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イソプロパノールが固まった!?
今日イソプロパノール沈殿を行おうとした時のことです.普段はしないのですが,ふと思いついて酢酸ナトリウム(エタ沈の時に使うのと同じもの)を入れてみようと思いました.楽をしようとして,ビーカーにイソプロパノール10ml,3M 酢酸ナトリウム1mlを入れて混合したところ,なんと白く固まってしまいました. しかしながら,後で,1.5mlチューブに1mlのイソプロパノールと0.1mlの酢酸ナトリウムを入れたところ,先ほどのようには固まりませんでした. 他のアルコールでも同じ事が起きるのかな?と思ったので,ビーカーに2mlのエタノールと0.2mlの酢酸ナトリウムを入れたところ,固まりませんでした.(同じ量のイソプロパノールで行うと,固まりました) 長々と書きましたが,これはどういうことなのでしょうか?どんな反応が起きているか,私にはわかりません.小さなチューブでこの現象が起きないのも謎です(酸素などが必要な反応なのでしょうか?).もしかしたら非常に基本的なことなのかもしれませんが...お願いします.
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酢酸ナトリウムはイソプロパノールには溶けにくいはずです。あらかじめ、酢酸ナトリウムを水に溶かしたものを混ぜると、溶媒は「水とイソプロパノールの混合溶媒」ということになり、酢酸ナトリウムの溶解度が向上し、通常は酢酸ナトリウムが何とか沈澱せずにとどまっているということでしょう。 しかし、何かの加減で、水が少なかったとか、酢酸ナトリウムが多かったりすると、溶けきらない酢酸ナトリウムが沈澱する可能性もあります。このような状態では、酢酸ナトリウムは堅い結晶にならず、ふわふわのゲル状の結晶になる可能性もあり、そうなると溶媒を取り込んで固まってしまう可能性もあります。 ご質問の件も、そういったことが起こったのだと思います。 ちなみに、エタノールはイソプロパノールよりも酢酸ナトリウムをよくとかすでしょうから、上述のようなことは起こりにくいでしょうし、メタノールでも起こらないと思います。 また、さらに考えを進めてみますと、もしかすると、そもそも酢酸ナトリウム水溶液をイソプロパノールに入れたときに、酢酸ナトリウムは「過飽和」になっているのかもしれません。従来は、その過飽和のまま、次の操作にすすんでいたために、過飽和になっていることに気が付かなかっただけかもしれません。 過飽和というのは、本来不安定な状態ですから、今回は何らかの刺激によって、過飽和の状態が崩れ、酢酸ナトリウムの結晶が析出してきたのかもしれませんね。 何らかの刺激としては、たとえば、容器の細かい傷が原因になることもあります。今回使ったビーカーに細かい傷があり、それが引き金になったのかもしれません。
お礼
詳しい説明と,チューブとビーカーの違いの考察,大変わかりやすかったです. もっとわけのわからないことが起こっているのかと思っていましたが,意外と単純,されど知識がないとわからないですね. アルコールの飽和に関する(数値など)ホームページなどがあればもっと理解を深められそうです.ご存知ではありませんか?