思議ですね。その氷を作る水を,直接火にかけて濃縮してもやはり塩味がするのですか? もし,元の水に塩味がないとすると,今回の現象は昇華ではないかもしれません。 冷凍庫内の空気を循環させる経路のどこかで無機塩の微粉末が析出していて,それが庫内に飛散し,氷の表面にのっかって,凝固点降下により氷を融かした可能性が考えられます。 もしかして,塩を吹きそうな食材などを,冷凍庫内に大量に保存したりしていませんか?
>くっつくことはありません より >氷に力が加わるような置き方をしている場合に.圧力で氷が溶けて.圧力がなくなったときに再結晶化するという行動をとりますから。 ことはないようです。 >冷凍能力はいつも最大にしてあり より.冷凍庫内が強く乾燥した状態(アイスポックスの床面から加熱され.上部にあるコンデンサーで(位置関係は逆でも可能。一方向面から加熱他方面から冷却の場合に限る)冷却していると想定しています)を保っていますので.昇華でしょう。
アイスボックスの状態が良く分からないのです。 氷に力が加わるような置き方をしている場合に.圧力で氷が溶けて.圧力がなくなったときに再結晶化するという行動をとりますから。 温度が保たれるといっても.おそらく冷蔵庫用温度計で測定しているはずで.短期間の温度変化を追跡していないと思います。市販飲食店用製氷機の場合に条件では室温程度まで温度が上がる場合があります。 しょうかは.程度の差はあれ固体が存在すれば発生します。ただその程度が天文学的に少ない確率(たとえば1平方メートルあたり1分子とか)の場合があります。
補足
アイスボックスは普通のプラスチックの箱です。 冷凍能力はいつも最大にしてあり、氷は小さくなっていくのにくっつくことはありませんが、角が取れて丸みを帯びてきます。今日気付いたのですが、あまりにも小さくなると粉を吹いてきて、それが塩であることが分かりました。実験しているわけではないのですが、冬の間は氷を使うことが殆どなくなるので、結果的に疑問を持ったわけです。 製氷皿に収まった状態では小さくなりませんから、庫内の空気に触れた面だけが昇華するということも経験的に分かっています。
- C-z
- ベストアンサー率33% (1/3)
参考URLに示す通り、水の物性を示すものに相図があります。図の通り、低圧下では氷→水蒸気という相変化をします。でも、haramaさんの言う通り、冷凍庫の中がそれほど低圧になってるなんて考えにくいですよね? 水は低分子に関わらず、融点と沸点が非常に高い物質です。それは、分子が水素結合しているためです。水素結合の結合エネルギーは、ファンデルワールス力による結合力より強いものの、通常のイオン結合、共有結合の結合エネルギーと比べ微々たるものです。よって、他の物質より、状態変化がしやすい物質だと言えます。それに熱力学第二法則より、宇宙のエントロピーは次第に増加する傾向にあります。もともと氷でいるよりも、水蒸気でいるほうが安定な状態なのです。 以上のことから、氷を長時間放置すると、分子間の結合力が弱まり、氷→水蒸気の相変化を経て、体積がちいさくなっていったのではないでしょうか?
補足
なるほど。だとしても、氷点下において水は気体の状態でいられるのですか。空気が水を取り込むには、氷点下ではない温度が必要だと思うのですが。化学は素人なので、よく分かりません。
- harama
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もちろん氷も昇華します。どんな条件下で昇華するかというと、圧力を0.006 atm以下で温度を徐々に上げて行くと(もちろん0度以下の範囲内)昇華します。 水の状態図というのがあってそれを見ればすぐに分かるとおもいます。 ちなみに私が見ているのは、三共出版の「基礎化学(講義と演習)第二版/福士忠雄著」です。 しかし、この場合アイスボックスが陰圧になってると思えないし、どうしてでしょうね?
お礼
圧力は大気圧と変わらないと思うのですが。
おっしゃるとおり氷でも条件さえ整えば昇華は起こります。これを積極的行っているのが真空凍結乾燥(温度を下げ圧力を低くすることで昇華が起こりやすくなります)です。
お礼
家庭用冷蔵庫の冷凍庫ですが、これ自体で昇華する条件が整ってしまっているということなのでしょうか。何だかよく分かりません。
補足
何だか凄く参考になりました。冷凍庫の中の氷というのは、ああ見えて、意外と不安定な状態に置かれているのですね。 昇華して縮まった氷の表面にはうっすらと白くてザラザラした粉が付着していて、舐めると塩でした。これも、極めて微量に含まれている塩分が昇華によって濃くなってしまったと言うことでしょうか。