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中国語と日本語で契約書作成
中国の会社と日本語で契約書を作成しました。 その中国語訳も一緒に相手先に渡したのですが、相手は日本語に不安で、 内容が一致しているか分からず、中国語でも契約締結したい! といってきているのです。 こういった場合は、各語それぞれで計4通締結するしかないのでしょうか? 日本語の内容を優先する等明記した方がよいのでしょうか? 注意点ありましたらお願いします。
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結論的には、御社が中国語で契約書をご作成になることをお勧めします。 まず、同一の契約につき複数種の契約書が存在すると、契約当事者間で契約内容の認識が食い違うおそれがあり、紛争が生じやすくなります(この点は、k-5968さんもお気づきのことかと拝察します。)。 仮に、一方の契約書が他方の契約書の訳文であったとしても、原文と訳語とがそれぞれの言語において同一のニュアンスを有する言葉でなければ、やはり契約当事者間で契約内容の認識が食い違うおそれがあり、紛争が生じやすくなります(例えば、日本語の「私の友人」の英語訳は「my friend」ですが、ニュアンスは若干異なります。「my friend」は、日本語でいう「親友」と「友人」の中間のような意味です。)。 他方、「日本語の内容を優先する」(法律用語では、「日本文を正文とする」といいます。)旨契約書に記載すれば、正文(日本文)と中国語訳の規定内容が同一であることの確証がないという相手方の不安は解消できません。 結局、御社が中国語で契約書をご作成になり、中国文を正文とされる以外に有効な方法はないと考えます。 この場合には、「本契約に関する準拠法は、日本法とする。」との契約条項(契約書に定めがないトラブルが起こったときは、日本の法令に従って解決する、という意味です。)と、「本契約に関し紛争が生じたときは、○○(=御社)の日本における本店所在地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所をもって管轄裁判所とする。」との契約条項をお設けになるべきです。 また、コスト面で見合うかぎり、中国法に造詣の深い弁護士のアドバイスをお求めになるべきだと考えます。 以上、ご参考になれば幸いです。
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本案件への投資の可否は、 ・ 相手方との契約締結の不可欠性、得られる利益の大きさ ・ 相手方の要求を容れて条項を修正するコスト ・ 相手方の要求を容れた場合に契約条項が御社が意図せざる解釈を含んでしまうリスク ・ 翻訳作業にかける金銭的・時間的コスト ・ 相手方が本案件の交渉過程で支出した費用(*) など諸般の事情を総合考慮のうえ、ご決断になるしかないと考えます。 私自身は、相手方に修正要求事項をまとめさせ、御社においてその趣旨をふまえて契約条項を中国語でご作成になる、という作業を繰り返すコストが御社の許容範囲を超える見通しであれば、本案件はお断りになるべきであると考えますが、これは、「法的リスクの最小化」という視点から申し上げているにすぎず、「投資利益の極大化」という視点はございません。 これ以上のアドバイスを差し上げることは、私の能力をはるかに超えますので、ご容赦賜れば幸いです。 ---------- * 契約締結直前(例えば、契約書への調印を残すのみといった段階)に契約締結を拒絶した当事者は、相手方当事者に対し、契約締結準備のために支出した費用の賠償を命じられることがあり得ます(いわゆる「契約締結上の過失」)。 契約締結上の過失の有無の判断は大変困難であり、このサイトで的確なご回答を申し上げることは無理かと思いますので、ご容赦ください。
補足
昨日は日本語で押し通そうと担当のものと話し合う予定でした。 できれば、こちらが用意した日本語の契約書で何の変更もなく締結したかった 為です。 中国語、今は訳文として渡してあり、変更等は申し入れられていないのですが 中国語で締結となると何かあれこれ修正を申し出られたりするのでは? とちょっと心配になってきました。翻訳会社に頼む手間等考えてしまいました。 それから準拠法と管轄裁判所は日本で、それぞれ日本の法令、日本でというように は予防してあります。