No.2の方が因数定理を用いればいいと説明されているのでその補足を・・
係数が全て整数の場合はまず定数項を見ます。(係数に分数がある場合は定数倍して係数を全て整数にしましょう)
そして一番高次の項の係数と定数項を素因数分解して全ての約数を求めておきます。因数定理でf(α)=0となるαを求める際は
α=定数項の約数/一番高次の項の係数の約数(±両方考えます。)
を代入していきましょう。候補は(因数分解の問題として出てくる中では)その中にあります。代入する順番は係数を見て判断します。
下の3つの問題で考えてみます。
2a^3-3a^2+5=0
まずは定数項を見ます。この例では5なので約数は1,5。一番高次の項の係数は2なので約数は1,2です。
つまりαの候補は
±1,±1/2,±5,±5/2 です。
で、2a^3-3a^2+5=0 の全ての係数を見ると2,3,5なので、定数項の5から2と3を引けば0になることが予想されますので、±1のどちらかということもわかります。2a^3を-2にしたいので、-1から代入してみることができました。つまり、(a+1)を因数に持ちます。
2a^3+a^2+1=0
まずは定数項を見ます。この例では1なので約数は1。一番高次の項の係数は2なので約数は1,2です。
つまりαの候補は
±1,±1/2 です。
で、2a^3+a^2+1=0 の全ての係数を見ると2,1,1なので、定数項の1から1を足して2を引けば0になることが予想されますので、±1のどちらかということもわかります。2a^3を-2にしたいので、-1から代入してみることができました。つまり、(a+1)を因数に持ちます。
2a^3-5a^2+4a-1=0
まずは定数項を見ます。この例では1なので約数は1。一番高次の項の係数は2なので約数は1,2です。
つまりαの候補は
±1,±1/2 です。
で、2a^3-5a^2+4a-1=0 の全ての係数を見ると2,-5,4,-1なので、全てを足してみたらたまたま0になっています。よって1を代入すれば0になることがわかります。つまり、(a-1)を因数に持ちます。
今回はたまたま±1でしたが、αの候補は
α=±定数項の約数/一番高次の項の係数の約数
(一番高次の項の係数の約数が1のときは±定数項の約数)
で絞られているのでf(α)=0となるαは比較的容易に見つかるはずです。
αが上記以外の場合はルートが含まれている時等で一応考えられますが、ちょっと難しいので因数分解の問題では出ないのではないでしょうか?(こんなことを書くと専門家の方に怒られるかもしれませんが・・)