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レーザーラマン分光光度計を使用して金-硫黄結合を確認できるか?
- Au表面上の両端チオール化1本鎖DNAのAu-S結合をレーザーラマン分光光度計で確認したい
- 文献によれば、Au-S結合は240cm^(-1)にピークが現れるという
- 今回使用するラマン分光装置は日本分光 NRS-1000で、使用するAu表面は(111)面ではないと思われる
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ドデカンチオールも大変有効な手段だと思うので実践してみてください。またドデカンチオールはスペクトルの文献も比較的多いと思います。一線を退いたので紹介ができないが心苦しいですが。 表面増強が起きるためには数~数十nm程度の凹凸が必要になります。そのため、表面増強を起こすには主に ○蒸着膜 ○電極(銀電極を酸化還元処理をする:ORC) ○コロイド の各系が使われます。 表面増強効果を利用せずに、高分子を修飾した場合はおそらく高分子のスペクトルが強く現われるために相対的に弱いAu-Sのピークは埋もれてしまうと思います。 ただ、いかに表面増強を使ったとしても、Au-S近傍に光が届かないほどの巨大分子をつけた場合、観測は難しいかもしれませんね。 参考までに私が使っていたのは分子量12000程度の鎖状の高分子です
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- mojitto
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私の場合、銀を使っていたので参考にならないかもしれません。 DNAを制限酵素でぶった斬り、端っこにチオールをつけて金薄膜に単分子作成膜作成…ってとこでしょうか? その波長ですと、私が使っていた機器では安全装置を外さないと測れない領域だったと思います。(あいまいなんですが…150nmか250nmとかで警告が出てたような)測定される方は熟知されていると思うので心配はないでしょうが… あらかじめその旨を伝えて、注意をしてもらった方がいいかもしれません。(無理をして測る必要があるか、ないかなどの確認) サンプルが蛍光を発するようだと機器にダメージを与えるおそれがあるので、露光時間と積算回数を減らして様子を見るなどの対策はあります。 文献値がそのような値を示しているのなら240nmがAu-Sでしょう。しかし心配でしたら、サンプル計測前にエタンチオールなどで処理をした金薄膜を測定してAu-Sが文献値と合致しているかを確認したらどうでしょう。 わずかな手間で確実性が向上します。また基礎データがあることは研究室にとっても有益ですし。 分子量が大きいことが心配ですが、蒸着膜でしたら表面増強効果(SERS)でAu-Sのスペクトルは強く出るはず。きっと測定は可能でしょう。
補足
回答ありがとうございます。 エタンチオールは今手元にないのですが、ドデカンチオールならあるのでそれを使って確認してみることにします。 質問ですが、 >分子量が大きいことが心配ですが、蒸着膜でしたら表面増強効果(SERS)でAu-Sのスペクトルは強く出るはず。きっと測定は可能でしょう。 これは、分子量(DNAの場合、数千から数万)が大きいと、様々な化学結合のピークが見えてしまうために目的の化学結合のピークが見えにくくなるということでしょうか? また、私の実験では関係ないのかもしれませんが、蒸着膜以外の何かだと表面増強効果が起きず、Au-Sのスペクトルが見えにくいということでしょうか?蒸着膜以外というとどういうものがあるのでしょうか? お手数をおかけしますがよろしくお願いします。
お礼
色々とアドバイスしてくださりありがとうございました。 ラマンについても勉強不足でして、他にも研究を進めていく上で勉強しなければならないことが多くて大変です。。。 周囲に詳しい人がいないので、この掲示板は大変ありがたい存在です。 実際にラマン分光装置を利用してみて、またわからないことが出てきたら質問するかもしれません。 そのときはまたよろしくお願いします。(図々しくてすみません)