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アメリカによるドイツ人殺戮
先日テレビ(TVタックル)を見ていると、討論参加者の一人が「第2次世界大戦でドイツが降伏したあとに、アメリカはドイツ人を170万人殺害している」と発言していました。発言の信憑性も含め、詳しいことをご存知の方ははお教え下さい。
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ドイツ降伏後に1百万人単位のドイツ兵の殺害があったという話は、聞いた事がなかったので、No.6の方があげた本について、ネットでちょっと調べてみました。 この本は、カナダの作家James Bacqueが1989年に出版したもので、その説の骨子は、「米軍のアイゼンハワー将軍(後の大統領)が、降伏したドイツ兵に、意図的に食糧を供給しなかった事で、かなり高い確率で100万人が死んだ」というものです。 で、この説は、『圧倒的に多くの歴史専門家からは否定されている』そうです。英語ですが、このあたりは、↓をご覧下さい。 http://www.answers.com/topic/james-bacque 以下は、具体的な批判と、Bacqueの反論です。(但し、批判と反論がきれいに対応しているわけではありません。)これも英語です。 批判 http://www.nizkor.org/hweb/people/b/bacque-james/ambrose-001.html http://www.nizkor.org/ftp.cgi/people/b/ftp.py?people/b//bacque.james/bacque.005 反論 http://www.historiography-project.org/misc/bacque_letter.html 批判はいくつかあるのですが、Bacqueの死者数の計算の基礎になったArmy medical reportにある収容者数7万人という数字は、同じReportにある他の全ての数字が、収容者数が70万人だったとして、始めて整合性が保たれるので、7万人はタイプミスで正しくは70万人であるのがあきらかだそうです。(批判が、資料を捏造しているのでない限りは、私にもこの批判が正しく、Bacqueの計算がおかしいのは理解できます。)Bacqueは、そのReportにある死者数÷収容者数から、収容者に対する死者の割合を計算しているので、この計算だけで考えると、Bacqueは、死者数を10倍にしてしまった事が理解できます。 で、「170万人」の根拠ですが、上のBacqueの反論のページに、「行方不明になったドイツ人の数は170万人」とあるので、ひょっとしたら、TVタックルでの発言は、この170万人を、「アメリカ軍管理下の収容所で死亡した人数」と思い込んでいた結果かも知れません。 因みに、1950年の国連の調査では、ソ連外の収容所(=アメリカ管理の収容所と完全には一致しない)でのドイツ兵の死者は12万人、ドイツの軍事史専門の大学教授の推定によると、アメリカ軍管理下の収容所での死者は5万6千人を越えない、という事になっているそうです。 尚、上に上げた、批判のWebの二つ目では、Bacqueを「歴史修正主義」の例と呼んでいます。簡単に批判を読んだ限りでは、「過去の研究は一切無視する」、「批判に対しては、お前は洗脳されているのだ、などと、反論にならない反論をする」(Bacqueの場合は、「批判者は、米軍に脅迫されている」というもの)といった点で、確かに歴史修正主義者との類似点は結構ありますが、Bacqueの経歴や今書いている本などを見ると、売れない作家が、売名行為として、思いっきり目を引こうとメチャクチャを言ってみただけかも知れない、と私には思えます。 TVタックルでの発言が、No.6の方があげた本とは全く無関係な根拠に基づくものであれば、私の長ぁ~い回答も無意味ではありますが…。
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- j-m
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消えた百万人―ドイツ人捕虜収容所、死のキャンプへの道 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4769806655/ref=sr_11_1/250-3437852-3958638?ie=UTF8 http://www02.so-net.ne.jp/~muraji/gunji/1000000.htm 自分は未読ですが「100万人」は確実という主張は在るようです。
No.2です。 No.3さんのコメント拝見しました。 あっ、そうだったんですか・・・・ たまたま検索で見つけただけで、他意はありません。
- bossnass
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アメリカ、イギリス、フランスなどの西側連合軍に降伏したドイツ軍 捕虜は、ソ連に捕虜になった者ほど長期に抑留されてはいませんが、 扱いは同じぐらいひどかったようです。 パウルカレルの「捕虜」という本には、その詳細が載っています。 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4054014380/sr=8-8/qid=1155176238/ref=sr_1_8/250-0145543-7184248?ie=UTF8&s=gateway また、ドイツに駐留した西側連合軍兵士のドイツ市民に対する報復も かなりひどかったらしく、略奪・放火・虐待・強姦の事件も数多く 報告されています。 「世界戦争犯罪事典」という本には、それら事件が列記されており 読んでいくとだんだん陰鬱な気分になっていきます。 高価な本ですが、図書館に行くとあります。 ただ、170万人というのは信憑性がありません。 本当のところ、正確な数字はわかりませんが、最も最悪な数字を 選らんでいるかもしれません。
- m-tahara
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御質問の回答ではなくて済みません。 No.2の方が挙げた参考URLは典型的なホロコースト否定派の著作であり、内容については気をつけて扱われると良いと思います。 ホロコーストの存否については圧倒的多数の証拠・証言によりその規模はともかく事実である、と見るのが妥当と考えられます。 マイクル・シャーマーが懐疑派の立場からこれについて書いた「なぜ人はニセ科学を信じるのかII 歪曲をたくらむ人々」(ハヤカワ文庫)なども参考になるでしょう。 御質問の討論者もこのようなホロコースト否定派の方だったのではないでしょうか。 彼らは、どうしても消せない死体の数を何とかするため、別の理由をいろいろと「考案」しています。それが遂にドイツ人の死体、ということに至ったのかもしれません。
その番組は観ました。 捕虜のことかなぁ?と思ったのですが・・・ 私も知りません。 ちょっと探してみましたら、ダッハウ収容所の解放後にアメリカ兵がドイツ兵の捕虜を虐殺したという話がありました。 信憑性は存じません。
- erkserve
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TVタックルを見ていないので何のことを指しているのかはわかりませんが、 たとえば、ドイツ人捕虜に地雷の撤去作業などを強制的にさせたのは知っています。もちろん作業中に事故死した捕虜はかなりいました。これだけで170万人ということはないでしょうから、別の話かな。それとも他のこととトータルしての話かな。 それ以上はわかりません。