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間接遷移についての質問。
半導体の間接遷移について質問です。 間接遷移は摂動計算では、大きく分けて、 状態A→フォトンによる励起→フォノンによる散乱→状態B 状態A→フォノンによる散乱→フォトンによる励起→状態B の二つの過程が存在するのですが、実際の現象として後者が起こらないのは何故でしょうか? 分かる方、よろしくお願いします。
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半導体の間接遷移について質問です。 間接遷移は摂動計算では、大きく分けて、 状態A→フォトンによる励起→フォノンによる散乱→状態B 状態A→フォノンによる散乱→フォトンによる励起→状態B の二つの過程が存在するのですが、実際の現象として後者が起こらないのは何故でしょうか? 分かる方、よろしくお願いします。
お礼
ありがとうございます。 今日、早速質問をしてきましたので、結果をご報告いたします。 まず、現象としては↑→も→↑もどちらが起こるかと言う特定はできないそうです。この意味でleo-ultraさんの回答は正しかったと言うことになります。 それでも、摂動計算結果の数式(相互作用表示における時間因子)にはハッキリ↑→と→↑は区別されるので、各経路を考えることが要されるとのことです。 ↑→の経路にしても→↑の経路にしても、中間状態は価電子帯でも伝導体でもない状態(通常は存在しない状態)になることは、No1の返信に書いた図からも明らかですが、この状態は、無摂動状態の線型和(重ね合わせ)として表現されます。(いわゆる、時間摂動により乱された系への混ざりこみの効果) そこで、この混ざりこみについて考えると、↑→の遷移において、中間状態は、主に始状態(価電子帯の頂上付近)とその真上の伝導帯の状態が重ね合わせが主要な項として効いてきます。 同様に、→↑の遷移において、中間状態は、主に終状態(伝導体の底付近)とその真下の価電子帯の状態の重ね合わせが主要な項になります。しかし、この「終状態の真下の価電子帯の状態」は殆どの場合、既に占有されていることから、実際にはこの中間状態は存在しえない。(現象としては、価電子帯内の電子散乱効果を考えたときに、このような散乱は実際には起こりえない。) …とのことです。聞いた内容を私が思い出しつつ書いているので、ところどころ不適切な記述があるかもしれませんが、概ねこのような説明をされました。 私は、この説明で納得できたのですが、まだ掘り下げ方が足りない可能性もありますので、ご意見等があれば、投稿下さるとありがたいです。