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アルドール反応(ジベンザルアセトン合成)
ベンズアルデヒドとアセトンを2:1で反応させたら、ジベンザルアセトンができるのはわかりました。でも、アセトンが多量ある場合どんな反応が起きるか、難しくて。手助けお願いします。
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補足です。 過剰のベンズアルデヒドはこの条件では未反応のまま残ると思います。反応しそうな相手がありませんから。 蛇足になりますが、現実には一部が酸化されて安息香酸になるかもしれませんが、レポート作成の際にはそこまで考える必要はないと思います。
ベンズアルデヒドとアセトンの縮合は、下式のように2段階の反応として進みます。 C6H5CHO + CH3C(=O)CH3 → C6H5CH=CHC(=O)CH3 C6H5CH=CHC(=O)CH3 + C6H5CHO → C6H5CH=CHC(=O)CH=CHC6H5 どちらの反応が優先するかに関しては、基質となるアセトンとベンザルアセトン(C6H5CH=CHC(=O)CH3 )の割合によって変化します。アセトンが多ければ、確率的に第1段階目の反応が起こりやすいですし、ベンザルアセトンが多ければ2段階目の反応が起こりやすくなります。 したがって、アセトンの量が多ければ多いほど、2段階目の反応は相対的に起こりにくくなり、生成物中のベンザルアセトンの割合が多くなります。 なお、アセトン同士のアルドール型の反応も可能性としては考えられなくはないですが、通常の条件(KOHやNaOHを用いる条件)ではアセトン同士の反応は事実上起こりませんので、すべてのベンズアルデヒドが反応した後には、未反応のアセトンが残ることになります。 反応終了後に、水や酸を入れてもアセトンは溶けたままですので、大部分は後処理の段階で水層の方に行ってしまいます。
アセトンが大量にある場合、アセトン同士の反応と、ベンズアルデヒドとアセトンが1:1で反応したモノベンザルアセトンが得られて来ます。 アセトン3分子の反応は非常に良く起こります、生成物の名前を失念しましたが、アルミナのカラムを通しただけでも結構良い収率で得られます。
お礼
すごくわかりやすいお答えありがとうございます。反応機構を書いてもう一回自分で完全理解しようと思います。
補足
ではベンズアルデヒドが多い場合は、ジベンザルアセトンと余ったベンズアルデヒドが存在するんですよね?