積分のための円柱の直径方向の切断面の水の占める断面積S(x)をもとめ、それをパイプの長さだけ積分して
水の体積V=∫[x1→x2] S(x)dx
では求まりますが、文字変数がおおくS(x)の式がxにおける水の深さkとパイプの内半径rとの関係が
0≦k≦r の場合
と
r≦k≦2r の場合
で異なりますので、
パイプの両端の水の深さk1≦k2 が
1)0≦k1≦k2≦r の場合
2)r≦k1≦k2≦2r の場合
3)0≦k1≦r≦k2≦r の場合
で積分の式が変わってきます。式もかなり複雑になります。
例えば、
1)の場合
S(x)=(-((L*r +(k1-k2)*x)*√{-(((k1-k2)*x*(2*L*r+ (k1-k2)*x))/L^2)}) +
L*r^2*cos^(-1){1 +((k1-k2)*x)/(L*r)})/L
ここで、L:パイプの長さ、k1:浅い方の端の水の深さ,k2:深い方の水の深さ、r:パイプの半径、x:パイプを水の浅さがセロになるところまで延長した位置から測ったパイプの長さ方向の位置座標とします。
水の体積V=∫S(x)dx
xの積分範囲:
Lk1/(k2-k1)→Lk2/(k2-k1)
となります。
積分した結果の式はかなり複雑になります。
(文字変数ばかりの積分ですのでより複雑です。)
2)の場合
水の体積V=∫S(x)dx
S(x)=-(((L*r + (k1-k2)*x)*√{-(((k1-k2)*x*(2*L*r + (k1-k2)*x))/L^2)})/L) +
r^2*(π- cos^(-1){1 + ((k1-k2)*x)/(L*r)})
xの積分範囲:
Lk1/(k2-k1)→Lk2/(k2-k1)
(1)と同じです。)
3)の場合積分が2つに分かれます。
水の深さがrまでの範囲の積分V1とrより深い範囲の積分V2の和になります。
V=V1+V2
V1=∫S1(x)dx
S1(x)=(-((L*r +(k1-k2)*x)*√{-(((k1-k2)*x*(2*L*r + (k1-k2)*x))/L^2)}) +L*r^2*cos{1 + ((k1-k2)*x)/(L*r)})/L
xの積分範囲:
Lk1/(k2-k1)→Lr/(k2-k1)
V2=∫S2(x)dx
S2(x)=-(((L*r + (k1-k2)*x)*√{-(((k1-k2)*x*(2*L*r + (k1-k2)*x))/L^2)})/L) + r^2*(π-cos{1 + ((k1-k2)*x)/(L*r)})
xの積分範囲:
Lr/(k2-k1)→Lk2/(k2-k1)
積分をする元気があればおやりください。
相当大変です。
実用的な方法
私が工事等の担当者なら以下のような模型を使って求めます。(一度作っておけば便利な計測用具になります。)
透明なアクリル等の内半径r=5 cm、長さ=1m位のパイプの片方の箸を透明なアクリル板で蓋をし、他方の箸は外れるアクリル円盤で蓋をします。
このパイプ容器を長さ方向に1mのメジャーを貼り付けて置けきます。実際の埋設パイプの両端のパイプの水の深さが半径比で同じになるように、模型に水を満たし、それを垂直に立てれば、1メートルのパイプに貼り付けたメジャーで、水の量は%で正確に計測できます。パーセント値をP[%]とします。
模型の内部を水で満たした時の体積をVoとすれば
実際の埋設水路のパイプの中の水量Vは
V=Vo*P*100*L*a^2
で与えられます。
L:埋設水路のパイプの長さ[m]
a:埋設パイプの半径を模型パイプで割った比
Vo=π*(0.05^2)*1=π/400 [立方メートル
Pは模型で埋設水路の両端の水の深さを半径比で同じになるようにした時の模型パイプを垂直に立てた時の水位をcmで読み取った値(%値になる)
のようにすれば難しい計算などいらず、簡単な電卓の計算で、埋設パイプの水量が求められますね。
お礼
ありがとうございました。 高校時代の勉強不足がたたり、積分はとんと分かりませんが、この機に勉強してみようと思います。 模型はいい考えですね、作ってみます。 ありがとうございました。