基本的には政府の予算承認制度に問題があると思います。
国家予算の仕組みは複雑且つ金額が大きすぎるので家庭の場合に置き換えて説明します。
自転車が故障したので修理に持っていきます。あなたは大体一万円内で済むだろうと親から一万円を預かりましたが、実際には8,000円で済みました。2,000円は親に返金することになります。無駄使いもせず真面目に2,000円を返したので信用がまし、次回はもう少し余分に持たせるかも知れません。
国家の場合
出張所には自転車が10台あるので年平均一台は大きな修理費がかかります。しかし、全ては予算で動くので、修理費として一万円要求し、その妥当性を示す資料を添付します。予算裁定にあたり、緊縮財政を求められているので9,000が認められました。しかし、たまたまその年は大きな修理がなく6,000円で終わった場合、どうするかです。一般的には、残りの9台の自転車の内から早めに修理や部品交換をした方が良いものを選んで3,000円を使いきります。翌年の予算申請は、前年度9,000円
の実績があるので比較的簡単な審査で(或いは無審査で)9,000円又は10,000円が認められます。その出張所が人員削減等で自転車が8台に減っても年間修理代10,000円は恐らく続くでしょう。いわゆる役所の無駄はこうしていたるところに積み重なって行き、自ら予算を削減する事はありえない仕組みが出来上がっていると思われます。
改善すべき点
予算は概算で認め実施後の監査を厳しく行い、予算申請(承認)と異なる使われ方をした場合は厳しく取り締まる(罰する)ように変更すべきです。予算を正しく使い残高を国庫に返した場合は、その何割かを報奨金的に次回の予算に反映させるなどの奨励策が必要です。現在は申請時に厳しく審査して実施後の監査は抜き取り方式なので、予算はとにかく取ったものが勝ちとなっていると思います。
会社の交際費なども官庁の予算方式の影響を受けて承認された枠内であれば自主運営が認められるため、期末に残高がある場合、あらゆる手段で消化するのがこれまでの伝統です。しかし、交際費そのものの見直しや金額の削減が厳しくて、期末まで持ちこたえる交際費など夢になっているのが現状かも知れません。
かくして2-3月になると住宅の周辺や地方道路で一斉に穴掘り競争が始り市民が迷惑を蒙ることになります。予算は一年分ですから、役人が説明するように期末に使う分も当然あります。しかし、当然のことに文句を言うほど市民の目は甘くないと悟るべきでしょうね。
お礼
ありがとうございました。 予備費や繰越処理というものは無いんでしょうか?