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アセトフェノンの合成
安息香酸メチルからアセトフェノンを合成する問題なのですが、CH3MgBrでGrignard試薬(求核アシル置換反応)の反応はできないのでしょうか?解答集ではLiAlH4でアルコールにした後PCCでアルデヒド→CH3MgBr→酸→PCCでアセトフェノンを合成していました。
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安息香酸メチルと CH3MgBr を反応させた場合,反応途中では原料の安息香酸メチルと生成物のアセトフェノンが共存することになります。 ここで,安息香酸メチルの「-OCH3」グループの電子供与性は,アセトフェノンの「-CH3」グループの電子供与性よりも大きいです。つまり,安息香酸メチルのカルボニル炭素よりもアセトフェノンのカルボニル炭素の方が電子不足に(δ+性が大きい)なります。 そのため,残りの CH3MgBr は安息香酸メチルよりもアセトフェノンと反応する割合が多くなります。結果,目的のアセトフェノンが少なく,Ph-C(OH)(CH3)2 (1-methyl-1-phenylethanol) を多く含む混合物が得られる事になります。
お礼
-OCH3の方が強い電子供与性だったのですね。酸素があるぶん-CH3より弱いと思ってました。 ありがとうございました。