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グリニャール試薬の取り扱いについて

今、実験でグリニャール試薬(CH3MgBr)を使おうとしているのですが、グリニャール試薬を扱うのは初めてなため取り扱いについてなにも知りません。 グリニャール反応は禁水性と聞きますが、グリニャール試薬も同様に禁水性なのでしょうか?窒素雰囲気下などで扱うべきものなのでしょうか?また、論文によっては「何度以下で反応」などと書かれている場合があるのですが、論文によって温度がまちまちなのですが、目安はあるのでしょうか? 長くなって申し訳ありません。ご存知の方いらっしゃいましたらよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.2

クロロベンゼンは反応しませんよ。 グリニャール試薬とArXのハロゲンー金属交換は、Xがヨウ素の場合を除き遅く、塩素でしかもグリニャール試薬がアリールグリニャールなら反応しません。 めちゃくちゃ加熱するとか、活性を上げる添加剤を入れれば分かりませんが、質問者さんの感じからすると特殊な反応をやるわけでは無さそうなので大丈夫でしょう。 保存方法というのは、グリニャール試薬のでしょうか。 密封および不活性雰囲気置換の可能な容器(シュレンクチューブ、シュレンクフラスコが望ましい)に不活性雰囲気下で移し、密封して保存します。 グリニャール試薬は熱的にはかなり安定なので、室温でおいておいても大丈夫ではありますが、冷蔵庫に入れておく方が良いでしょう。エーテル溶媒だと内圧上昇の危険もありますし。

g_zero
質問者

お礼

なるほど、ありがとうございました。またまた参考になりました。 またしてもさらに質問なのですが、この反応の論文によるとCuBr・SMe2を使うことになっているのですが、これは何の役目をするのでしょうか? ちなみにバッキーフェロセンの合成です。 よろしくお願いします。

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その他の回答 (7)

  • zoo123
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回答No.8

グリニャール試薬は今では各種溶媒に溶かしたものがAldrichやMerckから市販されていますが、シリンジで取り出し、アルゴンまたは窒素中で取り扱います。水や酸素で急速に分解しますので、取り扱いは注意を払って行うべきですね。シリンジで空気中に取り出しただけで白煙をあげます。 取り扱い法は、 有機化学実験の手引き(1) 化学同人 実験化学講座 丸善  などに詳しくでていますのでご覧下さい。実験上の注意などが出ていますので、必ず有機金属の操作法がでている書籍を読んでから行った方が良いですね。 反応温度は普通は0度や室温で行いますが、立体障害などで反応性の低い基質は加熱することもありますが注意するべきですね。 このように激しく反応しますので、始めは極少量で試し実験されることをお勧めします。

g_zero
質問者

お礼

参考になりました。 書籍の方一読してから再チャレンジしたいと思います。 ありがとうございました。

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回答No.7

takes87さんのコメントされている不飽和カルボニルへの共役付加反応のことと、フラーレンは電子を受け取りやすくアルケン部位が活性化されていることを考えると、この反応は電子不足アルケンへのカルボメタル化反応でいいような気がします。 もっとも、元文献には機構はこれだ!とは書かれていませんが。 質問者さんは、物性系の研究をされている方なのでしょうか。 グリニャールの経験者がいないとなると、設備が大丈夫なのか不安になってきますが・・・ 有機化学系の人ならグリニャール反応は絶対やってるはずですから、周りの経験者を探してからやった方が良いですよ。

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  • takes87
  • ベストアンサー率60% (42/70)
回答No.6

グリニャール試薬の取り扱いについては前のお二方が丁寧な回答をされているので省かせていただきます。 グリニャール反応でCuBrを添加するとanthraceneさんの書かれたトランスメタル化を経由してw-palaceさんの書かれたクプラートとよばれるアート錯体を形成します。この錯体はα,β不飽和カルボニルへの1,4付加反応、ケトンやエステルとの反応性が低いなどの特徴があります。また反応部位がいくつかある場合にはBF3やMe2Sを配位させることによって反応部位の選択性をあげることができます。以下の本にクプレートの反応について書かれているので図書館などで確認してみてください。   有機金属化合物―合成法および利用法(東京化学同人) たぶんこの反応でCuBr・SMe2を使うのは反応の位置選択性を向上させるためですね。1価の銅イオンは酸化されやすいのでジメチルスルフィド錯体を自分で調製するのであれば酸素にも気をつけてください。1価の銅の溶液を脱気しない溶媒でつくるとすぐ二酸化されてしまった記憶があります。アルゴンバブリングがお勧めですが、アルゴンが無ければ乾燥窒素のバブリングでもOKです。ジメチルスルフィド錯体になると空気に対して少し安定になります。

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回答No.5

あとw-palaceさんの繰り返しになってしまいますが、近くにグリニャール反応の経験者はいますよね? 経験者が誰もいない状況で、素人がやるのは危なすぎますが。 合成の研究室だと思うので、窒素orアルゴンの供給設備、溶媒の脱水・脱気設備(蒸留でもカラム精製でも市販品でもいいですけど)は揃っているのですよね? それから、臭化第一銅はきれいなもの(酸化されてない、吸湿してない)ものを使わないとだめですよ。ジメチルスルフィド錯体は結構扱いやすかったと記憶してますが、それでもこの試薬が死んでたら終わってしまうので、試薬の純度には注意してください。 細かいテクニックは経験者に傍で監督してもらってください。 なめてかかると事故になりますよ。

g_zero
質問者

お礼

すみません、グリニャール反応の経験者は近くにいません。研究室内では私が初です。 皆さんのアドバイスを参考に、気をつけて実験を行いたいと思います。 色々なアドバイスありがとうございました。

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noname#62864
noname#62864
回答No.4

1価の銅塩を用いる場合、一般論としては、cuprate(R2CuMgBr)とすることによって、Rをsoftにする目的のことが多いです。こうすることによって、カルボアニオンの反応様式が変化します。 今回の場合にも、そういう意図はあるのでしょうが、反応基質がかなり特殊ですので、別の要因もあるでしょう。 おそらくは、その研究の歴史的経緯から知っている人でなければ明快な回答は難しいと思います。 まあ、身近にそういう人がいれば尋ねるか、そうでなければ文献を調べてみることでしょうね。 こちらの文献に少し書かれています。 J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 8285

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回答No.3

あ、東大中村研の方ですか?ひょっとして。 でも研究室の人なら先輩に聞けばいいのか。 私もカッパーの役目については良く知らないのですが、グリニャール試薬からカッパーにトランスメタル化が起きます。 RMgX + CuBr -> RCu + MgXBr この後のフラーレンへの多重付加において、カッパーがどう効いているのかについては知りません。 グリニャール試薬やリチウム試薬から銅へトランスメタル化するとうまくいく例としては、かさ高いホスフィンやシランの合成などもあります。この場合は、銅試薬の塩基性の低さと高い求核性が肝なのですが。 フラーレンの場合はどうなんでしょうね? R-Cuがフラーレンの多重結合にカルボメタル化するのでしょうか? 論文を読んでみれば何か書いてあるのでは?

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noname#62864
noname#62864
回答No.1

グリニャール試薬は禁水性です。 水やアルコール、カルボン酸などがあると直ちに分解してしまいます。 そのために、通常は乾燥したエーテル系の溶媒を使用します。 反応温度に関しては、副反応を避ける意味で、ある程度低い温度が良いでしょう。たとえば、0℃前後が無難だと思います。もちろん、反応相手にもよります。 通常、グリニャール反応は瞬時に完了する反応で、かなりの発熱があります。したがって、試薬の添加をゆっくりと行わないと、反応溶液の温度が急上昇して、容器から吹き出したりする危険があります。それを防ぐ意味でも、氷水などで冷却することは重要です。 また、グリニャール試薬の調製には多少のノウハウがあります。マグネシウムにハロゲン化アルキルを加える際に、一気に加えたりしたら大変なことになります。実験化学講座やOrganic Sythesisなどの実験書を良く読むか、できれば経験者の指導の元で行うのが良いでしょう。

g_zero
質問者

お礼

回答ありがとうございます。とても参考になりました。 さらに質問なのですが、現在溶媒にTHFとクロロベンゼンを用いているのですが、こちらは問題ないでしょうか?クロロベンゼンはグリニャール試薬と反応してしまいそうな気がするのですが。また、保存方法などにアドバイスありましたらお願いします。

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