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遷移状態理論について

遷移状態理論(遷移状態論)についてなんですが、 いまいち理解ができません。 A+B ⇔(AB)≠ →C+D という式は何をあらわしているんですか? 誰か解説してください。 お願いします。

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  • KENZOU
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回答No.1

遷移状態理論は化学反応の”素過程”についての反応速度を求める理論。化学量論的に書かれた反応式、例えば    Br2 ⇔ 2Br という一見簡単そうにみえる反応も実は次の3ステップの反応で構成されている(実験的に確かめられている)。    Br+H2 → HBr+H    H+Br2 → HBr+Br    H+HBr → H2+Br 個々の反応は1段階で完結しており、それ以上細かく分けることができない。この反応を素過程と呼んでいます(←丁度ボールとボールがぶつかり合うというイメージ)。これから、一般に化学反応は素過程の積み重ね(逐次過程)であるということになりますね(←なにごとも”素”は大事)。素過程は反応前の状態(Before:Br+H2)から反応後の状態(After:HBr+H)へ移る途中に「遷移状態」という一つの大きな山場(活性錯合体ともいわれる)が存在し、これは反応の中間生成物ではなく、ある状態からある状態で遷移する系の特別な状態で、反応はこの遷移状態を通して進んでいく。尚、この遷移状態は反応前の系との間で化学平衡状態にある。こういう理論をEyringは絶対反応速度論として提唱しました(←うろ覚え)。化学反応を素過程に分解し、素過程は系の特別な状態を通して進んでいくというのは非常に物理的な捉え方ですね。先程のボールの例でいえば、2つのボールが衝突し、個々に存在していたボールの系が衝突により2個が瞬間的に合体し、衝突エネルギーにより2個のボールはExciteして少し温度が上がる、これが遷移状態(活性錯合体というネーミングの方がピンときやすいかも知れません)のイメージと思います。前振りが長くなりました。 >A+B ⇔(AB)≠ →C+D という式は何をあらわしているんですか? 結局、上の話からA+Bという”素過程”は(AB)≠という”遷移状態(活性錯合体)”を通してC+Dに変わっていく。この(AB)≠という”遷移状態は反応前のA+Bと化学平衡状態を保っている。 参考URLは遷移状態理論の紹介していますが、少し統計力学の知識が必要ですので要点だけをピックアップすればいいと思います。念のため、、、

参考URL:
http://isolde.c.u-tokyo.ac.jp/klingsor/TST1.pdf

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