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「黄泉国」と「根の堅州国」
古事記の中に出てくる「黄泉国」と「根の堅州国」は同じ世界なんですか? それとも違う世界なんですか?もし違うのなら、どのように違うのですか?
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参考URLが、比較的明確にその違いを並べてあります。 多少基礎知識がないと理解しづらいので、以下にまとめました。 ・『古事記』『日本書紀』つまり日本の「記紀神話」は、天皇家(アマテラス)を祖先とする大和朝廷によってまとめられたもの ・それ以前の日本に南方諸島や大陸から移住してきていた民族も各々の言い伝えを持っていたが、大和朝廷に征服支配される過程で「全てはアマテラスと同じイザナギイザナミを父母とする」系列に組み込まれた ・そのため、それらの言い伝えを朝廷側が都合よく「同じもの」「悪しきもの」と振り分けてまとめた「記紀」には、様々な矛盾点がある 【根の国(根堅州国)】 全てが生まれ帰っていく根源の国。 古来は神の力(幸いや禍い)もそこから客人(まろうど)として来て帰っていくとされた。 大地母神(大地をモノの生え出す母とする、世界のあちこちにある基本的な信仰)の国。 祖先が帰るとされた山中だったり、海洋民俗なら海の彼方だったり、地下とは限らない。 「この世と隔たってはいるが行き来は可能」な世界。 【黄泉(ヨミ)】 ヨミ=古代の日本語(やまとことば)で、暗く死の汚(ケガレ)の世界。 日本では死は「気枯れ=ケガレ」で、それに関わるモノに触れるだけで生きる力を奪われる(疫病などの現象から来た考え)と信じられた。 「この世と完全に隔たっており、二度と帰れない」世界。 記紀ではその理由として「イザナギが逃げ帰る時に千引きの岩を据え、その時からこの世とあの世は隔てられた」という話を持ってきてある。 「黄泉」は中国で死後の地下世界にあるとされた泉。陰陽五行(風水の基)では土=黄色が割り当てられる。 つまり、古代では「死=ケガレ=二度と戻れない場所」と「あの世=根源の国」は必ずしも同じではなく、それぞれの地方(民族)で畏れ敬っていたが、朝廷が「各地の民族を支配するには一つの話であるとした方が理解させ(従わせ)やすい」という事でまとめてしまった、 というわけです。
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- toko0503
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以下が参考になるでしょうか。