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呉智英氏を論じた本
最近呉氏の著作を読み返してみて、これだけの影響力を持っていて感化されてしまう氏の著作について他の所で論じられているところをあまり読んだことがありません。小谷野敦氏ぐらいでしょうか。 「封建主義、その論理と情熱」が出版されてかなりの年月が経っているけれども、呉氏の影響があまり見えません。氏のやったことは民主主義・人権思想はイデオロギーだという指摘に留まっているのでしょうか、封建主義は政体を作る際にはあまりに無謀で、言ってみても無視されてしまう話でしょうか?あるいは、氏自身が書いているように「漫文」しか書けないのでしょうか? そのあたりの状況が分かりません。 呉氏を論じた本を探しています。
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呉智英が影響力をもつかどうか、というよりも、「思想」全体が、昔 よりはるかに力を失ったように感じます。 15年くらい前ならば、「現代思想」とか「論壇」に興味を持って、(よ くわからないままも)論じている高校生や大学生が、少数ながらもい たはずです。しかし、今はホリエモンの影響で株や起業についての本 を読んだり論じたりする高校生や大学生は沢山いても、思想に興味を もって本を読んだりする学生は稀でしょう。呉智英という名前すら知 らない学生が大多数なのではないでしょうか。 呉智英の思想は、決して深い影響を与える思想家ではないけれど、そ の明確でわかりやすい語り口が、時に非常に鋭い視点を提示してくれ るような人だと思います。とはいえそれ以上ではなく、「漫文」と当 人が言っている通り、面白い読み物、あるいは面白い視点を与えてく れる人、以上には受け取られていないことが多いように思います。 副島さんなどは、かなりそれを真剣に受け取った人なのでしょう。 私も彼の著作を読んだのはずいぶん昔でうろ覚えですが、彼の思想の バックボーンが論語で、それが非常に強固な足場を作っているのだな、 と感じたことは覚えています。それが、欧米思想の単なる輸入に終わ っているだけの学者思想家とは一線を画していて、呉智英を呉智英た らしめているものなのでしょう。論語ゆえに、呉智英は一人、孤独に 立ち続けることができのだと思います。 昔は「朝まで生テレビ」などにも割と出演していた気がするのですが、 最近はあまり見た記憶がありません。私にとっても、懐かしい人、と いう感じですかね。。。
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懐かしくて探してみました。 とりあえずみあたりませんでした。 常葉大助教授で副島隆彦という人が、「ワタシはいつか呉智英論を書く」と言っています。 http://snsi-j.jp/boards/mail/4.html 小林よしのりのブレーンで有名な浅羽通明は、呉智英の後輩筋にあたり、もうすでに書いているかもしれません。 現在簡単に読める「呉智英 論」は これ http://kimura39.txt-nifty.com/hell/cat852165/ 論というより思い出を語ってます。 私気がつかなかったけど、学生運動の闘士だったのですね。いわば、世間からはずれてしまってそのままアカデミズムとも実利の絡む社会とも距離をおかざるを得なかった、読書家であることは好むと好まざるとにかかわらず、ほかにやることなかった・・・という感じなのでしょう。 孤独を通り越して真に孤高の人。 どおくまんが書いた表紙の『インテリ大戦争』1982年3月JICC出版局が、私が始めて読んだ、くれともふさ氏の著作です。シニカルでかつ衒学的ですらある高踏的な姿勢には突破者宮崎学とは異質な、かといってとても秋田明大の誉れも感じさせず、冷たく孤独な感じがただよっていました。 奥付に知識人と書いてあった意味がやっとわかりました。 http://homepage.mac.com/statictext/fuzi/fuzi.html すべてご存知のサイトばかりでしょうが、呉智英という不思議な在野のインテリの先駆け(山本七平さんとか先駆者はいますが)を思い出させていただいた感謝の意をこめて、書かせていただきました。
お礼
回答ありがとうございます。 私はここ半年ぐらいのうちに呉智英氏を読んだので、リアルタイムで呉氏を読んで見ていたにとって呉智英がどういう存在なのか不思議です。いきなりこういう風に聞くのも失礼と思ってますが、yamadanaokakashiさんにとって呉智英は懐かしい人なんでしょうか? 当方新しく見つけた呉関係の著作 ・新教養主義宣言;山形浩生 未読、 http://www.shobunsha.co.jp/html/tyosya/tyosya-03-1.html ここに呉氏の名前が挙がっていたので。
お礼
回答ありがとうございます。 思想全体が力を失ってきているというのは懐かしさで語る人が身近にいて私も感じていました。浅田彰の頃のような柄谷行人の頃のような時代がおかしかったのかなと思ってきたんですけど、そう考えると内田樹さんが「寝ながら・・・」で言っていたことって言うのは結構本気だったのかもしれないですね。けれど、無駄なものがなくなってむしろ良かったのかもしれませんね。 あとテレビの話ですけど、一度だけ見たことあります。去年の年末、テレビ朝日系の名古屋テレビのUP!という番組に出てました。民主主義自体にもう無理が来ている、ぐらいしか言ってませんでした。あとフィギュアスケートの浅田姉妹に握手してもらってました。