ちょこっとの間公務員をやってました。道路工事のことは分かりませんが、私の経験談ということで・・・
1 通常の予算の使い方は、こうでした。
・予算示達:6月1日
・調達要求:6月下旬
・入札:7月~
・契約:9月~
ですので、通常の予算であっても、業者が着工する時期が年末くらいになるケースもあります。
2 補正予算も出ます。
・予算示達:12月頃
・調達要求:12月~1月
・入札:1月~
・契約:1月~2月
ですので、補正予算に基づくものは、どうしても年度末にきてしまいます。
3 補正予算の確保
補正予算は、どの部署においてもできるだけ取りたいと思うことでしょう。その理由は、
・一般の予算では足りないとアピールし、来年度の予算確保の資としたい。
・来年度計画事業でも、できるだけ早く手を付けたいものがあり、その予算確保をしたい。
このような理由から、水増しと言っては言いすぎでしょうが、できるだけ多くの予算確保に向け頑張ります。
4 予算確保その2
予算確保をする時は、ある事業について、出入りの多い業者1~数社から見積もりを取り、裏づけ資料とします。
しかし、実際は原価計算や入札により、見積もりより低い予算で足りるのがほとんどです。
ですので、どうしても予算は年度末時期に余りがちになってしまいます。
反面、予算要求も毎年のように通らず、十分な予算を確保できず、他の予算から振り分けてもらっている科目が存在するのもまた事実です。
(それでも、全体としては余るのですが・・・)
5 年度末予算執行
2月とか3月まで使い切れなかった予算は、まずは、
・事業として認められなかったけど、どうしてもやりたい事業
・調達そのものは難しくないが、法令上のしばりからなかなか調達しにくいもの
・来年度予算が足りなさそうなので、先に調達しておきたいもの
にあてがわれます。
ですので、年度末予算の全てが不必要に使われているわけでもありません。
ただし、それでもやはり予算は余ります。
その、最終的に余った予算は、力技で消化します。
そうしないと、その科目について来年度は必ず予算が削られますので。。。(予算執行の現場としては、削られてもいいかなと思う科目もあるのですが、予算を取ってくる部署においてはそれは許されないことのようです。。。)
6 その他
予算は、使ってみなければ分からないというのが実情です。
来年度予算の執行計画を作成するときは、限られた時間で必要額を計算しなければならない上、輸入ものなどは円相場の変動など不確定要素も生じるため、どうしても丼勘定(しかも、多い方に)になってしまいます。
また、予算を認める方(財務省?)は、お役所的に昨年度予算との関係から認否を決めます。昨年度より多く、又は少なく予算要求を行うためには、それなりの理由付けを財務省が分かる形で作成しなければまず通りません。(この文書が、また枚数がかさむ割りに、作成期間にあまり時間が取れないようです。。。)
ちなみに、一度額が削られた予算は、まず元に戻すことはできません。
上のような要素から、予算要求をする部署としては予算の安定確保を最重要視しますので、現実として余ろうがどうだろうが、昨年ベース+αで予算要求を行わざるを得ないという現状があります。
個人的には、予算要求のあり方や執行についても問題はありますが、それよりも予算の科目割をより適正に行うよう努めるべきであると考えています。
(足りない科目が発生するのも事実ですので。。。)
お礼
ありがとうございます。 >個人的には、予算要求のあり方や執行についても問題はありますが、それよりも予算の科目割をより適正に行うよう努めるべきであると考えています。 (足りない科目が発生するのも事実ですので。。。) 皆さんから丁寧にご意見をいただいたので私も色んな事を認識することが出来ました。yamadataroさんの最後の意見はこの問題ではスゴク大事なことだと私も思います。行政は間違っているとか間違ってないとかその程度のレベルで意見交換はしたくなかったので、非常に冷静なご意見だと思います。